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プロダクトローンチ前に顧客リサーチしてみた

2024/05/08に公開

whoami

スタートアップ企業の一人エンジニア

背景

現在、中小企業者向けのline messaging apiを活用したSaaSサービスの開発を進めています。
しかし、前プロダクトが思うように行かず頓挫してしまい、同じやり方ではきっとだめだという思いがあったので、UXリサーチからヒントを得て、プロダクトローンチ前に想定される顧客に向けてインタビューを実施しようと考えました。

募集をかける

ビザスクliteというサイトを利用しました。
「企業のLINE公式アカウントを運用したことがある人」という条件で公募しました。
あまり詳しく条件を書くと自分たちのバイアスがかかってしまう(潜在ニーズに気づけない)かもと思い、条件は広く設定しました。
期間は2週間、20名弱の応募がありました。なおインタビュー形式はzoomです。

インタビュー対象の選定

代表、マーケティング担当とともに数回打合せを行い3名に対してインタビューを実施することを決めました。
選定条件は

  • 業務の実務担当者であること(プロダクトを実際に利用するユーザー)
  • 事業規模が想定しているターゲットとマッチしていること
    の2点に絞って決めました。
    実際に募集をかけると、SNSコンサルの方など想定していなかった方からの応募もあり、いろんな人から話を聞いてみたい欲も生まれたのですが、当初の目的(=実務担当者のニーズがどこにあるか?)から、インタビュー対象を決定しました。

インタビューの台本作り

以下の書式を参考に事前に台本を作成しました。

  • リーン顧客開発「売れないリスク」を縮小化する技術
  • ユーザビリティエンジニアリング 第二版
    後者はユーザビリティの観点なのでちょっと違うのですが、インタビューを実施するにあたっての進行役のマインドなど、参考になる点が多くありました。台本自体は、私は緊張しいなので結構細かく作りました。カンペ代わりのお守りです。

インタビューの実施

インタビュー時間は一時間。タイムスケジュールはざっくり以下の感じで進めました。

  • ~5分 冒頭あいさつ
  • 5~25分 インタビュー相手の仕事内容について
  • 25分~50分 LINE公式アカウントの運用方法
  • 50分~60分 おわりに

インタビュー時に気を付けていたこと

相手の普段の仕事風景が明確にイメージできるまで深堀する

ターゲットとなる顧客像を明確にするため、インタビュー相手の仕事内容については細かく聞き取るようにしていました。
「企業のLINE公式アカウントについてのインタビュー」が相手の前提としてもあるので、それ以外のことを最初は喋ってくれなかったりもするのですが、そこは私自身が相手の普段の仕事風景を明確にイメージできるまで根ほり葉ほり聞いていました。
根掘り葉掘り聞くときに、相手になるべくプレッシャーを与えないよう笑顔でフランクな感じを心掛けました。

相手の話が脱線してもすぐに戻そうとしない

参考書籍にも書いてあったのですが、話が脱線しているかな?と思ってもよくよく話を聞いてみると開発のヒントになるエピソードをもらえたりしました。
そもそもそれだけ相手が話しやすい雰囲気を作れているということの裏返しでもあるので、自分が計画している流れに相手をむりやり乗せようとしないのは大事だと感じました。

自分以外の人にも参加してもらう

書記役として、必ず自分以外の人にも参加してもらうようにしていました。画面をそのまま録画する手もあったのですが、なるべくインタビュー相手にリラックスして喋ってほしいという思いがあり、相手にとってプレッシャーになる懸念があったので、大変でごめんねと思いつつ毎回お願いしていました。
あと自分以外の人がいると、進行のフィードバックがもらえたり、自分では気づかなかった観点などが見つかったりといろいろと良かったです。

インタビュー時に必ずしていた質問

あなたの目の前にドラ●もんが現れたら、どんなお願いをしますか?

インタビュー相手の直近の課題について伺うため、この質問は必ずしていました。参考書籍では「魔法の杖」という言い方をしていたのですが、相手のプレッシャーを少しでも取り除くためにキャラクターの力を借りました。
実際に、インタビューのなかでは語られなかった具体的な悩みごとを語ってくれるのでよかったです。相手の緊張もほぐれてきた終盤にこの質問を必ずするようにしていました。するときちょっと恥ずかしい。

インタビューをして生まれた変化

想定されるターゲットがより具体的になりました。(中小企業ターゲット→従業員数は●●人で~、、、など)
ペルソナとか、カスタマージャーニーを実際に作成するまでにはまだいたっていないのですが、職種を横断して「うちのサービスを使うのはこういうユーザーだよね」という理解が生まれたのは大きいと思います。
マーケティングの面(LP制作など)でも、要件定義などの開発面でも、より建設的な議論が以前に比べてできるようになったと感じています。

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