Google Cloud 認定資格試験 - PDE を受験して、落ちたよ | Resilire Tech Blog
挨拶と記事の概要
こんにちは、Resilireのエンジニアの濵田です。
今日の記事は表題の通り、Google Cloud(旧 GCP / Google Cloud Platform) の認定試験である Professional Data Engineer に挑戦し、落ちたというお話を書きます。
合格記事は多いけど、不合格記事はあんまりないよね。でも、人は成功より失敗から学ぶことのほうがあったりするので是非読んでってください!はずかしー!!!
結論
いきなり結論なんですが、私が試験に落ちた理由は明白で "試験合格のためのセオリーを全く踏まなかった" ことが原因です。
私の思う "試験合格のためのセオリー" は、
- ステップアップ型の試験の場合は、確実に合格できそうな試験・資格から手をつけること
- 試験範囲を把握し、合格ラインが6割だとしたら、7割取れることを目標にする。ラインを常に超えられるようにしておく
(つってもこれらは左門 至峰さんの受け売りです…)
つまり、こういうことです
- なんの知識も経験もない分野、しかも上位資格にいきなり挑戦した
- 「現状自分が何割確実に得点できるのか」という状態を確認せずに、受験日だけ設定して試験に挑戦した
いやもうこんなん合格するはずありませんわ。解散解散
不合格になるまでの流れ
発端 - チャレンジさせてくれるいい会社
発端は昨年7月ごろ、Google 社様より「Google Cloud 認定資格の取得を目指すプログラムに参加しませんか?」とお声がけ頂いたことです。
弊社は普段から Google Cloud を利用しており、Google Cloud Next Tokyo '23 に登壇するなど、Google 社様とは継続した関係性を築いています。
そんな流れで、 Google Cloud の特別招待制トレーニングプログラムである、Google Cloud Innovators Gym(通称 G.I.G.)への参加をお声がけいただきました。
弊社はそのころ開発メンバーが私含め3人しかおらず、業務の時間を使って認定試験に向け勉強する…という挑戦をするにはなかなかシビアな状況でした。
ただ、知識をつけて未来に投資することも必要だろう、と3人で話し合い、私だけ G.I.G. に参加することを決意しました。
今は開発メンバーも当時と比べると相当増えたので、振り返ると余計に「当時は結構な決断をしたな〜」と思います。
チャレンジする試験は G.I.G. 参加時に選べたのですが、
- 弊社にデータの専門家やデータエンジニアがいないこと
- 故に Google Cloud のデータ分析まわりの機能を使った事がある人がいないこと
- でも、将来的な弊社のビジネスを考えると、データ分析まわりの知見が必須になりそうなこと
- 今後データ周りのエンジニアを採用するにしても、ある程度話しが分かる人がいたほうが良いこと
…上記から、Professional Data Engineer のコースを選択しました。
そうです、この時点で「確実に合格できそうな試験・資格から手をつけること」というセオリーから大幅に外れた選択をしました。
ただ、この時点では「認定試験に向けて勉強する過程と、そこで得られる知識」が目的で、なんなら試験そのものを受験するかは追々考えようくらいに話していました。
実際、受講中に起きた社内インシデントにて、まさにこの G.I.G. で得た知識が生かされた場面などもありました。
G.I.G. でのお勉強内容
G.I.G. は基本的に以下のようなステップで学習がすすみます。
- 特定の Google Cloud サービスの紹介動画を見る
- 実際にそのGoogle Cloud サービスを使ってみる
- 最後に小テスト
つまり、かなりサービスを触れる・しかもサービスの概要を頭に入れた上で触れる内容になっています。
弊社の悩みのタネであった「Google Cloud のデータ分析まわりの機能を使った事がある人がいない」ということについては直接的にアプローチができました。
Webのコースを自分で受けるので基本的には自習です。私はもともと業務前と業務後の時間に趣味のコードを書いたり本を読んだりしていたので、その時間をG.I.Gでの自習に当てました。
ただ、2週に1度くらいのペースで業務時間中にWebMTGの形式で、試験や実際に現場で求められる専門知識の理解を深めることを目的とした集合型の時間もありました。このときも、弊社開発メンバーは快く研修に送り出してくれました。
この時点ではG.I.G. から提供されたコースを受講することが中心で、特に特別なお勉強はしていませんでした。
試験よりもサービスを触る、ということが目的だったからです。
受験を決めるまで - 勉強が楽しい
さて、そもそも認定試験を受験するかどうかも決めずに参加したG.I.G. ですが…何故結局受験をしようと決めたかと言うと、単純に「勉強が楽しかった」というのが理由になります。
ほぼ毎日欠かさず自習時間をとって勉強できていたので、成果を確かめたくなってきたわけですね…
先に「定期的にWebMTG形式集合型の時間があった」と書きましたが、そこでも紹介された公式の模擬試験では8割とれていたこともあり、「ワンチャンいけんじゃない?」という気持ちがありました。
また、G.I.G. の終盤に差し掛かり、主催側から認定試験の受験結果を確認するメールを何度か頂いたことも、試験を意識するきっかけになっていたと思います。本当にG.I.G. が終わるギリギリに受験を決意しました。
試験受験となると半日ほど業務から抜けるわけですが、「たぶん無理だと思うけど、受験してみたい」という私の希望に開発メンバーは大いに応援して送り出してくれました。
試験を意識し始めるようになってから、G.I.G. の内容に加えて、Professional Data Engineer の模擬問題集にも着手するようになりました。
GCP Google Cloud認定試験 Professional Data Engineer 模擬問題集 クラウド認定試験模擬問題集シリーズ
こちらKindle Unlimited会員だと無料で読めるので、こちらを良く解いていました。
…といっても、G.I.G. の期間内に受験したかったため、こういったG.I.G. 外の勉強に着手できた期間は本当に短かったです。
いざ受験! - 失敗の始まり
というわけでいざ受験し、見事落ちました。
自分がどれくらい得点できていたかは知ることができないのでわからないのですが、試験を受けた感想として
なんか…見たことある問題がいっぱい出たな…?
という思いがありました。
そうです、先にご紹介した模擬問題集から、ほとんどそのまま出題されていたような印象を受けました。
これ、もしかしてちゃんと「試験勉強」すれば合格できるんじゃないか…?
そう思うと、急にムラムラと悔しさのようなものが湧いてきました。さっきまで記念受験だとか言ってたのに!
ちょうどこの時期、G.I.G. の期間が少し延長になったこともあり、すぐにG.I.G. 期間内で再受験できないか調整し、再受験を決めました。
…そうです、自分の今の実力をちゃんと測らず、日付だけ設定してしまったのです。またもセオリーから外れた行動をとってしまいました。
間違った再挑戦
それからは、(既に全コース消化していたこともありますが)G.I.G. 内での学習内容は一切無視して、模擬問題集を解くことに集中しました。
ひたすらに問題を解き、間違った問題を振り返る…典型的な「試験勉強」をはじめました。
ただでさえ広い Professional Data Engineer の試験範囲と、自分が設定した試験日までの時間を考えると、かなり非効率な選択をしてしまったわけですが、当時の自分は「これをやりきればイケる!」という謎の自信がありました。
業務時間に影響無いよう、これまでに加えてさらに勉強時間を確保して模擬問題集を解きました。
おかげさまで模擬問題集は一通りやることができた…んですが…
そしてエンディングへ…
自分の現在位置もわからないまま短期間に模擬問題をやりまくったところで、進捗が出るはずないんですよね…まさに方向性の間違った努力だったと思います。
(おまけに書きますが、勉強方法以外にも色々とやらかした結果の不合格だったなと思います)
弊社メンバーは皆、この挑戦自体を「ナイストライ!」「次はいけるんちゃうか!」と称賛してくれました。
業務時間的にはかなり融通してしまったにも関わらず、本当に前向きにメンバーの挑戦を見守ってくれる会社だなと思いました。
一貫して、「試験合格よりも勉強した内容そのものが大事」という姿勢で、私がキャッチアップした内容が業務に生かされることを喜んでくれました。
だからこそ、2度目の挑戦前に自分の作戦など少しでも相談すればよかったなーと反省しています。
なんか当時は再受験しか見えてなかったんですよね…視野も狭かったなと思います。
愚痴 - 試験会場のヘッドホン
1度目の試験は渋谷会場、2度目の試験は田町の会場で受けたんですが… どちらにも遮音性のあるヘッドホンが用意されており、どちらのヘッドホンもめちゃくちゃデカかったです。
多少のサイズ調整はできる感じだったんですが、如何せん調整したとてデカいので、試験中どんどん落ちてくるので結局ヘッドホンは外して試験を受けました。
これみんな耳栓とか持参してるのかな?持参した耳栓使ってええんか…?私は特別小顔というわけでは無いので、たぶん万人に大きめだったと思うんですが…
遮音するものがないと、他の受験者のつぶやきとか鼻を啜る音が聞こえてきて結構辛いです!受験される方は要項を良く読んで耳栓を持参するなど自衛していってください。
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おまけ - 如何にして勉強時間を確保し、何を失ったか
さて、2度目の試験挑戦にあたって「これまでに加えてさらに勉強時間を確保して...」と書きましたが、実際に試験に挑戦する方がもしこれを読んでいた場合「その時間の確保ってのはどうやったんや」と気になるはずです。
実際、働きながら家事もやって、勉強時間も普段より確保する…というのはなかなか大変なことですよね。
そして私はここでも大きな間違いを犯しました。というわけで、私が勉強時間を確保するために何をやったか?も残しておきたいと思います。
削ったもの
削れる家事を削る ①栄養
私は普段、週の初めに1週間分の献立を考えて買い物計画を立てたりしているのですが、その際に「あすけん」というアプリを使ってできるだけ必要な栄養がとれるようにしています。
正直PFC以外の栄養素はサプリに頼ってるところもあるんですが、なんとか1日に必要な栄養をがんばって摂取しています。
勉強時間を確保するにあたり、献立を考える時間・買い物に行く時間・そもそも料理をする時間などを削りたいと思った私は、2度目の試験勉強期間かなり出前に頼りました。
また、そもそも栄養とにらめっこして献立を考えることを辞めました。
この時期の栄養状態はかなり悪かったと思います。どのくらい悪かったか…じつは記録すらしてないんですよね…
削れる家事を削る ②料理…は削るところがあまりなかった
家族のためにも毎食出前というわけにもいかないので、料理は多少しないといけません。
土日に一気にお弁当を作っておいて冷凍しておき平日はチンするだけ…みたいなことも試してみたのですが
これは平日の時間は捻出できるものの結局土日の時間を使うので、「土日問わず勉強する時間を確保したい」という今回の状況にはそぐわなかったように思います。
あと、そもそも肉焼き野菜どーんみたいな料理しかしてないので、冷凍したお弁当をチンする時間と調理時間があまり変わらなかった…
削れる家事を削る ③掃除…は削れなかった
私自身に埃アレルギーがあることもあり、我が家では毎日の掃除に加えて週に1度のスチームモップ、隔週で家事手伝いの方に徹底掃除をお願いしています。
ここをなんとか省略できないかと思ってスチームモップをサボったりしてみたんですが、すぐさまアレルギーっぽい症状が出てきたのでこれは削れませんでした…
削れる習慣を削る ④筋トレ
終日リモートワークかつ生来の運動嫌いな私は、意識して運動しないとマジで運動しません。
というわけで、1日30分から1時間ほど、絶対に運動する時間というのを確保していました。
フィットボクシングをやったり…
火曜日と土曜日はオンラインフィットネスをやっていました。
あとはダンベルとベンチがあるので、筋トレアプリを見ながら筋トレしたりって感じでした。
で、これを全部辞めて勉強時間にあてました。この方法が一番確実かつ手っ取り早く勉強時間を確保できましたね。
削った結果、得たもの そして失ったもの
ここまで読んで頂いて気づいた方もいらっしゃるかもしれませんが、私は勉強時間のために栄養と運動を切り捨てました。
結果どうなったか? …本当に2、3週間の話なのに、結果はすぐに体に現れました。
"なんかずっとうっすら体調が悪い"
まじでずーーーっと「風邪ひきそうな一歩手前」みたいな体調なんですよ。栄養と運動って大事なんだな…
正直「2時間集中して問題を解く」みたいな体力もギリギリだったので、受験日のコンディションとしては最悪だった記憶があります。
結論
飯食って動け。
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