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2025年の Web 開発で AI をどう使っているか、あるいは使っていないか

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はじめに

READYFOR 株式会社でバックエンド領域のテックリードをしている @yuji_developer です。

2025年現在の Web アプリケーションの開発の現場で日々どのように AI ツールを使っているのかを書いていきます。
特に目新しいことはないとは思いますが、何かの参考になれば。

何を使っているのか、使っていないのか

使っているのはおおむね以下です。他にも内製ツールだったりをたまに使ったりもしますがよく使うのはこれくらいです。
Microsoft Copilot 以外は会社契約のものです。

  • GitHub Copilot
    • copilot.vim
    • Coding Agent
    • Coding Agent Tasks
    • Code Review
  • Claude Code
  • Microsoft Copilot

逆に明確に使っていないのは以下です。

  • Cline
  • Cursor
  • Devin
  • Google Antigravity

どんな感じで使っているのか

GitHub Copilot

copilot.vim

エディターは主に vim を使っているので、そこそこ賢いコード補完として copilot.vim プラグインを使っています。
RSpec の似たようなテストパターンを自動で生成させたり、ワンショットな繰り返しコードを書いたりで使っています。

Coding Agent

やることが単純明快な issue に割り当てて実装してもらうときに使っています。
一発でまともなコードが出てくるような issue を書くのが大変で、利用頻度は低いです。

Coding Agent Tasks

github.com のヘッダーのエージェントパネルから起動するものです。
dependabot の設定に cooldown を設定して回るというような、複数のリポジトリーで単純な作業を何回もやるようなときに便利で使っています。

インターフェース的にも込み入ったことをやるにはあまり向かないかなという印象です。

Code Review

バックエンド系のリポジトリーでは自動でレビューするように設定しています。
変なことを言ってくることも多々ありますが、その視点はなかったというような気付きがあったり、タイポにすぐ気づいてくれるのは助かっています。

Claude Code

積極的にコードを書かせるというよりはテストコードを書かせるとか、実装の調査をメインに使っています。
十数年物のプロダクトということもあり、うまく整理できていないコードや、リアーキテチャーを断念して現在では推奨されないようなコードが混在していることもあり、単純にうまくコードを生成できるような状態にない、という状態です。
それでも社内ではうまくやっているメンバーもいるようですが、いまのところ仕様を伝えてうまくコードを生成させるよりも自分で実装したほうが速度も品質も良いことが多い、というのが現状です。
担当業務的に込み入った実装を調整するということも多いので、そういう傾向があるのかもしれません。
Plan モードを使うことである程度品質は上がるのでテストコード生成時にはよく使っています。

プロダクトのコードの生成にはあまり使いませんが、ちょっとした社内用のツールなどのコード生成はうまくいくことが多いので任せてしまうことが多いです。

Microsoft Copilot

機密情報にならないような設計・開発の一般的な質問や壁打ちに使っています。
特にこだわりがあってこれを選んでいるわけではないのですがずっと使っているから継続的につかっているという理由です。

使っていないもの、やっていないことに関して

いわゆる AI エディターみたいなものは現在のところ必要性を感じていません。
また、spec-driven development みたいなものも現状の業務とシステムにはうまくはまらないだろうなという感触がありあまり積極的ではありません。
バイブコーディングも言わずもがな、という感じです。

おわりに

AI ツールは変化が激しいこともあり、何かのツールに最適化したり、全部賭けたり、そういうことはする段階ではないと思っています。
好きな人がやるのは問題ないとも思っていますが、全員が全員そうする必要はないと思っています。

いま AI ツールを触れていなくてヤバいとか、バイブコーディングできていないからヤバい、みたいに感じている方もいるかとは思いますが、それほど心配することではないのかなと思っています。

将来にわたっては分かりませんが、 AI は「作業」を代替してくれるだけなので使うことで手数は減りますが、「仕事」そのものを置き換えてくれるような状況にはないと思っています。

ソフトウェアエンジニアの仕事は課題を解決することなので、そこにフォーカスしているかぎり使うツールの差でしかないと思っています。

AI ツールは過熱もありかなり過大広告がされていると感じており、今後は揺り戻しみたいなものもあるのかなと感じます。

明日の READYFOR Advent Calendar 2025 は若林さんの記事です。
お楽しみに!

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