😺

個人開発でProduct Hunt 2位を獲るまでに考えたこと & その結果

2022/05/17に公開約3,500字

https://zenn.dev/sabigara/articles/66e03e03c5518e

ReaktrというWebサービスを個人で開発しProduct Huntに投稿した結果、デイリー2位を獲得することができました。

これまでいくつものサービスを作っては誰にも使われないままクローズしてきた身としては、この結果はかなり嬉しいものでした。個人開発者でもこういう経験をした人はあまり多くないと思うので、この記事では「PHでデイリー2位を獲得するまでに考え・実践してきたこと」と「それがどういう結果を生んだか」を書いていきます。

Reaktr以前にやってきたこと

だいたい2年前くらいから個人開発でサービスを公開してきました。すでにクローズされているものが多いですが、たぶん15個くらい?は作ったと思います。

最近作ったサービスはこんな感じです:

この他にも、(僕を含めた)誰にも顧みられずに消えていったサービスがたくさんあります。Twitterなどで公開しても全く拡散されないし、誰も登録してくれないことが大半でした。そんなものを10個以上作りつづけてきましたが、最近になって多少なりともコツのようなものが掴めてきたような気がしています。

バンドメンバー募集サイトは登録ユーザー数が100人を越えました。これはマジで大したことではなく、サービスとしては失敗としか言いようがありません。しかし、100人の登録を獲得するだけでも簡単ではないのです・・・。

ダミーテキスト自動生成ツールやじうまWatchに掲載されました。掲載初日でユーザー数1000人はバズというほどではないですが、大手メディアに掲載されるのは大きな自信に繋がります

個人開発をしていて一番ツラいのは「反応がない」ことだと思います。変にバズって一部の人から叩かれるのも嫌ですが、たぶん黙殺よりはマシです。数ヶ月かけて作ったものが無為にブラックホールに吸い込まれていくようなあの感覚はかなりキツいです。そんな経験ばかりしてきた僕としては、メディアや個人ブログに紹介されたり、はてブでコメントをもらえるようになっただけでかなり救われました。

「使われる」Webサービスを作るために

試行錯誤の末に多少の結果を出せるようになったわけですが、ここでは「使われる」Webサービスを作るための僕なりのコツを書いていきます。

ポジティブよりネガティブ駆動で

ネガティブとは、よく使われる言葉に直すと「課題」です。個人的には「ペイン」(痛み)のほうが理解しやすいと思います。

つまり、人が生活し仕事をしている中で「ツラい!」と感じるものを取り除くようなサービスを作るべきということです。

そんなのは当たり前に聞こえるかもしれませんが、ここが意外に甘くなりがちなポイントだと思っています。

よくあるのが「こんなのあったら面白いかも」みたいなアイデアを実装してしまうことです。ちょっとは面白いかもしれませんが、それをこの先何年も開発・保守していくのはなかなか大変だと思います。ユーザーを定着させるのも難しそうです。

それに対して、生活の中で感じる痛みは継続的です。ちょっと面白いアプリは数日で飽きますが、痛みは忘れた頃にもやってきます。

ダミーテキスト自動生成ツールを作った経緯はこの記事で詳しく書きましたが、ひとえに僕自身がWeb開発で感じた(小さな)ペインを解消するためです。Reaktrについても、僕が制作した楽曲を公開する際に感じた不便さを解決するためのものです。

また、ポジティブ駆動でアイデアを出すと、現実から遊離した胡散臭いサービスを作ってしまいがちな気がします。「理想の世界を作る」のはいいのですが、別に困っていない人たちをその世界へ引き込むだけの魅力が必要になります。

ユーザー数に依存するサービスは難しい

SNSやマッチングサービスのように、ユーザー数がモノを言う(つまり既存ユーザーの数が新規ユーザーの獲得に影響する)タイプのサービスは難しいです。

これが難しいのは明白であり、特筆すべきことではないように思えますが、問題は「この類のサービスを作る誘惑が常に存在している」ことです。

ペインを解決する必要があると上の項で述べましたが、問題を解決するのは常に難しいです。難しいからこそ未だに解決されていないとも言えます。そこで開発者が陥りがちなのが「ユーザーにユーザーの課題を解決させようとする」ことです。

つまり、開発者が自分で解決策を提供する努力を放棄して、それをユーザー同士の救済に丸投げしてしまうということです。例えば男女のマッチングサイトであれば、男性ユーザーが求めているのは女性です。あるサービスが理想の女性を錬成して配送してくれるのであれば、(倫理的問題は別として)マッチングサイトよりも効率的で満足度は高いはずです。それが不可能だから異性を見つけるにはマッチングするしかないのであり、その他の解決可能な課題であれば、サービス提供者が解決したほうが速いはずです。

なにが言いたいかといえば、安易にSNSやマッチングサービスに逃げるべきではないということです。最低限の機能であれば開発はそれほど難しくないですが、人を集めなければ永遠に課題は解決できません。泥臭い営業やキャンペーンをやる覚悟のある人が選ぶ選択肢だと個人的には思います。

僕の場合、最近は目の前のユーザーの抱える課題をその場で解決できるサービスを作るようにしています。Product Huntで上位に食い込めたのもその結果だと思っています。

Product Hunt 2位を獲った結果

アクセス数

初日で約700人のアクセスがあり、その後は1日ごとに半減していきました。

感想としては、思ったより少なかったです。別に有料プランがあったわけでもないので機会損失とは思わないですが、もっと爆発的なトラフィックが来るかと身構えていたので拍子抜けしました。

他にもGigazineで取り上げられましたが、こちらはProduct Huntの約半分でした。

現在は25ユーザー/日くらいを推移しています。

その他

  • スカウトや仕事の依頼が数件あった(すべてお断りした)
  • Twitterのフォロワーが20人くらい増えた
  • 有名サイトからのリンクによってドメインが強化された
  • プロフィールに「Product Huntで2位を獲った」と書けるようになった

その後 - 現在

2月の公開から現在に至るまで、レンダリング機能の改善や保存機能の追加などいろいろなアップデートを重ね、少し前に有料プランも実装しました。

「Product Huntで2位を獲った結果」ですが、一言でいえば「まだ何も起きていない」です

毎日数千人が使っていたり、毎月数十万を稼ぐようなサービスになったわけではないです。

PHやGigazineからのアクセスは現在はほとんどありません。

有料プランへの登録は0です(まだ実装してから1週間ですが)。

少なくとも今のところ、Product Huntで2位を獲った事実はそれ以外の何かを引き起こすものではありません。それでも一定の自信に繋がったことは事実なので、これからもReaktrのアップデート、あるいは別サービスの新規開発を続けるモチベーションにはなったかなと思います。

Discussion

ログインするとコメントできます