J-Quants プロジェクト振り返り
この記事は、マケデコ&J-Quants Advent Calendar 2022の22日目の投稿です。
この記事は主に2020年4月より企画・着手し現在進行形で検討しているプロジェクトである「J-Quants」について、現時点までの振り返り及び今後のことについても簡単に発信できたら良いなと思い書いてみたいと思います。
既にJ-Quantsのプロジェクトに参加いただいている方も、まだ参加いただいてない方も良ければ是非目を通していただけますと幸いです。
J-Quantsとは?
J-Quantsは、テクノロジーを活用した革新的な個人投資家向け教育プロジェクトとしてIT・データ分析等のインプットする環境とアウトプットできる環境をそれぞれ提供し、プロ投資家の領域であるデータ・トレーディングや投資分析について、個人投資家の皆様にその実力と技術を体験していただくことを目的としています。
インプット環境としては、上場会社の株価や財務情報等の金融データを「J-Quants API」として、API方式で提供し、個人投資家が加工・分析していただけるようにしています。また、データを提供するだけでなく、過去のデータや財務データの分析方法を紹介するチュートリアル「株式分析チュートリアル」も合わせて提供しています。
また、インプット環境で得られた知識を応用し、その実力を発揮してもらうために、アウトプットできる環境として様々な国内外のコンペティションプラットフォームにおいて、データ分析コンペティションを開催していました。
コンペティションでは、私たちが提供したデータを使って作成した取引モデルを提出していただき、上位入賞者には自分のモデルがどのように機能するかを共有していただきました。
また、質問や経験を共有する場所を提供し、参加者同士のコミュニケーションの場(マケデコ)も設けていただきました。
最近公式?のtwitterアカウントも開設しています。もしよろしければフォローしていただけると中の人が泣いて喜びます。
J-Quantsの背景・きっかけ
2020年4月頃からメンバーの中で漠然と以下のようなふわーっとしたイメージがきっかけとなって本プロジェクトがスタートしました!
これまでに実施してきたこと
J-Quants API(←詳細はこちら)
J-Quants APIは、投資にまつわるデータを分析しやすい形式で提供し、個人投資家の皆様にデータを活用して取引できるようになることを目的として、実施しているプロジェクトです。
個人投資家の方がデータ分析を用いた投資分析を行う際の大きな障壁は、整形された金融データの取得が難しいことでは?といった点から、J-Quants APIではヒストリカル株価データ・財務データといった金融データを簡単に取得できる、個人投資家向けのAPIデータ配信サービスを実施しています。整形された金融データを活用して、ぜひ株式分析にチャレンジしてみてください!
なお、現在、J-Quants APIはベータ版サービスとして無償で提供しています。今後利便性を高めながら、持続可能な有償サービス化を目指していきます。ユーザの皆様からのフィードバックをお待ちしています。
J-Quants APIを使い方や分析例をColab Notebookで作成しているものが、こちらにあります!作っていただいた方ありがとうございます!お時間あれば是非覗いてみてください。
アーリーアクセスNFT
実はJ-Quantsプロジェクトの一環として、流行りに乗っかり新しい技術の検証としてNFTを活用したアーリーアクセスNFTというのもやっていました。
私達がMintしたNFTを持っている人もしくは譲渡された人がJ-Quants APIを利用できるとしたもので、実際にNFTマーケットプレイスであるOpenSea上に存在しています。(なお、現在は本NFTを利用したJ-Quants API利用はできません。)
データ分析コンペティション
J-Quantsでは、ITやデータ分析を活用した取引についての学びの場として、コンペティションを開催してきました。
第一弾及び第二弾のコンペティションは、金融分野に馴染みのない方でも、株価や企業業績の推移などの時系列データを解析し、市場の動向やリスクの分析に取り組めるようにalpacaさんと共に企画・設計しました。
これらのコンペティションの表彰式はオンラインでの開催となりましたが、上位入賞者等の方に解法の共有をいただき、とても盛り上がるものとなりました。
表彰式の動画はこちら
また、上位入賞者の方には分析モデルの共有を行っていただいており、こちらも大変興味深いものになっています。
分析モデル共有
また、少し前に終了した第三段のコンペティションでは、世界的に有名なデータ分析コンペティションプラットフォームであるKaggleにて第3弾を開催いたしました。本コンペティションでは、日本市場にかかる金融データを分析いただくことで、日本国内のクオンツ人材層を拡大し、海外の投資家の方に日本市場に慣れ親しんでいただくことを期待していました。
こちらも最近表彰式を行い、前回同様上位入賞者の方からの解法共有を行いました。
表彰式の動画はこちら
第三弾のコンペティションにおいても、上位入賞者の方の分析モデルについて共有しました。こちらもご興味ありましたら是非覗いてみてください。
分析モデル共有
マケデコ
Market API Developer Community(略称「マケデコ」、ハッシュタグ「#マケデコ」)は、Market APIを活用したマーケットの分析や投資を初心者から上級者までDiscord上のコミュニティ活動を通して、学習・実践できる環境を提供することを目的に活動する有志のコミュニティ団体です。
実際のコミュニティはDiscordのサーバ上で活動しています。
初心者からとんでもない上級者の方まで色々な方がいるコミュニティです!コミュニティ内で出会った方々での勉強会や書籍等の輪読会も将来的に企画される予定もあるくらい、活発なコミュニティです。
ご興味ある方はこちらの招待リンクからご参加いただけるとありがたいです!
J-Quantsの今後
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J-Quants APIについて
J-Quants APIについてはβ版での提供となり、提供しているデータの種類や期間についても一定の制限がございます。こちらのサービスを有償化し、より多くのデータ種類、より長い期間のデータについて提供できるようにチームで開発を続けています。来年には何かしら有償版についての情報を発信できるかと思いますので、今ご利用中の方も、これからご利用いただく方ももう少々お待ちいただけるとありがたいです!! -
データ分析コンペティションについて
第一弾〜第三弾のデータ分析コンペティションは本当に多くの方にご参加いただきご好評いただきました。現時点では、J-Quants APIの有償化に向けた取り組みを主としており、第四弾のデータ分析コンペティションについては白紙の状態です。ご好評いただいている取組みでもありますので、こちらについても努力し吉報をお伝えできるように頑張ります。
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