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Google流『チームでうまく仕事をするには』
『Googleのソフトウェアエンジニアリング』の第2章を読んでいて、自分に役に立ちそうだと感じた内容の読書メモ。
2章 チームでうまく仕事をするには
テレワークがメジャーな働き方の一つになった昨今では、エンジニアの仕事が単独作業になりがちである。オフィスよりも静かで、世間話も発生しずらいため、テレワークの方が集中できると感じている人も少なくないと思う。しかし、監視の目がないぶん気が抜けすぎてしまったり、気軽な相談がしにくかったり、孤独や寂しさを感じたりといったこともあるのではないだろうか。
エンジニアリングは単独作業だと思われがちだが、チームとの協力が非常に重要であるため、メンバーとの接点を多く持つ必要がある。
社会交流の三本柱
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第一の柱:謙虚
自分は宇宙の中心的存在ではない。全知全能でも、誤りのない存在でもない。自己研鑽に対して開かれた存在が自分である。 -
第二の柱:尊敬
ともに仕事をする他者を心から思いやる。他者を親切に遇し、他社の能力と成果の価値を認める -
第三の柱:信頼
他社が有能で正義を成すと信じ、適切な場合には他社に舵取りを任せることに異存がない。
三本柱の実践
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エゴを捨てろ
誰でも、自分こそが最重要人物であるかのように振舞う人間と一緒に仕事をしたくはないだろう。意図的にエゴイスティックな振舞いをする人はそんなにいないと思うが、自分の意図とは反して他人からそう見なされてしまう人は多くいるかもしれない。「最初から最後まで口出しをする」、「一度しか経験していないのにプロフェッショナルであるかのように振舞う」、「コードの細部まで書き直させる」、こういった行動はエゴからくるものかもしれない。 自分が有能であることのアピールをしてはならず、チームの成功を第一に行動しなくてはならない。 -
批判のやり方と受け方を学べ
批判は個人攻撃のためではなく、プロジェクトを改善するために行う必要がある。批判は相手を心から気遣い、尊敬を込め、相手と相手の仕事の改善を望んで行うことが重要である。またこの事を、チームメンバー全員が認識しておくことで、批判を攻撃だと受け取られることを防ぐことができる。古代ストア派哲学者のエピクテトスも「君を侮辱するのは、君を侮辱しているとみなす、君の考えなのである」と言っているように、批判は受け取り手次第で、攻撃にも改善のためのアドバイスにもなりうる。 -
高速に失敗し反復せよ
Google社員は、「失敗が一つの選択肢である」というモットーを気に入っている。失敗していないということは、革新的ではないか、十分にリスクを取っていない、という考え方である。「世界一流エンジニアの思考法」という本の中でも、高速なPDCAを回すことが推奨されている。
非難なきポストモーテム文化
学ぶことのカギとなるのは、根本原因分析を実施し、「ポストモーテム(Postmortem:事後分析)」を書き上げることによって、自分の失敗をドキュメント化することである。
ポストモーテムは謝罪や言い訳のリストではなく、学んだこと、並びに学習体験の結果から変化するものについて、説明を含んでいる必要がある。適切ポストモーテムには以下が含まれている。
- 分析対象イベントの要約
- 発見から解決までのタイムライン
- 分析対象イベントの主原因
- 影響と損害の評価
- 問題を直ちに解決するための一連の要処理事項
- 再発防止策
- 学んだ教訓
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