blender初心者に向けた、fbxのUnity移行チェックリスト
背景
UT-virtual 5期のRintaroです!
先日2022年度駒場祭にて、UT-virtualの有志メンバーとともに「天空島からの脱出」というVRゲームを制作しました。僕含むUnity経験者は2名、初心者は3名で制作し、僕はPMとしてプロジェクトに参加していました。その際、初心者のうちの一人がblenderを用いて3DCGを制作してくれたのですが、僕の伝達不足により何度も作り直しをお願いしてしまいました...
この記事では、blender初心者がUnity使いとチーム制作する際に気を付けるべき項目をチェックリスト形式でまとめたものです。非常に基本的であるが故に、経験者も前提をし忘れがちな内容だと思います。よろしければ参考にしていただければ幸いです。
チェックリスト
ポリゴン数は抑え、ディティールはテクスチャで表現
Unityで3DCGを使用する場合は画像処理性能の向上のため、ポリゴン数を抑えることが基本です。オブジェクトにおいてより細かな表現が行いたい場合は画像テクスチャを使用するようにしましょう。
画像テクスチャ以外の設定は適用されないので注意
blenderではノードをつなげ合わせることで多彩なテクスチャを表現することが可能です。しかし、blenderでテクスチャを設定したとしても基本画像テクスチャ以外は適用されません。
トランスフォームを適用させる
トランスフォームの適用を行わない場合、blender上で行ったオブジェクトの回転や拡大などの操作データがUnityに継承されます。トランスフォームの適用を行わずオブジェクトをUnityへエクスポートした場合、オブジェクトの向きやサイズが意図しないものへとなることが多いです。トランスフォームの適用は行ってからエクスポートしましょう。
オブジェクトは1つずつ提出
特定の部屋などを丸ごとモデリングした場合などを除いて、種類の異なるオブジェクト(例えば机といすなど)はそれぞれ別のfbxファイルにまとめましょう。Unityがわで個々にオブジェクトのコピーや操作が非常に楽になります。
カメラと光源は削除
カメラと光源はUnity側で設定されています。fbxファイルに含めないようにしましょう。
画像テクスチャを使用した際は画像も一緒に提出
画像テクスチャをfbxに埋め込んでfbxをエクスポートする方法があるようですが、正しく適用されない場合が多いです。画像テクスチャを使用した場合は使用した画像も一緒にUnity側に提出するようにしましょう。
面の裏表は全て裏になるように設定
各オブジェクトはそのポリゴン(面)に法線が設定されています。Unityでは基本法線が内側を向いている面は描画されないため、すべて面の向きを外側に直してからオブジェクトをエクスポートしましょう。
適切なpivotの設定
Unityでは設定されたオブジェクトの中心(pivot)をもとにオブジェクトの回転や拡大、移動を行います。仮に独楽のオブジェクトを制作し、そのpivotがオブジェクトの外にある場合、独楽をUnityで回転させようとすると自転ではなく公転のような軌道を描いてしまいます。適切なpivotの設定を心がけましょう
終わりに
初心者とともに制作を行う場合、どこまで前提を共有するべきかがわからないことが多々あるかと思います。本稿では自分がチーム制作を行った際に、共有し損ねた前提を中心に記述しました。誰かのお役に立てば幸いです。
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