ブラウザキャッシュ

ブラウザが行うキャッシュについて、下記のキーワードをもとに説明してください
no-store, no-cache
must-revalidate
Etag, If-None-Match
↓
no-store
1. -
説明:
no-store
は、ブラウザや中間キャッシュにリソースを一切保存させないことを指示するディレクティブです。リソースは保存されないため、常に新しいリクエストがサーバーに送信され、常にサーバーから最新のリソースが取得されます。 -
使用例: セキュリティが重要なデータや、一時的なコンテンツに使用されます。
例:
Cache-Control: no-store
no-cache
2. -
説明:
no-cache
は、リソースをキャッシュできるものの、キャッシュされたリソースを使用する前にサーバーに確認を行うことを指示します。キャッシュに保存されたデータはあるが、それを再利用する前にサーバーに変更がないかチェックする必要があります。このディレクティブを使用することで、ユーザーに常に最新のリソースを提供できますが、サーバーとのやり取りが発生します。例:
Cache-Control: no-cache
must-revalidate
3. -
説明:
must-revalidate
は、キャッシュされたリソースが有効期限切れの場合、再度サーバーに確認することを強制するディレクティブです。有効期限が切れたキャッシュされたリソースを再利用せず、必ずサーバーに問い合わせてリソースの有効性を確認します。例:
Cache-Control: must-revalidate
Etag
4. -
説明:
Etag
(エンティティタグ)は、リソースのバージョンや状態を識別する一意のIDです。サーバーがレスポンスでリソースに対するEtag
を発行し、次回リクエスト時にそのEtag
をクライアントが送信することで、サーバー側でリソースが変更されているかどうかを確認します。変更がない場合、再ダウンロードを避けてリソースを効率的に利用できます。例:
Etag: "33a64df551425fcc55e4d42a148795d9f25f89d4"
If-None-Match
5. -
説明:
If-None-Match
は、クライアントがリクエストに含めるHTTPヘッダーで、以前受け取ったリソースのEtag
を送信します。サーバー側はそのEtag
とリソースの現在の状態を比較し、一致すればリソースは変更されていないと判断し、304 Not Modified
ステータスを返します。これによりリソースの再ダウンロードを回避できます。例:
If-None-Match: "33a64df551425fcc55e4d42a148795d9f25f89d4"
各ディレクティブの比較:
-
no-store
: 一切キャッシュさせず、リソースは毎回新しいリクエストで取得されます。 -
no-cache
: キャッシュはされるが、リソースの再利用前に必ずサーバーに確認します。 -
must-revalidate
: キャッシュの有効期限が切れた場合、必ずサーバーに確認して再ダウンロードを行います。 -
Etag
とIf-None-Match
: リソースの状態をサーバー側で確認し、変更がなければ再ダウンロードを避けるために使われます。

chrome developer toolのnetworkで、disc cache, memory cacheと表示されます。
こちらについても同様に説明してください
↓
Chrome Developer Tools の「Network」タブに表示される「disk cache(ディスクキャッシュ)」と「memory cache(メモリキャッシュ)」について説明します。
Disk Cache
(ディスクキャッシュ)
1. - 説明: ディスクキャッシュは、ブラウザが取得したリソースをハードディスクやSSDといったストレージに保存するキャッシュです。ディスクキャッシュは永続的なストレージに保存されるため、ブラウザを閉じたり再起動してもキャッシュされたデータは保持されます。通常、画像やCSS、JavaScriptなどのリソースがディスクにキャッシュされることで、次回アクセス時の読み込み速度が速くなります。
-
特徴:
- ブラウザを閉じたり、PCを再起動してもキャッシュは保持される。
- ストレージの容量を利用するため、大きなリソースもキャッシュできる。
- 一度ディスクに書き込まれたデータは比較的長く保持される。
Memory Cache
(メモリキャッシュ)
2. - 説明: メモリキャッシュは、ブラウザが取得したリソースを一時的にメモリ(RAM)に保存するキャッシュです。メモリキャッシュは非常に高速に読み込むことができるため、同じページ内でのリソースの再利用に適していますが、ブラウザを閉じたり、ページをリロードするとキャッシュは消えます。また、システムがメモリ不足になると自動的に削除される場合もあります。
-
特徴:
- 高速なアクセスが可能で、同じページを開いている間は非常に効果的。
- ブラウザやページを閉じるとキャッシュは消える。
- メモリの使用量が制限されているため、大量のデータをキャッシュすることは難しい。
Disk Cache
と Memory Cache
の違い
-
保持期間:
-
Disk Cache
はブラウザやPCの再起動後もキャッシュデータを保持するのに対し、Memory Cache
はブラウザを閉じると消えます。
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読み込み速度:
-
Memory Cache
はメモリ上に保存されるため、読み込みが非常に速いです。一方、Disk Cache
はストレージから読み込むので、Memory Cache
よりもやや遅い場合があります。
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-
キャッシュするデータ量:
-
Disk Cache
はストレージ容量を利用するため、大きなファイルも保存可能ですが、Memory Cache
はメモリ容量が限られているため、キャッシュできるリソースのサイズに制限があります。
-
実際の使用例
- ページ内のリソースが初回表示時にはネットワークからダウンロードされ、次に同じページやリソースが要求された際には、
Disk Cache
かMemory Cache
からロードされます。Memory Cache
は特にページ遷移やページ内のリソース再利用の際に即時に読み込まれるため、パフォーマンス向上に貢献します。
Chrome Developer Tools での表示
- Disk Cache や Memory Cache として表示されるときは、そのリソースがどのキャッシュから取得されたかを示しています。これによって、リソースがサーバーから新規取得されたのか、キャッシュから再利用されたのかを簡単に確認することができます。