Recustomer株式会社が2年連続Findy Team+ Awardを受賞するために取り組んだことを紹介します!
こんにちは!Recustomer株式会社でEMをしております、Tatsukiです!
この度、私たちRecustomerはFindy社が主催する「Findy Team+ Award 2025」のOrganization Award Small Divisionを2年連続で受賞しました。この部門での2年連続受賞は、本Awardが始まってから初の快挙となっております。
本記事では上記プレスリリースでは紹介できなかった、2年連続受賞に向けて取り組んできたことをご紹介します。
同じように開発生産性向上の施策に取り組んでいる方や、エンジニアチームのアクティビティを改善したい方の参考になれば幸いです!
↓受賞にあたって素敵なトロフィーをいただきました!✨✨✨
Findy Team+、Findy Team+ Awardとは?
Findy Team+ とは、GitHubなど様々なサービスと連携することで「Four Keys」「レビュー時間」などの開発のアクティビティ、普段の開発では見えづらいメトリクスを可視化し、開発生産性・開発者体験の向上をサポートするサービスです。
また、Findy Team+ Awardとは、「Findy Team+」利用企業を対象にエンジニア組織の生産性指標を算出し、約500の企業の中から、開発生産性やその取り組みが優れたエンジニア組織を讃える取り組みです。
弊社が受賞したOrganization Award Small Divisionは、「開発組織が50名未満」の中で「組織全体の開発生産性スコアが最も優れた」組織が表彰される部門になります。
Recustomerは2024年のAward受賞に続いて、2年連続受賞しました!
実は私たちは2024年の同Awardの同部門でも受賞しました。
ただし昨年の受賞時点でもチームの課題は山積みでした。そこで私たちは現状維持ではなく、課題を1つずつ解消し、開発プロセスを進化させてきました。
次の章以降では、その取り組みの成果として デプロイ頻度やリードタイムをどのように改善したか を具体的にご紹介します。
昨年度と比較して、デプロイ頻度2回/日→5回/日、リードタイム60h→10hに改善!
2024年にもFindy Team+ Awardを受賞した私たちでしたが、前述したようにチームにはまだ多くの課題が残っていました。その中で最も大きな課題が「新しい価値を定期的にアウトプットすることが難しい」状態でした。これは、タスクマネジメントや技術的負債、開発者体験の低さなど、さまざまな問題が複合的に発生していたためです。
この問題に対して1つ1つ対処してきました。その結果、下記のような改善が見られ、チームとして価値を提供し続けられる組織へと成長しました。
- デプロイ頻度:2回/日 → 5回/日
- リードタイム:60時間 → 10時間
- サイクルタイム:8時間改善
- 新機能開発率:80%
- 毎週必ず新機能のリリースを実現
実践してきた取り組み
前章でご紹介したスコア改善について、弊社がどのように実現したか、注力して取り組んできたことをご紹介します。
スクラム開発の徹底的な見直し
2025年、私はEMという役割に加えて「スクラムマスター」の役割も担いました。スクラムを運営しつつ、現状のスクラムには多くの課題があったため、見直しと様々な改善施策を行ってきました。主に下記の内容について取り組みました。
デモ駆動開発の導入
今年から「デモ駆動開発」を導入しました。
デモ駆動開発とは、開発タスクの優先度を検討する際に「プロジェクトのタスク優先度を決める要素として、デモができるかどうか」を考慮することです。
この観点を取り入れることで、動作するモノが早く形になりスプリントレビューで動作するものを実際に見ることができました。スプリントレビューで早くフィードバックをもらうことで手戻りが減少し、開発リリース効率が向上しました。
デプロイ頻度が向上し、毎週の新機能リリースができたのはデモ駆動開発を取り入れたためだと感じています。
「デモ駆動開発」については詳細を別記事で紹介しています。ぜひこちらも合わせてご覧ください!
開発チームが着手しているタスクと、その完了予定が可視化されるリリースプランニングボードの作成
これまでは「現在エンジニアチームが着手しているタスクが何か」「そのタスクがどれくらいで完了予定でリリース時期がいつか」が不明瞭な状態でした。
そこで以下のようなリリースプランニングというドキュメントをNotionで作成し、エンジニアが着手しているタスクとそのタスク完了見込みの日付をタイムラインで表現するようにしました。このドキュメントを元に他チームとの優先度の認識すり合わせなどを行うことができました。
この取り組みの学びとして、直近実施しているタスクと完了予定日の認識合わせだけでなく「将来的に取り組むタスク」についても可視化されるようになったことで、「来週も新機能をリリースするためには、どのタスクを見積もりしておく必要があるか?」「タスク洗い出しや技術調査が必要なタスクは何か?」など、チーム全体で直近のタスクだけでなく、未来のタスクに関する視点を持つことができるようになりました。
この視点を共通で持つことで、見積もりや設計が必要な開発タスクがわかり、毎週リリースが実現できました。
スプリントの達成状況や開発の分類(新機能開発、バグ修正など)がわかりやすく表示されるダッシュボードの作成
私たちはスプリントバックログのような日々のタスクをNotionで管理しています。スプリントバックログの進捗や達成状況を可視化するダッシュボードをNotionに作成し、自分たちの今スプリントはどうだったのかをわかりやすく可視化しました。
このダッシュボードを使ってレトロスペクティブを行うことで、自分たちの開発プロセスへの改善を議論できました。
また、レトロスペクティブでFindy Team+も併用することで、レビューの滞留やデプロイ頻度についてもディスカッションし、チームの課題解消を目指しました。
上記の取り組みのように、レトロスペクティブでは各々が出来事を振り返るだけでなく、自分たちのアクティビティを多角的な視点で数値化し、その数字を使って振り返ることで自分たちの本質的な課題に気づき、改善サイクルを回すことができたと実感しました。
AIの積極的導入と浸透度を計測
今年度はAIを活用した開発者向けツールが急激に成長したことは周知の通りだと思います。弊社ではCursorやClaude Codeを全エンジニアに配布しました。定期的にAI勉強会を実施することで、普段の開発に積極的にAIを取り入れました。
それだけでなく、AIの活用状況もエンジニアのアクティビティ同様に可視化しづらいものですが、AIを活用して作成されたPRにラベルをつけ、それをFindy Team+で可視化することでチームへのAIの浸透度などを把握できるようにしました。
これから目指していくこと
アウトカムの計測・継続したスクラムとタスクマネジメントの改善
元々は1週間先のタスクマネジメントもできていなかった私たちですが、リリースプランニングを活用することで、徐々に「直近1週間のタスクを考えること」から「1ヶ月先に顧客価値を提供するためにはどうするか」といった未来志向にシフトしてきました。そこでFindy Team+の「プロジェクトプロセスタイム分析」を活用することで、これまで自分たちの開発フェーズのみをボトルネック分析していた状態から、要件定義やテストなど、プロジェクト全体の進め方についても解析を始めました。
終わりに
本記事では、Findy Team+ Awardを2年連続受賞するまでに取り組んできたことをご紹介しました。これまで本当にいろいろなことがありましたが、Findy Team+で可視化し、定期的な改善を行うことでチームとして大きく成長できたことがお伝えできていれば幸いです。本当に導入して良かったと心から思います。
日々、プロダクトや組織をより良くする方法を考え、建設的なディスカッションと改善を継続してきたRecustomerのメンバーと、私たちの組織を客観的に評価し、改善施策をご提案・並走いただいたFindy Team+ のCSの方に、この場を借りて御礼を申し上げます!
私たちはここで成長と改善を止めるつもりは全くありません。まだまだ伸びしろはたくさんあると思っています。それらを少しずつ改善していき、偉大なプロダクトを開発していきたいと思います。
ぜひ本記事で弊社に興味を持っていただいた方は、カジュアル面談でお話ししましょう!
私たちと一緒に偉大なプロダクト開発をしませんか?ご応募をお待ちしています!
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