社内無線LANの調子が悪いので調査&対策してみた
はじめに
こんにちは! 2月よりレスキューナウに入社した、情シスチームのTORIです。
社内設置している無線LANアクセスポイントで調子が悪いという申告があったため、調査(とすぐ出来る対策)をしてみました。
環境
- とある事務所の1Fに2台、2Fに1台のAP(アクセスポイント)があります。
- 各APのSSID、認証方式は全部同じ
- 機種はYamaha WLX202 (いまだWi-Fi5...)
事前調査
具体的な症状がわからないので、調査をしてみました。
1. 電測
フロアを少しずつ移動してその地点での電波強度を計りました。
結論だけいうと電波強度は問題なし。弱電のポイントがあればそこを補うようにエリア再設計すれば良かったのですが・・・。
2. スループット測定
同じくフロアを少しずつ移動しながらスピードテストを行いました。およそ下記のスループットが出ていました。
- 下り90Mbps、上り50Mbps
- Ping 5ms、Jitter 3ms
特に異常も見られず困り果てていたのですが、突然パケットロス率が25%以上に跳ね上がるポイントがありました。その時のスループットが下記。
- 下り30Mbps、上り10Mbps
- Ping 600ms、Jitter 30〜200ms、パケットロス 25%以上
電波が行き届いているにも関わらずパケットロスがここまで発生するので「AP同士で電波干渉を起こしているのでは」という疑いが出てきました。
AP設定を確認
WLX202の設定を確認したところ、1Fと2Fでそれぞれ1台が自動設定で同じチャンネルを使用していました。発生ポイントは2Fなので、「遠い1FのAPを掴んだ状態で、同じチャンネルかつ出力がより大きい2FのAPが干渉源になったのでは」と予想。そのため、次項の対策を実施。
対策
1. チャンネルの手動設定
遠いAPを掴んでいる時に同じチャンネルのAPが近くにあると干渉しやすいと考え、各APのチャンネルを2chずらしで分けました。
2. 低速デバイスの排除
パケットロス時にはスループットも低下することから、WLX202にある受信レート設定を変更。
30Mbps以下は弾くようにしました。
3. 送信電力の変更 (見送りました)
本当はAP1台ずつ適切な出力を再調整すべきなのですが1台だけ動かした状態で電測する必要性があり、ユーザーが絶賛利用中な状態でやるのは避けたい。加えて、Wi-Fi6以降の機器に近々更新予定なので今回は手を抜きました。
結果
事前と同じくスループット測定を実施。
かなりの回数繰り返しウロウロしてみましたが、事前測定時のようなパケットロスは測定できませんでした。3%前後の結果が数回程度出ましたが、どのAPからも壁に遮られた階段踊り場付近なので仕方ない...
よって、解決したと判断。(一応1ヶ月程度はクレームないか経過観察します)
おわりに
本記事では社内無線LANの不具合調査と設定変更のみの対策を行いました。
今回は設定変更のみで一応の解決をみましたが、近日機器更新する際には同じ問題でハマらないようにしたいと思います。といってもWi-Fi6以降の機器であれば調べた限りそれほど意識することは無さそうに思えるので、下記のような機能を意識して選定を行いたいと思います。(今後リプレイス編もやるかも)
- Yamaha WLX222のようなAPのエリア自動調整機能がある機器
- Wi-Fi EasyMeshなど、複数台連携する前提の機器
Discussion