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ChromebookにサブOSをインストールする

2025/02/07に公開

2025/02/05 追記: Arch系のOSもちゃんと動きました。どうやらBootloaderが駄目みたいです。
systemd-bootではなくGRUBをBootloaderとして使う場合、正しく動作します。(GUI操作がお好みであればEOSを使うのが手っ取り早いです。)

きっかけ

Chromebookに搭載されている、ChromeOSは普段使いとしては非常に優れています。低スペックの端末であっても快適なブラウジングが可能です。しかし、

  • AndroidアプリやLinuxサブシステムは仮想マシン内で動作しているため、リソースを過剰に消費している
  • "Linuxと共有"を使って特定のフォルダをLinuxと共有できるが、非常に不安定
  • CPUのアーキテクチャがARMでない場合、一部のAndroidアプリが動かない(PS Remote Playなど)
    といった問題があります。

個人的に、Chromebookをよく持ち歩いて開発をすることが多いのでChromeOS内でLinuxを動かすことに関しては少々不満に感じることがあります。そこでChromebookで別のOSを起動できないか試みました。

準備

1. 開発者モードを有効化する

電源を切ってから、ESCキーと🔃(F2)キーを押しながら起動します。
修復モードらしき画面が出るので、Ctrl+Dを押します。
待ちます(大体5分ほどかかります)

2. Developer Consoleへログインする

ChromeOSへログインしたあと、Ctrl+Alt+🔃(F2)でDeveloper Consoleへ切り替えます。
次の手順でroot権限が必要ですので、rootとしてログインしてください。
(sudo su -で昇格する方法もありましたが、最近のアップデートで無効化されました。)

localhost login: root
storo360-rev3~#

3. enable_dev_usb_bootする

storo360-rev3~# enable_dev_usb_boot

SUCCESSとなれば成功です。

4. ファームウェアを書き換える

rootのままやろうとすると読み取り専用の場所に書き込もうとして失敗するので通常のユーザーであるchronosに切り替えます。(cdしてもいいですが)

storo360-rev3~# exit

localhost login: chronos
chronos@storo360-rev3~$

その後、https://mrchromebox.tech/firmware-util.shをダウンロードし、sudoで実行します。

chronos@storo360-rev3~$ curl -L -O https://mrchromebox.tech/firmware-util.sh
chronos@storo360-rev3~$ sudo bash firmware-util.sh

選択肢が出てくるので1を選択してください。
無事成功したらCtrl+Alt+(F1)でDeveloper Consoleから抜け出してください。

USBブートする

開発者モードを有効にした段階で起動時に見慣れない画面が表示されていると思います。
その画面でCtrl+LをするとSeaBIOSが出るのでEscキーでBoot menuへ突入し、該当するUSBメモリ等を選択してください。
無事起動すれば成功です。

OSをインストールする

お好きなOSを用意してください。私はZorin OSを用意しました。
内部ストレージに手を加える方法もありますが、リスクが高いので予め用意したUSBメモリやSDカードにOSを書き込むことにします。

通常のインストールと同様に進めていくだけですが、インストール先のディスクを間違えないようにしてください。間違えてChromeOSが吹き飛ぶことのないように...
インストール後、Boot menuからインストールしたストレージを選択して起動画面を拝めることができれば成功です。
もちろん、通常通りChromeOSを起動することもできます。

ChromeOSとの比較

パフォーマンス

OSや使用しているDE、機種にもよりますが、あまり快適とは言えません。Zorinの場合DEにGNOMEを採用しているので最悪です。XfceやKDEであれば結果が変わるかもしれません。

自由度

ChromeOSとは違い制約がないので非常に自由度が高いです。もちろんセキュリティ対策も自分で行うことになりますが...

おわりに

今回の手順は、Chromebook一つだけで完結できます。というのも、Chromebook リカバリ ユーティリティというものの機能として、お好きなbinファイルを書き込めるものがあるからです。
詳しくはこちらを参考にしてください。
それでは、よきChromebookライフを!

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