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【Google Cloud】Cloud Loggingのログ削減で持続可能なGoogle Cloudライフを!

2025/01/14に公開

はじめに

Rehab for JAPANでCTOを務めている@rkyuragiです!
Rehabでは、データ分析基盤やMLOps基盤でGoogle Cloudを活用しています。
しかし、Cloud Loggingに集約されるログは、知らぬ間に増え続け、結果としてコスト増加につながることがあります。
今回は、Cloud Loggingのログを効果的に削減し、不要なコストを抑えることで、持続可能なGoogle Cloud環境を実現する方法をご紹介します。

本記事のターゲット

  • Google Cloudを活用している方
  • Google Cloudのコスト削減に関心がある方
  • Cloud Loggingのログ削減方法を知りたい方

要約

Cloud Loggingの「ログルーター」の_Default設定を活用し、不要なログをフィルタリングすることで、出力されるログを制限しコスト削減が可能になります。

注意点:
この方法は不要なログを強制的に除外するため、必要なログまで削除されるリスクがあります。設定には細心の注意を払いましょう。

Cloud Loggingのログ削減手順

1. 削減したいログの把握

まずは、どのログが不要であるかを特定することが重要です。Cloud Loggingのコンソールで実際のログを確認し、削減したいログの種類やパターンを把握しましょう。

2. ログルーターの設定

不要なログが特定できたら、Cloud Loggingの「ログルーター」の_Defaultシンクを編集します。
「シンクに含めないログの選択」で不要なログを指定することで、これらのログが出力されなくなります。

設定例1

以下は、Cloud Loggingのログルーターの設定例です。
Kubanetes Engineのログを削減するために、resource.type="k8s_cluster"のログを削減しています。
条件としては、resource.labels.cluster_name="project_id-cluster"またはresource.labels.cluster_name="us-central1-project_id-94e037e7-gke"のログを削減しています。
この設定により、特定のクラスターログが出力されなくなります。

resource.type="k8s_cluster" AND (resource.labels.cluster_name="project_id-cluster" OR resource.labels.cluster_name="us-central1-project_id-94e037e7-gke")

設定例2

以下は、Kubanetes Engineのログを削減するために、resource.type="k8s_container"のログを削減しています。
条件としては、severity="INFO"またはseverityが設定されていないログ(=デフォルトレベルのログ)を削減しています。
この設定により、INFOレベルのログやデフォルトレベルのログが出力されなくなります。

resource.type="k8s_container" AND (severity="INFO" OR NOT severity:*)

実際の設定画面は以下の画像のようになります。

ログルーターの設定
ログルーターの設定画面

結果

このようにログルーターの設定を調整することで、不要なログを削減し、コスト削減が実現できます。
実際に弊社で設定を行った結果、以下の画像のようにログ削減の効果が確認できました。

削減効果
ログの削減効果

まとめ

Cloud Loggingのログ削減は「ログルーター」を活用することで簡単に行えます。不要なログを削減することで、クラウドコストを効果的に抑えられます。
注意点
必要なログが誤って削除されないよう、設定を慎重に行いましょう。

円安などの影響でクラウドコストが増大している今こそ、ログ削減を通じてコスト管理を徹底し、持続可能なGoogle Cloud運用を目指しましょう!

以上、Cloud Loggingのログ削減方法についてのご紹介でした。

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