prettier,eslintを導入する際にハマったこと2021新年
prettier,eslintについて
prettier、eslint使っていますか?
フォッマーターprettierとJavaScriptのコードをチェックするeslintはJavaScript開発においてなくてはならないものになっています。
変化の多いフロントエンドに合わせて、prettier/eslintも各フレームワークやパッケージに追従して進化を続けています(ありがたいです)。
しかし、それ故に以前の設定では現在は非奨励になっていたり、書き方も大きく変化しているようです。
この記事では自分がJavaScript(TypeScript)で適用している設定を紹介しようと思います。ややこしくなりがちなVSCodeのformatについても触れていきますのでぜひ参考にしてください。
要約
- フォーマットはprettierに任せよう(eslint-config-prettierを使用)
- VSCodeの設定はeditor.codeActionsOnSaveとeditor.defaultFormatterを設定しよう
環境
- Node.js v14.4.0
- @typescript-eslint/eslint-plugin 4.11.1
- @typescript-eslint/parser" 4.11.1
- eslint" 7.17.0
- eslint-config-prettier 7.1.0
- prettier 2.2.1
- typescript 4.1.3
概要は参考記事が詳しいので、要点だけを説明していきます。
フォーマットはprettierに任せよう
他の優れた記事でも言及されていますが、フォーマットはprettierに委ねましょう。
Integrating with Linters
eslintなどのリンターにはルールだけでなく、コードをフォーマットする機能も含まれています。これらフォーマットの機能を無効化して機能の競合を防ぎ、prettierにフォーマットを任せるように設定を行いましょう。
具体的にはeslint-config-prettierを導入します。
設定ファイルは以下のようになります。eslintの設定についてはConfiguring ESLintをご覧ください。
module.exports = {
root: true,
env: {
es2020: true,
node: true,
},
parser: '@typescript-eslint/parser',
parserOptions: {
sourceType: 'module',
ecmaVersion: 2020,
tsconfigRootDir: __dirname,
project: ['./tsconfig.eslint.json'],
},
plugins: ['@typescript-eslint'],
extends: [
'eslint:recommended',
'plugin:@typescript-eslint/recommended',
'prettier',
'prettier/@typescript-eslint',
],
rules: {},
};
extendsの最後にprettierを読み込むことで、eslintのフォーマットの機能を上書きして機能の競合をなくします。
parserでは@typescript/eslint/parserを使用してTypeScriptファイルを読み込みます。eslint用の設定ファイルを作成しましょう。
{
"extends": "./tsconfig.json",
"include": [
"src/**/*.ts",
".eslintrc.js"
],
"exclude": [
"node_modules",
"dist"
]
}
フォーマット形式は.prettierrcに設定していきます(他にもYAMLやJavaScriptで記述できます)。
{
"singleQuote": true,
"trailingComma": "all"
}
設定項目は多くのものがありますが、デフォルト値が設定されているので、それに従い設定はシンプルなものに留めましょう。
VSCodeの設定はeditor.codeActionsOnSaveとeditor.defaultFormatterを設定しよう
次にVSCodeのformatの設定方法です。
以下の拡張機能をインストールします。
ESlint
Prettier
VSCodeではワークスペース直下の.VSCode
というファイルにsettings.json
を置くことで、そこにVSCodeに関する設定をすることができます。
今回はファイルを保存したら自動でファイルをフォーマットするように設定をしていきます。
{
"editor.codeActionsOnSave": {
"source.fixAll.eslint": true
},
"eslint.format.enable": false,
"editor.formatOnSave": true,
"[javascript]": {
"editor.defaultFormatter": "esbenp.prettier-vscode",
},
"[json]": {
"editor.defaultFormatter": "esbenp.prettier-vscode",
},
"[typescript]": {
"editor.defaultFormatter": "esbenp.prettier-vscode",
},
"editor.lineNumbers": "on",
"editor.rulers": [80],
"editor.wordWrap": "on",
"eslint.packageManager": "yarn",
"files.insertFinalNewline": true,
"files.trimTrailingWhitespace": true,
"npm.packageManager": "yarn",
"typescript.enablePromptUseWorkspaceTsdk": true
}
ここでも基本的な原則はフォーマットはprettierに任せようです。
以下の設定はvscode-eslintv2で変更された保存時にeslintのコードアクションを実行する機能になります。eslint.autoFixOnSaveは廃止になっています。
"editor.codeActionsOnSave": {
"source.fixAll.eslint": true
},
自動フォーマットはprettierに任せます。
editor.formatOnSaveを使用します。これは保存時にフォーマットを行う設定です。
ファイル拡張子ごとに"editor.defaultFormatter": "esbenp.prettier-vscode"
を設定することによって、フォーマットをprettierで実行しています。
これでeslintとprettierの設定が完了しました。
上記の設定でtypescript,jsonファイルなどのeslintによる構文チェックとprettierによるformatが可能になっています。コードの全体像は以下のリポジトリをご覧ください。
追加すると良い
husky,lint-stagedを用いてgit commit時にeslint,prettierを実行する。
npm-run-allを使用して、package.jsonを効率よく実行する。
詳しくは上記リポジトリをご覧ください。
参考記事
Discussion
すいません。 このファイルの役割がよく分かりません。
tsconfig.eslint.json
これを使っている人は見かけないのですが、最新のバージョンだとこのファイルが必要になってきたりするのでしょうか?コメントありがとうございます!!
typescript-eslintのV2系以降だと、パフォーマンスの観点から推奨されている方法だそうです。
以下のリリースドキュメントを参照されると良いかもしれません。
当記事のように、tsconfig.eslint.json(eslint用のTypeScriptのコンパイルファイル。名前はなんでも良い)を作成するか、コンパイルしたいファイルを全てtsconfigファイルのincludesに含める方法があるそうです。
なので、includesをTypeScriptのコンパイルと分けて設定したい場合やVSCodeのパフォーマンスを上げたい場合などに設定すると良いと自分は理解しています(なくてもそんなに気にするほどでもないとは思います)。
なので別になくてもeslintは動くので、なければ動かないといった性質のものではないです。
VSCodeのlintのパフォーマンスが悪い場合などに検討しても良いとは思いますので、直接tsconfig.jsonをeslintrc.jsなどに設定しても良いかもしれませんね(記事を書いておいてなんですが)。
通知が届いてなくて気付くのに時間が掛かってしまいました。
すいません。
ありがとうございます。tsconfig.jsonでコンパイルされるtsファイルとESLintで解析されるファイルを分けたい際に使用すればいいのですね。