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GolangでPostgreSQL(その2)
はじめに
先日、Golang で PostgreSQL の各種データ型を扱った場合の評価を行いました。
今回は、日本語の識別子、データを扱った場合の評価を行います。
PostgreSQL
データベース
前回と同様、Amazon RDS 上に構築した PostgreSQL サーバを使用します。
テスト用のテーブル
対象とするデータ型
前回は、全てのデータ型を対象としましたが、今回は文字データを保持するものを対象とします。
名称 | 別名 | 説明 |
---|---|---|
character varying [ (n) ] | varchar [ (n) ] | 可変長文字列 |
character [ (n) ] | char [ (n) ] | 固定長文字列 |
json | JSONデータ | |
text | 可変長文字列 | |
xml | XMLデータ |
PostgreSQL は、潔いです。
テスト用のテーブル
ちょっとアレな感じの CREATE TABLE 文にします。
CREATE TABLE 日ほンゴ表 (
列1 varchar(10),
れつ2 character(10),
レツ3 json,
レツ4 text,
Retsu5 xml,
CONSTRAINT pk_日ほンゴ表 PRIMARY KEY(列1)
);
Golang
処理系とライブラリ
前回と同様、Golang は、1.18.6。github.com/lib/pq は、v1.10.9 を使用します。
アプリケーション
前回と同様ですが、Golang 側の識別子も日本語にしてみます。ただし、Golang の識別子の先頭文字は、パッケージ外への export の可否の識別に使われるため、先頭文字は英大文字にしておきます。
(こうしないと google/co-cmp/cmp で panic になります)
package main
import (
"database/sql"
"log"
"os"
"reflect"
"github.com/google/go-cmp/cmp"
"github.com/jmoiron/sqlx"
_ "github.com/lib/pq"
)
// S日ほンゴ表 は、日本語テストテーブル
type S日ほンゴ表 struct {
F列1 sql.NullString `db:"列1"` // varchar(10)
Fれつ2 sql.NullString `db:"れつ2"` // character(10)
Fレツ3 sql.NullString `db:"レツ3"` // json
Fレツ4 sql.NullString `db:"レツ4"` // text
FRetsu5 sql.NullString `db:"Retsu5"` // xml
}
// Key は、日本語テストテーブルのキー
type Key struct {
Col01 string `db:"col1"`
}
func main() {
dsn := os.Getenv("DSN")
db, err := sqlx.Open("postgres", dsn)
if err != nil {
log.Printf("sql.Open error %s", err)
}
key := Key{"カヘン長文字列"}
src := S日ほンゴ表{
F列1: sql.NullString{String: "カヘン長文字列", Valid: true},
Fれつ2: sql.NullString{String: "コテイ長文字列 ", Valid: true},
Fレツ3: sql.NullString{String: `{"日本語キー":"日本語文字列"}`, Valid: true},
Fレツ4: sql.NullString{String: "あぁアアガAa漢〇€㈱ー~―‐-", Valid: true},
FRetsu5: sql.NullString{String: "<xml /><ルートノード></ルートノード>", Valid: true},
}
_, err = db.NamedExec(`
INSERT INTO 日ほンゴ表 (
列1, れつ2, レツ3, レツ4, Retsu5
) VALUES (
:列1, :れつ2, :レツ3, :レツ4, :Retsu5
)`,
src,
)
if err != nil {
log.Printf("db.Exec error %s", err)
}
dst := S日ほンゴ表{}
query, args, err := db.BindNamed(`
SELECT
列1, れつ2, レツ3, レツ4, Retsu5
FROM 日ほンゴ表
WHERE 列1 = :col1`,
key,
)
if err != nil {
log.Printf("db.BindNamed error %s", err)
}
err = db.QueryRowx(query,
args...,
).StructScan(
&dst,
)
if err != nil {
log.Printf("db.QueryRow error %s", err)
}
if !reflect.DeepEqual(src, dst) {
// log.Printf("\nsrc = %#v\ndst = %#v\n", src, dst)
diff := cmp.Diff(src, dst)
if len(diff) > 0 {
log.Print(diff)
}
}
_, err = db.NamedExec(`
DELETE FROM 日ほンゴ表
WHERE 列1 = :col1`,
key,
)
if err != nil {
log.Printf("db.Exec error %s", err)
}
}
sqlx の問題
今回の評価で明らかになったのですが、sqlx の Named Query は、マルチバイト Unicode 対応できていません。
このため、このプログラムを動かすには、sqlx を修正する必要があります。今回の修正は、sqlx には プルリク 済みです(が、休眠しているようなので、取り込まれないかもしれません)。
上記のソースコードに、このプルリクの修正を適用して動かすためには、以下のリポジトリを clone して、go.mod で replace する必要があります。
おわりに
今回の評価では、PostgreSQL 特有の日本語の問題は発見できませんでした。
(sqlx の修正を取り込んでもらえることを祈ります。)
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