Closed7

プロダクトマネジメント(ビルドトラップを避け顧客に価値を届ける)の読書メモ

Sadayoshi Tada / taddySadayoshi Tada / taddy

10章 戦略とは何か?

筆者がコーチングしているチームを集めた会議でプロダクトのユーザー獲得を増やす方法を模索していた。
その会議で筆者はユーザー登録のフロー上でユーザーが離脱している箇所を特定し、なぜ離脱するか、その原因を追求しようとしてところ、CTOがプロダクト戦略について筆者に問いかけた。
CTOは戦略=仕様書・計画書と勘違いしていた。
優れた戦略とは、意思決定を助けるフレームワークであり、ビジョンや目標に焦点を当てたものであって単なる機能の列挙ではない。戦略を計画として考えるとビルドトラップにハマる。

戦略立案や戦略展開の第一人者のスティーブン・バンギーは戦略の概念を以下のように説明している。

戦略とは実行可能な意思決定のフレームワークであり、現在のコンテキストとの整合性を保ちながら、現在の能力の制約のもとで、望ましいアウトカムを達成するための行動を可能にするものである。

優れた戦略は組織を何年にわたって維持できるものであるべきで、毎年変わるのはそれは戦略をフレームワークでなく計画と扱っていることになる。

Sadayoshi Tada / taddySadayoshi Tada / taddy

11章 戦略のギャップ

スティーブン・バンギーが多くの企業の戦略をうまく機能してない組織では三つのギャップが発生していることに気づいた。

  • 知識のギャップ:マネジメントが知りたいことと企業が実際に知っていることの差。上層部は戦略的意図と目標を定義して伝えることを重視すべき。
  • アライアントのギャップ:現場の人がしていることと、ビジネス目標を達成するためにマネジメントが現場にやって欲しいことの差。上層部は指示することでギャップを埋めようとするけど、戦略を伝えてなぜそれが必要かの認識を揃えて、どうやって戦略を実現するかは現場に任せるべき。
  • 効果のギャップ:行動によって達成を期待することと、実際に起こることとの差。組織が期待した結果が得られない場合、コントロールを増やすことでこのギャップを埋めようとする。目標に沿っている限り個人やチームが自由に行動を調整できるようにする。

自律的なチームとはチームが明確な方向性や目標に沿っていなければ効果的な意思決定はできない。戦略が機能していればチームは意思決定をしていけるし、現場のマネジメントの監視は不要になる。

Sadayoshi Tada / taddySadayoshi Tada / taddy

12章 いい戦略フレームワークを作る

戦略フレームワークがあることで企業のビジョンや戦略とチームが作るプロダクトの整合性が取れるようになり、目が回るような計画や実行を避けるのに役立つ。
企業戦略を踏まえてプロダクト開発チームの行動が決まり、戦略によって生まれたプロダクトやデータに関する作業を実行することで企業の方向性が決まる。
適切な方向づけができてないとビルドトラップにハマる。企業がどの方向に行動すべきかを判断・意思決定するためのフレームワークを開発(戦略策定)し、戦略を組織に浸透させる4つのレベルがある(戦略展開)。

  • ビジョン
    • 5~10年でどうなりたいか、顧客にとっての価値、マーケットでのポジション、ビジネスがどうなっているか
  • 戦略的意図
    • ビジョンを実現する上で立ちはだかっているビジネス上の課題は何か
  • プロダクトイニシアチブ
    • プロダクトの観点で課題に取り組むにはどんな課題を扱えば良いか
  • オプション
    • 問題を解決して目標を達成する別の方法はないか

最初の2つは企業レベル、残りの2つは会社の特定のプロダクトやサービスレベルである。

メリッサ・ペリによるプロダクトのカタ

  1. 方向性を理解する(企業のビジョンと戦略的意図。プロダクトイニシアチブ)
  2. 現状を分析する(目指しているものの現状。イニシアチブ/プロダクトの現状)
  3. 次の目標を設定する(プロダクトイニシアチブ。オプション目標)
  4. プロダクトプロセスのステップを選択する(問題の探索、ソリューションの探索、ソリューションの最適化)
Sadayoshi Tada / taddySadayoshi Tada / taddy

13章 企業レベルでのビジョンと戦略的意図

企業ビジョンは戦略アーキテクチャの要。企業ビジョンを表したのがプロダクトであり、プロダクトは価値のための手段で顧客からその見返りの対価を得る。

ミッションは企業の存在理由を表し、ビジョンは目的に基づいてどこに向かっていくかを説明する。ミッションとビジョンを1つに統合して企業の価値提案につなげるのが良い。
ビジョンは長期的に安定すべきだが、企業の成熟度と発展に伴ってビジョンに到達するための方法は変わる。戦略的意図はビジョンの実現につながる現時点での重点分野を伝える。通常戦略的意図とは1~3つが適切。戦略的意図はプロダクトソリューションだけでなく企業全体に関するもの。

Sadayoshi Tada / taddySadayoshi Tada / taddy

14章 プロダクトビジョンとポートフォリオ

プロダクトイニシアチブはビジネス目標をプロダクトで解決する問題に変換する。プロダクトイニシアチブによって会社の目標とユーザーや顧客のために解決する問題を結びづける。
Netflixではプロダクトイニシアチブを設定してユーザーのための問題に取り組んでいく中でNetflixをみれるデバイスを増やしたり、アプリケーションを開発した。こういった取り組みをオプションと呼ぶ。
プロダクトイニシアチブとオプションが既存のプロダクトやポートフォリオのビジョンと確実に一致するようにする責任がある。プロダクトビジョンとポートフォリオのビジョンがあることで、検討すべき問題やソリューションが明確になる。

プロダクトビジョン

プロダクトビジョンはなぜあなたが作っているのか、顧客に対する価値提案は何かを伝える。
Amazonでは、プレスリリースでプロダクトビジョンをについてうまく運用している。つまりユーザーの課題とソリューションがユーザーの課題解決にどうつながるかを記述している。

プロダクトポートフォリオ

複数のプロダクトを持つ会社はプロダクトポートフォリオでプロダクトを包み込むことがある。
AdobeはAdobe Creative Cloudがあり、Photoshop/Illstrator/InDesignなどのアプリを構成している。

CPOがプロダクトポートフォリオを監督する。CPOは次の問いに答えられるよう管理する。

  • プロダクトが顧客に価値を提供するシステムとしてどのように機能しているか
  • プロダクトラインには全体のシステムを魅力的なものにする上でどのような独自価値があるか
  • プロダクトソリューションを決める時に考慮すべき全体的価値とガイドラインは何か
  • ビジョンにとって役に立たない止めるべきことは何か

プロダクトポートフォリオを成功するには投資額、人員数、キャパシティのバランスを取るのに必要なこと全てに目を配る必要がある。
Amazon Echoが例としてあり、専任のチームがプロダクトを作り、VOCを使って購買行動を増やす方法を調査した。また、5年以上かけてEchoとAlexaを改良した。Amazonは新しい市場に参入する方法を模索するプロダクトイニシアチブに必要な時間と場所を用意した。

Sadayoshi Tada / taddySadayoshi Tada / taddy

15章 プロダクトのカタ

プロダクトのカタとは作るべき適切なソリューションを明らかにするプロセスで、プロダクトイニシアチブとオプションを明らかにすることである。

  1. 方向性を理解する(企業のビジョンと戦略的意図。プロダクトイニシアチブ)
  2. 現状を分析する(目指しているものの現状。イニシアチブ/プロダクトの現状)
  3. 次の目標を設定する(プロダクトイニシアチブ。オプション目標)
  4. プロダクトプロセスのステップを選択する(問題の探索、ソリューションの探索、ソリューションの最適化)

最初のタスクは、プロダクトイニシアチブにたどり着くことである。そのためには戦略的意図を理解し、自分たちのプロダクトの観点で戦略的意図の現状を評価し、戦略的意図を推進するために解決する問題を決定しなければならない。
プロダクトイニシアチブの指標は成功の判断を短期的な時間軸の中で計測できるものに分割する必要がある(チーム目標)。

プロダクトのカタの実践

プロダクト開発のための実験に取り掛かる前に自分たちがどこにいて、何が必要なのかを理解することが重要。

  1. 目標は何か?
  2. 目標を踏まえて自分たちは今どこにいるのか?
  3. 目標に達する上で立ちはだかる最大の問題や障害は何か?
  4. どうやってその問題を解決するのか
  5. 何が起こると予想されるか?(仮説)
  6. 実際には何が起こったか、そこから何を学んだか?

それぞれのフェーズを理解し、目標を達成するのに必要ことだけを実行できるようにする。
次章以降でプロダクトのカタの以下のフェーズを実行する方法について説明する。

  1. 方向性の理解
  2. 問題の探索
  3. ソリューションの探索
  4. ソリューションの最適化
このスクラップは2021/03/17にクローズされました