2025年の最新PHP開発環境:注目すべきツールまとめ
はじめに
こんにちは、田中涼平(@RyoheiTanaka)です。
最近、YouTube で公開された「2025 年の最新 PHP: 知っておくべきツール!」という動画を見て、現代の PHP 開発環境がますます洗練されてきたことを改めて実感しました。
本記事では、動画内で紹介されていた便利な PHP ツールたちをまとめつつ、それぞれの導入方法や使い方、ポイントを整理します。Laravel 開発に携わっている方や、静的解析・テストの自動化に興味がある方には特におすすめです。
✨ Pint - 美しいコードの第一歩
Laravel 製のコード整形ツール。初期設定なしでも PSR-12 に準拠したコード整形が可能で、プロジェクトに統一感のあるスタイルをもたらしてくれます。
また、ルールのカスタマイズも柔軟で、pint.json
に細かく記述することもできます。
より厳格なプリセットを適用したい場合は、こちらもおすすめです:
👉 nunomaduro/pint-strict-preset
Laravel を使っているので非常に気になっているツールのひとつです。設定が不要でいきなり整形できるのは本当に手軽で、CI への組み込みも簡単そうです。
インストールコマンド
composer require laravel/pint --dev
実行コマンド
./vendor/bin/pint
🪶 Peck - コードベースのスペルチェックツール
Peck は、ファイル名・クラス名・メソッド名・コメントなど、コードベース全体を対象にスペルミスや不自然な表現を検出する CLI ツールです。
処理が高速で、Pint や Pest のように CI にも自然に統合できます。
自分自身、命名で typo をやらかすことが多いので、このツールにはかなり惹かれました。IDE では拾えない領域を補完してくれるのがありがたいです。
インストールコマンド
composer require peckphp/peck --dev
実行コマンド
./vendor/bin/peck
🔍 PHPStan - 定番の静的解析ツール
PHPStan は、PHP コードを実行せずに静的解析を行い、潜在的なバグや改善点を検出してくれるツールです。
分析レベル(0〜9)によって解析の厳しさを調整できる点も特徴で、徐々にコードの品質を高めていく運用が可能です。
昔からある静的解析ツールだけど、動画を見て「改めて使いこなすとすごく強力だな」と再認識しました。特に型まわりのチェックがありがたいので、今後もっと深掘りしたいです。
インストールコマンド
composer require phpstan/phpstan --dev
実行コマンド
./vendor/bin/phpstan analyse src
🔧 Rector - 自動リファクタリングで未来のコードに
Rector は、コードの書き換えやリファクタリングを自動で行ってくれるツールです。
たとえば、PHPStan で指摘された内容を元に、不要な型ヒントや非推奨な記述の置き換えなどを自動で修正できます。
初期設定は rector.php
に記述し、プロジェクトに合わせたカスタマイズも可能です。
手動で修正しなくてもよくなるのは正直ありがたい。動画を見て、技術的負債の解消やレガシーコードのメンテにも使えるなと感じました。
インストールコマンド
composer require rector/rector --dev
初期設定(設定ファイル生成)
./vendor/bin/rector init
実行コマンド
./vendor/bin/rector process
🧪 Pest - 書きたくなるテストのかたち
Pest は、PHPUnit をベースにしたモダンなテストフレームワークです。
シンプルで読みやすい構文が特徴で、初学者から熟練者まで幅広く支持されています。並列実行やコードカバレッジ測定などの便利機能も充実しています。
動画で初めて Pest の型カバレッジやアーキテクチャテストの機能を知って、「ここまでできるのか!」と驚きました。
テストが書きやすくなるだけでなく、楽しさすら感じさせてくれるツールだと思いました。
インストールコマンド
composer require pestphp/pest --dev
初期化コマンド
./vendor/bin/pest --init
よく使うコマンド
並列テスト実行
./vendor/bin/pest --parallel
コードカバレッジ測定
./vendor/bin/pest --coverage
最小カバレッジ設定(例:40%)
./vendor/bin/pest --coverage --min=40
型カバレッジの測定・設定(例:100%)
./vendor/bin/pest --type-coverage --min=100
🧱 Pest のアーキテクチャテスト機能
Pest には、レイヤー設計や責務の明確化を支援する「アーキテクチャテスト」機能も搭載されています。
以下のようなプリセットで、Laravel やセキュリティに特化した構成チェックが可能です。
arch()->preset()->php();
arch()->preset()->security();
arch()->preset()->laravel();
さらに細かなルールを自分で定義することもできます:
arch('controllers')
->expect('App\Http\Controllers')
->toExtendNothing()
->toFinal();
Composer Scripts による統一的なコマンド管理
よく使うコマンドは composer.json
に登録しておくと便利です。たとえば以下のようにまとめて実行可能に:
"scripts": {
"lint": "pint",
"refactor": "rector",
"test:type-coverage": "pest --type-coverage",
"test:lint": "pint --test",
"test:unit": "pest --parallel",
"test:types": "phpstan",
"test:refactor": "rector --dry-run",
"test": [
"@test:type-coverage",
"@test:unit",
"@test:lint",
"@test:types",
"@test:refactor"
]
}
おわりに
今回紹介したような開発効率や品質向上を助けてくれるツール群は、日々の開発にぜひ取り入れておきたいところです。
気になるツールがあれば、まずはプロジェクトにインストールして触ってみるのが一番の近道です!
🚀 田中涼平の他の活動
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