AWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイト 合格記 勉強方法から受験申込まで詳細に解説!
初めに
先日、AWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイト(AWS Certified Solutions Architect – Associate)(AWS SAA-C02)を受験してきました。
無事合格(780/1000)という結果に安堵するとともに、沢山のネット上の記事に助けられたため、その感謝としてどういう勉強をしたのか、こういう情報が欲しかったいう内容を記録として残しておきます。
もし、これから受験する方の一助になれば幸いです。
AWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイト(AWS Certified Solutions Architect – Associate)とは
体系の図で示している通り基礎的な位置づけの試験になります。具体的な対象は下記を参照ください。
AWS Certified Solutions Architect – Associate は、AWS における、可用性があり、コスト>効率が高く、高耐障害性で、スケーラブルな分散システムの設計に関する 1 年以上の実務経験>を持つ方を対象としています。この試験を受ける前に、以下のことをお勧めします。
メリット
- 資格があることが、必ずしも技術を証明できるとは限りませんが、一定の知識の証左となる
- 昇給・昇進や転職のアピールポイントとなる
- 受注するには一定の資格保有者が必要な案件がある(らしい)
- 業務・個人でAWS関連を使う際に役立つ
難易度
かなり難しかったです。ただ、他の方の記事を見ると、基礎レベルとの感想を多く見るので、これは習熟が浅かった、試験の勉強がずれていたというのもありそうです。
私の属性
- 保有IT系資格
- 応用情報技術者
- 情報処理安全確保支援士
- AWS未経験
難易度を押し上げている要因として、本試験の問題が公開されていないというのがあります。そのため、どの程度の理解度が必要か、どのような勉強が必要かがまったくわからなかったです。
受験料
コスト: 150 USD
≒税別15,000円
他のベンダ―資格は、数万円とかあるのでそれに比べたらお財布にやさしいかもしれません。
また、バウチャー(半額割引)が、会社によっては配布されたりすることがあるので、利用できる場合は申請することで費用を抑えることができます。
ちなみに、最上位系は税別30,000円かかります。
有効期限
3 年ごとに認定を更新する (再認定を受ける) 必要があります。
アソシエイト試験を受ける
プロフェッショナルレベル認定を取得する
50% の割引バウチャーコードを使用すると現行の試験が 50% 引きで受験でき、それによって認定を更新することができます。
ベンダーあるあるですが、生涯有効ではないです。
移り変わりが激しい分野のため妥当とは思いますが、やはり厳しいためバウチャーを利用できればいいですね。
AWS による認定は、取得した日から 3 年間有効となります。
また、再認定は取得した日からとなります。
そのため、余裕をもちつつある程度は更新間際のほうがいいですね。
試験内容
フォーマット: 65 問 (単一選択または複数選択)
時間: 試験完了までに 130 分
多肢選択式: 正しい選択肢が 1 つ、誤った選択肢 (不正解) が 3 つ提示される
複数回答式: 5 つ以上の選択肢のうち、正解が 2 つ以上ある
採点対象外の設問
試験には、スコアに影響しない採点対象外の設問が 15 問含まれています。AWS では、これら採点対象外の設問における受験者の成績に関する情報を収集し、これらの設問を今後採点対象の設問として使用できるかどうかを評価します。試験では、どの設問が採点対象外かは受験者にわからないようになっています。
複数の試験間で難易度がわずかに異なる可能性がある
ため、スコアを均等化するためにスケールスコアが使用されます。
試験の結果は、100~1,000 のスケールスコアとして報告されます。合格スコアは 720 です。
重要なところだけを抜粋
- 130 分
- ただし、英語がネイティブでない受講者が英語で試験を受ける場合は、「ESL +30」制度を申請すれば30分追加できる※通常は日本語・英語を切り替えできますが一切できなくなります
- 65問
- ただし15 問は対象外
- 満点1,000
- 合格点720
- スコアを均等化する
- 50問*20点=1000点のため、ボーダーは基本36問正解だが増分が必要な場合がある?
再受験
試験の再受験
試験に合格できなかった場合は、不合格になった日から 14 日間経過すると、再度受験できます。受験回数には制限はありません。しかしながら、試験は受験ごとに登録料金全額を支払う必要があります。一度合格した試験は、2 年間は同じ試験を再受験することができません。試験が新しい試験ガイドや試験シリーズコードに更新されている場合は、新しい試験のバージョンを受験することができます。
学習方法
勉強前にいろいろ情報収集したところ、下記のような内容に大別されるのではと思います。
書籍
よく合格者が挙げていたものとしては下記
- メリット
- 体系的にまとめられているため、全体像を思い浮かべるのに最適
- デメリット
- 出版されている種類自体が少ない
- 分野によっては、説明が簡素
- 内容が古くなっている
- 問題数が少ない
udemy(eラーニングのプラットフォーム)
よく合格者が挙げていたものとしては下記
- メリット
- ハンズオン、試験特化といった種類の教材があるため、目的に沿った内容を選べる
- 人によっては、動画のほうがイメージがつきやすい
- 最新情報の更新がある
- デメリット
- 種類自体が少ない
- (早送りはできるが)動画時間が長い
- 誤字・脱字が多い
whizlabs(eラーニングのプラットフォーム)
- メリット
- デメリット
触ってないので評価できず。
非公式のWEB会員サイト
AWS認定の試験問題に特化した非公式のWEB会員サイトです。こちらもよく合格者が挙げていました。
- メリット
- デメリット
触ってないので評価できず。
ただ、体験談を読めば特徴は理解できると思います。
サンプル試験
- メリット
- 試験の雰囲気がわかる
- 現状のレベルの確認ができる
- 無料
- デメリット
- 問題数が少ない
模擬試験
- メリット
- 試験の雰囲気がわかる
- 現状のレベルの確認ができる
- 無料
- デメリット
- 問題数が少ない
下記に詳しく記載されています。
AWS Well-Architected(アーキテクチャのベストプラクティス)
- メリット
- 理解が深まる
- デメリット
- 数が膨大
- 試験とはかみ合わない場合がある
ブラックベルト(公式のAWS クラウドサービス活用資料集)
- メリット
- 理解が深まる
- デメリット
- 数が膨大
- 試験とはかみ合わない場合がある
ホワイトペーパー(公式の技術文書)
- メリット
- 理解が深まる
- デメリット
- 数が膨大
- 試験とはかみ合わない場合がある
よくある質問(公式のQA)
- メリット
- 理解が深まる
- デメリット
- 数が膨大
- 試験とはかみ合わない場合がある
個別記事など
- メリット
- 個別の事例をイメージしやすい
- デメリット
- 内容が古い場合がある
よくある学習方法
よくある組み合わせとしては、udemyか非公式のWEB会員サイトのどちらか、または両方をメインに、プラスして書籍で勉強しているというパターンが多かったです。
次にudemyのみ、非公式のWEB会員サイトのみのパターンが続いた印象です。
基本的な内容を理解する教材は、ネット上の記事などで代用できますが、逐一探すのは効率が悪く、体系的に覚えたほうが記憶の効率もいいので何かしらを購入することを推奨します。
問題は数をこなすのも大事ですが、理解できていないと効果が落ちるので、完全にとはいかなくてもある程度の理解をしてから次の教材に移るほうがいいですね。
実際の学習方法
私の場合は書籍+udemyをベースにわからない内容はその都度確認するという方法をとりました。
購入したものは下記になります。
学習スケジュール
私の場合は、下記のようなスケジュールでした。
いつでも受験でき、またキャンセルもできるのでひとまず1か月を目標にしました。
- 1日目
- 書籍を流し読み
- 2日目
- 書籍を流し読み
- 3日目~17日目
- 【2022年版】AWS 認定ソリューションアーキテクト アソシエイト模擬試験問題集(6回分390問)の①~③と④~⑥を交互に繰り返す
- 書籍を精読
- 18日目
- サンプル試験
- 模擬試験受験
- 19日目~23日目
- AWS認定ソリューションアーキテクト アソシエイト試験:短期突破講座(300問の演習問題)
- 【2022年版】これだけでOK! AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト試験突破講座
- 書籍を精読
- 24日目
- 試験
最初の1週間は、何もわからない状態で、まさしく賽の河原状態でかなりきつかったです。
ある程度、内容がわかってきたタイミングでサンプル試験を受験したのですが、知識があやふやだったため正解率が低くかなり焦りました。
ただ、終始どういう勉強方法、どの程度の理解度でいいのかはわかりませんでした。
そのため、必要経費だと割り切り受験を申し込みました。
受験方法
アカウント登録
- 下記にアクセスし、サインインを押下します
- リージョンで日本のラジオボタンを押します
- Amazon.com アカウントを使用できます
- Amazon.com アカウントを使用できます
- そのまま、指示にそって登録していきます。
試験申し込み
- 試験の登録から進むことができます
- 受験する試験のPSIによるスケジュールかピアソン VUE によるスケジュールを選びます
PSI
- 身分証明
ピアソン VUE
- 身分証明
受験方法
- オンライン(自宅、職場、フリースペースなど)かテストセンターを選択します。
試験予約
予約した試験時間の 24 時間前までは、試験を再予約できます。試験の各予約は 2 回まで再予約できます。試験を 3 回再予約する必要がある場合は、試験をキャンセルして都合の良い日程を予約する必要があります。バウチャーを使用して試験の料金を支払った場合は、試験の登録を変更する前にバウチャーの期限日を確認してください。試験のバウチャーの期限日は延長できません。
その他
第 2 言語としての英語
英語がネイティブでない受講者が英語で試験を受ける場合は、リクエストに応じて 30 分間の試験の延長が利用できます。特別な配慮の「ESL +30」は、試験の登録前に 1 度のみリクエストする必要があります。これは、すべての試験配給プロバイダーの今後のすべての試験に適用されます。この特別な配慮をリクエストするには、次の手順に従います。
当日の流れ
ピアソン VUEのテストセンターに行きました。
だいたい30分前に到着し、免許証とマイナンバーカードで本人確認をして書類に署名をしたと思います。
そのあと、検温をして、ポケットの中に何もないこと、マスクに何も書かれていないことを確認し写真撮影をしました。それから、諸注意を聞き、ホワイトボードとマーカーを渡されました。本人確認ができる持ち物以外を預けて、席まで案内されて試験を始めました。
終わったら、終了ボタンを押し、簡単なアンケートに答えるとすぐに合否が出ます。情報処理試験みたいに数か月待つのも、もどかしいですがすぐにわかるのもそれはそれできついですね。そのあと、備え付けのブザーを鳴らしテストセンターの方に席まで来てもらい、再度署名をして退出しました。
端末の操作について
- マウスで操作
- ショートカットもありましたが、動かしかたがわからず
- フラグをつけることができる
- 全体画面でフラグをつけた問題、ラジオボタンのチェックがない場合はわかるようになっている
- ラジオボタンではなく、その行をチェックすればいい
- ラジオボタンの選択がしてある状態で再度押下すれば選択が消える
時間配分
だいたい試験時間140分のうち、65分くらいかけて1周しました。このペースなら全体の見直しができると思いフラグは途中までしか使いませんでした。
そのあと、60分くらいで2周しました。最後に、チェックマークの数が、指示された数と一致しているかをざっくり確認しました。
右上に残り時間が表示さるので適度に確認したほうがいいですね。
本番試験の難易度
冒頭でも述べましたが、難しかったです。
本番中は、2択までは絞れるけど……、という状況や、何これ?という単語もあったりでかなり苦戦しました。
当たり障りのない範囲でいいますと、サンプル問題、模擬試験、書籍の問題、udemyの模擬試験どれとも方向性が違っていた印象です。
サンプル問題、模擬試験で、方向性が違うっておかしな話ですが、本番試験の問題にも易しい問題、難しい問題があると思います。それに対して、サンプル問題、模擬試験はどのレベルの例題かが見えてこないってのが大きかったのでは思います。
テクニック
いろいろな方が述べている内容と重複しますが改めて。
似たような単語は区別できるようにする
以下のような単語は、似たような名前です。
模擬試験を問題の答えだけ覚えてしまうと別の切り口から出題されたとき、答えがわからなくなる恐れがあります。
そのため、なぜこれが答えなのか、これが間違いなのかに付け足して、ほかに類似の名前の機能があり、こういうとき使うまで覚えたいです。
- NATゲートウェイ
- インターネットゲートウェイ
- NATインスタンス
- カスタマーゲートウェイ
- 仮想プライベートゲートウェイ
絞れるワードを覚える
以下のような目的があり、ほかの選択肢にべつのサービスを指定していた場合は選択肢を絞るのに有効な手段となります。
- SMBプロトコルが使える
- Amazon FSx
- NoSQLを使う
- Amzon DynamoDB
- 15分以上かかる
- Lambdaは外す
基本は覚える
紙面、資料で大きく割かれていたり、問題などで複数切り口を変えて出題される個所はそれだけ重要な箇所です。重要なところはしっかり覚え、取りこぼさないようにしたいです。
サンプル問題、模擬試験のレベルの理解度にもっていく
率直にいえば、前者・後者の問題で本番とずれがある問題もあった印象です。しかし、同じレベルを本番でも問われていたりもします。そのため、少なくともその項目だったり同じ他の項目についても理解は高めたいです。
例えば、サンプル問題には○○という機能の、●●という知識は問われているから、○○という機能の、△△という知識も必要そうだ、○○という機能と同じくらい重要な□□も覚えておいたほうがいいという具合です。
終わりに
以上になります。お疲れさまでした。
未経験の方にとっては、決して簡単な試験ではないと思います。これから挑戦する方の参考になれば幸いです。
私自身最近のトレンドでもあるクラウドの知識を勉強できたことは成長につながったと思います。ただ、コンソールは触らなかったので折を見て実際に手も動かしてみたいと思います。
参考
3週間でAWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイト-とったので、勉強法などまとめてみる
素人のAWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト試験
受験談 AWS Certified Solutions Architect – Associate 認定
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