ノートPCのOSをDebian11_i686からopenSUSE Tumbleweed_AMD64に入れ替えた話
概要
諸事情により、ノートPCのOSを32bitのDebianから64bitのopenSUSEに入れ替えました。
インストール中にハマりそうな危険箇所がいくつかあったので、今後の自分ために記事を残しておこうと思います。
環境
DELLの古いノートPC
- CPU
- Intel(R) Core(TM) i7 CPU Q 740 @ 1.73GHz
- メモリ
- 8GB
- ディスク
- 128GB SSD (今回はここにインストール)
- 500GB HDD (今回は未使用)
- OS(今回の入れ替え前)
- Debian 11 (bullseye) i686
事前準備
今回のインストールはブート用のイメージを書き込んだUSBメモリを使用して、WiFiに接続しながら行います。
イメージのダウンロード
openSUSEのダウンロードサイトからopenSUSE Tumbleweed→Intel/AMD 64 ビットプロセッサ (x86_64, デスクトップ/ラップトップ/サーバ)→ネットワークイメージをダウンロードして、適当なフォルダに置きます。~/Downloads/
に置きました。
rr@kuro-studio-mk3:~/Downloads$ ls
openSUSE-Tumbleweed-NET-x86_64-Snapshot20231103-Media.iso
USBメモリへisoイメージを書き込み
まず、USBメモリのマウント先を調べます。
USBメモリを挿さない状態で
rr@kuro-studio-mk3:~/Downloads$ find /dev/sd*
/dev/sda
/dev/sda1
/dev/sdb
/dev/sdb1
USBメモリを挿して
rr@kuro-studio-mk3:~/Downloads$ find /dev/sd*
/dev/sda
/dev/sda1
/dev/sdb
/dev/sdb1
/dev/sdc
/dev/sdc1
USBメモリを挿すと/dev/sdc
と/dev/sdc1
が増えたので、USBメモリのマウント先が/dev/sdc1だということがわかりました。
(これ以降、sdcを自分の環境に合ったものに読み替えてください)
イメージを書き込むため、いったんアンマウントします。
rr@kuro-studio-mk3:~/Downloads$ sudo umount /dev/sdc1
ddコマンドで、ダウンロードしたイメージをUSBメモリに書き込みます。
rr@kuro-studio-mk3:~/Downloads$ sudo dd if=./openSUSE-Tumbleweed-NET-x86_64-Snapshot20231103-Media.iso of=/dev/sdc bs=4M
58+1 レコード入力
58+1 レコード出力
245366784 bytes (245 MB, 234 MiB) copied, 35.4835 s, 6.9 MB/s
インストール
リブート
リブートすると、USBメモリからインストーラが立ち上がるはずです。
立ち上がらない場合は、BIOSの設定からブート順序を確認してください。
インストーラの読み込み
言語の設定
前項の画面の状態でF2
キーを押して日本語を選択します。
インストーラの起動
メニューからインストール
を選択し、待ちます。
WiFiの設定
しばらくすると、ESSIDの入力画面が出てくるので、自分の環境にあったアクセスポイントを入力してください。
(この時点ではキーボード配列が英語なのでちょっと入力しづらかった)
次に、暗号化方式、続けてパスワードを入力します。
インストーラでのオペレーション
またしばらく待っているとインストーラ(Calamares)が起動します。
言語/キーボード/ライセンス同意
言語とキーボードレイアウトを選択し、ライセンスに同意する場合は「次へ(N)」をを押します。
オンラインリポジトリの設定
オンラインリポジトリを有効かしますか?と聞かれるので、「はい(Y)」をを押します。
特に設定を変える必要がないので、そのまま「次へ(N)」を押します。
デスクトップ環境の選択
いくつか選択肢がありますので、自分のお好みを選択して、「次へ(N)」を押します。
ある程度つよつよPCならKDE PlasmaかGNOME、よわよわPCだとXfceがおすすめらしいです。
私はKDE Plasmaを選択しました。(下の画像とは合っていません、ご免なさい)
パーティション設定
なにやら文字化けしていて読めませんでしたが、自動でパーティション分けを提案してくれています。
特に問題なければそのまま「次へ(N)」で良いですが、今回はもともとDebianがインストールされていたSSDを初期化したかったので、「熟練者向けパーティション設定」を選択しました。
熟練者向けパーティション設定
今回はこのようにしました。/dev/sdaだけ設定しています。
(赤枠で囲ったところが設定した箇所)
ちなみにの説明:
- /dev/sda:今回設定したSSD
- /dev/sdb:今回設定しなかったHDD
- /dev/sdc:Zennに記事を書くためのスクリーンショットを撮るようにマウントしたUSBメモリ(通常はここはisoイメージを書き込んだUSBメモリになっているはずです)
設定が終わったら、「了解(A)」を押すと前項の画面に戻るので「次へ(N)」を押します。
時計とタイムゾーンの設定
地域とタイムゾーンを選択します。(通常はアジア、日本が最初から選ばれているはず)
次に、「その他の設定(S)...」を押します。
システム日付と時刻の変更
「NTPサーバと同期」欄のサーバを日本のサーバに変更して「了解(A)」を押します。
(例ではntp.jst.mfeed.ad.jp
に変更しています。)
前の画面に戻るので、「次へ(N)」を押します。
ローカルユーザの設定
必要に応じて新しいユーザを作成します(推奨)。
入力が終われば「次へ(N)」を押します。
なにやら文字化けしていてよくわかりませんが「はい(Y)」を押すしかありません。
インストール
表示されている内容を確認します。
問題なければ「インストール(I)」を押します。
最終確認画面が出るので、問題なければ「インストールする(I)」でインストールが始まります。
問題がある場合は「戻る(B)」で戻り、内容を見直します。
終わるまで待つ
しばらく時間がかかります。
シャワーを浴び、洗濯機を回し、寝ている間に終わっていました。
自動でリブートがかかります。
たいていの場合、イメージを書き込んだUSBメモリを挿したままリブートがかかるので
またインストール画面が立ち上がっていると思います。
その場合はUSBメモリを抜いてから手動でリブートしなおしてください。
完成
簡単でしたね!
感想
あっさり終わったように書いていますが、実はけっこう罠にハマって徹夜で作業をしました。
- 最初のイメージ書き込み時にパーティション(
/dev/sdc1
)に書き込んでしまい、インストーラが起動しなかった - インストールオペレーション中のパーティション設定時に誤ってブート用USBも初期化する設定にしてしまい、ブート用USBが空っぽになってしまった
- MBRにブートコードを書き込む設定をしておらず、インストール後にOSが起動しなかった
難しいですね!
Discussion