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リアクティブとレスポンシブとインタラクティブの違い

2024/01/16に公開

主にプログラミングやシステムデザインにおけるリアクティブとレスポンシブとインタラクティブの違いについて、自分なりにまとめてみました。

簡単な説明

「リアクティブ (reactive)」、「レスポンシブ (responsive)」、および「インタラクティブ (interactive)」は、それぞれ異なるコンセプトを指します。

レスポンシブとは

これらの中で最も違いが分かりやすいのはレスポンシブだと思います。

レスポンシブは、特にウェブデザインにおいて、異なる画面サイズやデバイスに対応して適切に表示を調整することを指します。
レスポンシブウェブデザインでは、スマートフォン、タブレット、デスクトップなど、様々な端末の画面サイズに合わせてコンテンツが適切に調整されます。

リアクティブとは

リアクティブとは、主にプログラミングやシステムデザインにおいて、環境や入力に対して自動的に反応することを意味します。
例えばリアクティブプログラミングでは、データの変更が自動的に関連する部分に伝播し、結果としてユーザインターフェース (UI) が更新されたりします。

インタラクティブとは

インタラクティブは、ユーザの入力や操作に基づいて相互作用することを意味します。
例えばインタラクティブなウェブサイトでは、ユーザがクリックしたりスクロールすると、それに応じてコンテンツが変化したり新しい情報が表示されたりします。

リアクティブとインタラクティブの違い

この中では違いの分かりやすいレスポンシブと異なり、リアクティブとインタラクティブは、どちらも環境や入力に対して反応することを意味していて、違いが分かりにくく感じます。

反応のトリガーの違い

リアクティブは外部環境やシステムの状態の変化に反応します。
これには ユーザの介入 が必ずしも含まれません。
例えば、センサーによる温度変化の検出や自動的なデータ更新などが該当します。

一方でインタラクティブはユーザの入力や操作に基づいて反応します。
この場合、ユーザが意図的に何らかのアクションを起こすことが前提です。
例としては、ボタンのクリックや音声コマンド、ジェスチャー操作などがあります。

それぞれの目的の違い

リアクティブは主にシステムの安定性、効率性、または自動化に焦点を当てています。
リアクティブなシステムは、予期せぬ状況や環境の変化に適応できます。

インタラクティブはユーザエクスペリエンス (UX) の強化に重点を置いています。
インタラクティブなデザインは、ユーザがシステムやサービスとより効果的に対話できるようにします。

リアクティブなシステムは、しばしばシステムの効率性や自動化を向上させるために使われます。
一方で、インタラクティブなシステムは、ユーザ体験の向上やよりダイナミックなユーザインタラクションを目指します。

リアクティブだがインタラクティブでない例

特に分かりやすいのはユーザの操作を必要としないリアクティブなシステムです。

リアクティブ・サーモスタット

サーモスタットは室温が設定値よりも低くなった時に暖房を起動し、温度が設定値に達すると自動で暖房を停止するというように、環境の変化(温度)に反応します。
サーモスタットは環境の変化に自動的に反応しますが、この反応はユーザの直接的なインタラクションを必要としません。

災害警報システム

災害警報システムは、地震や津波などの自然災害の兆候を検知した際に自動的に警報を発するシステムです。
このシステムは環境の変化(地震の振動、海水面の上昇など)に基づいて反応します。
災害警報システムは自然災害の兆候を検知すると自動で反応しますが、これはユーザのインタラクションとは無関係で、環境の変化に基づいています。

インタラクティブだがリアクティブでない(リアクティブとは言い難い)例

ユーザの入力に応じて反応するシステムはインタラクティブですが、動的な変化を伴わない場合はリアクティブとは言い難いです。

静的ウェブサイト

静的なウェブサイトは情報を提供しますが、ユーザの操作によって内容が変わるわけではありません。
ユーザはリンクをクリックしたりスクロールしたりすることでページ内を移動できますが、これらの操作がサイト自体に変更を加えることはありません。

オーディオブック

オーディオブックを聞くとき、ユーザは再生、一時停止、巻き戻し、早送りなどの操作が可能ですが、これらの操作がオーディオブックの内容自体を変えるわけではありません。
ユーザは再生コントロールを通じてオーディオブックの再生を管理できますが、オーディオブック自体はユーザの行動に応じて内容が変化するわけではないです。

まとめ

リアクティブなシステムは、外部からの刺激(例えば、温度変化、データの変更など)に基づいて動作しますが、これはユーザからの直接的なアクションを必要としません。
リアルタイムな反応や自動的な更新を実現するために使われます。

一方、インタラクティブなシステムはユーザの入力や選択に反応し、UX の強化に重点を置いています。
ユーザの操作に応じて動的に応答するよう使われます。

リアクティブでインタラクティブなシステムも多々あります。
これらは独立した概念なので、両方の特性を持つシステムを作成できます。
特に今時のウェブデザインにおいてインタラクティブなシステムを作成するならリアクティブなシステムにすることは多いと思います。

自分なりにのまとめ、ということで、多少の主観が入っている気がしますが、参考になれば幸いです。

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