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IPv6による通信がIPv4よりも速いことが多い理由2点

2021/07/11に公開約2,300字

IPv6の通信がIPv4よりも速いと言われる所以を2点整理しました。
正確でない情報を発見した方はご指摘いただけると幸いです。

IPoEによるインターネット通信がPPPoEよりも通信が速い

PPPoEおよびIPoEとは、家庭や企業からインターネットに接続するまでの通信方式のこと。PPPoEはIPv4およびIPv6に対応しているが、現在一般的に用いられてるのはIPv4版。一方でIPoEはIPv6のみに対応している。

結論を言うと、PPPoEを用いたIPv4通信よりも、IPoEを用いたIPv6通信の方が速いことが多いらしい。以下でもう少し詳細に説明する。

PPPoEではどうなのか

PPPoEは、ユーザの持つCPEルータからNGN網(NTTの回線)にある網終端装置までトンネルを張り、その後はISP(インターネットサービスプロバイダ)のネットワークを経てインターネット網に接続する方式。 本筋ではないので、CPEルータ、トンネルとはどういうものか、などの説明はここでは省略する。

図に表すとこんな感じ。

どうやら上図にも描いている「網終端装置」とやらがポイントらしく・・・。PPPoEの場合は必ずここを通過するので、ここが混み合っていると通信が遅くなる。

IPoEではどうなのか

対してIPoEはこの網終端装着を通過しない通信方式。

流れとしては、CPEルータからPPPoEで張ったようなトンネルなしでNGN網を通過したのち、VNEネットワークの入り口にあるホームゲートウェイを経由し、VNEネットワークを通ってインターネットまで出る。
VNEネットワークはISPが他事業社から借りているIPv6ネットワークで、正確ではないが、PPPoEの図で出てきた「ISPネットワークのIPoE版」というイメージ。

図に表すとこんな感じ。

IPoEの場合は以下の理由でPPPoEよりもインターネット通信がスムーズになっている。

  • NGN網とVNEネットワークの間にあるホームゲートウェイが複数存在し、NGN網を通過してきたパケットがそれぞれのホームゲートウェイに分散されるため、輻輳が起こりづらい
  • ゲートウェイルータの通信容量が網終端装置よりもかなり大きい(こちらのスライド3枚目にて、見方が正しければ通信容量は10倍)
  • 単純にIPoEユーザの数がまだ少ないため、ホームゲートウェイに集まるパケットの絶対量が少ない

というような感じで、インターネットに関しては、PPPoEを用いたIPv4通信よりもIPoEを用いたIPv6通信の方が速い場合が多いらしい。

※「IPv6通信」というよりも「IPoE通信」が速い場合が多いという話なので、厳密に言うとIPv6であれば必ずしも速度が保証されるわけではない。例えばPPPoEを用いたIPv6通信は従来の速度とおそらくあまり変わらないはず

ルータでの処理速度がIPv6の方が速い

ルータによる処理速度はIPv4パケットよりもIPv6パケットの方が速いことから、インターネットに届くまで・返ってきてからの通信時間もより短縮される。
ルータの処理速度がIPv4よりもIPv6の方が速い理由は以下の2つ。

  • ルータがチェックすべきヘッダが限定されたため
    • IPv6ヘッダの中身は基本ヘッダと拡張ヘッダに分けられるが、拡張ヘッダはオプションという形で必要な場合のみ追加することとなっている。そのためIPv4パケットでは必ずルータが処理する必要のあった項目もIPv6パケットでは基本的にスルーでよいのでルータの処理が速い
  • ヘッダチェックサムフィールドが省略されているため
    • IPv4ヘッダには、ヘッダ内の情報が前のルーティングポイントで送信された時と比べて変わっていないかを調べるヘッダチェックサムというフィールドがあるが、IPv6ヘッダではこの項目は省略されている。このフィールドはルータを通過するごとに値が変わるためルータに負荷をかけていたが、省略されたためルータの処理が減っている

まとめていないまとめ

他にも理由を見つけたら追記します。

参考

プロフェッショナルIPv6 – 技術書出版と販売のラムダノート

【なぜ速い?】IPv6について通信の仕組みやIPv4との違いからやさしく楠リカが解説

【初心者でも分かる】PPPoE方式とIPoE方式の違いとメリット|ICT Digital Column 【公式】NTTPCコミュニケーションズ

IPv6のヘッダフォーマット:IPv6ネットワークへの招待(3) - @IT

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