AI時代でもソフトウェア設計の重要性は変わらない(視聴レポ)
はじめに
先日、以下のオンラインイベントを視聴しました。本記事では、イベント内容を踏まえた個人的な学びや気づきを簡単にまとめます。単なる内容の羅列ではなく、自分の言葉で振り返ります。
イベント資料
登壇者の方々が公開されているイベント資料はこちらです。
個人的な要約
AI時代においても、ソフトウェア設計スキルの重要性は変わらない。
現状のAIでは設計品質を担保することは難しいが、人間が事業理解と設計スキルを持っていればAIを有効活用できる。
AI時代における設計スキルの価値
AI時代においても設計スキルの重要性は変わらず、特に以下2点が重要になってくると思います。
事業と事業戦略の理解
「ドメイン駆動開発」という言葉が示す通り、事業の理解は設計に不可欠です。AIが進化しても、事業を深く理解しないままAIに設計を任せては、期待通りの成果は得られません。
また、現代のソフトウェアは事業価値そのものに直結しています。エンジニアが事業と事業戦略を理解し、開発の優先順位を適切に判断できなければ、事業の損失につながるリスクがあります。
事業と事業戦略を理解すれば、力を注ぐところを見極められ、またAIの力も十分に活用できるでしょう。
設計スキルの習得
設計スキルがなければ、AIに設計を依頼しても期待通りの結果は得られません。AIは便利なツールですが、人間に求められる基礎的な設計力の重要性は今も昔も変わりません。
設計やレビュー等をAIに依頼する際に、「レビューして!」「リファクタリングして!」といった曖昧な指示では、AIの出力も不正確になりがちです。設計スキルを身につけ、それを具体的なプロンプトに落とし込む必要があります。
まとめと今後
AI時代だからといえど設計スキルを学ぶ価値というものは変わりません。
ソフトウェア設計というもは創造的で、ビジネス判断そのものだからです。それをAIにまかせても良いものは生まれません。
しかし、現状のAIでは設計品質を担保することは難しいですが、事業理解と設計スキルがあればAIに設計レビューや実装を依頼することが可能になります。AIを使うのは使い手自身の技量が問われるものであるため、設計スキルを磨くことは重要です。
私自身、ミノ駆動さんの「良いコード/悪いコードで学ぶ設計入門」に感銘を受け、2023年ごろから設計について学び始めました。前職では設計に関する社内勉強会も開催していましたが、最近はSREの勉強に注力しており、設計からは少し離れていました。久しぶりにAI×設計という観点で学び直し、とても面白かったです。
今回は抽象的な話がメインでしたが、次はより具体的なソフトウェア設計について学んでみたいと思います。増田さんの本は一度も読んだことがなかったので、これを期に読んでみたいと思います。
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