Raspberry Pi 4にTor relayノードを立てる ~インターネット自由戦士道~
インターネット自由戦士声明
「思考警察に頭の中を盗聴されているぞ! 早くアルミホイルをかぶれ!」
みたいな世界に生きているわけではないですが、個人情報が資本的な価値を持つこの時代では、ネットで自分のプライバシーを守る術は必須になってきました。
そんなインターネットのプライバシー保護の代名詞と言えばTor Hidden Serviceですが、covid-19による被害で、社員の三分の一を解雇するという苦渋の決断をしました。
こういった危機にこそ、我々インターネット自由戦士が立ち上がらなければならないのです。
そう、Torのrelayノードをたてるのです。
Torノードの現状
Torのrelayノード数がトップのドイツと日本のrelayノード数を比較してみましょう。
見て通り差は圧倒的で、ドイツのノード数は日本の17倍以上です。
このように日本のTorへの貢献度はまだまだ伸び代があるので、これからのプライバシー重視のインターネットに置いていかれないためにも、Torの国内ノードをどんどん増やしていきましょう!
そして、今回はRaspberry Pi 4にrelayノードを立てたいと思います。
Raspbianのセットアップ
インストール
公式サイトからRaspbianのzipファイルをダウンロードします。
今回は最小のアプリしか使わないので、Raspberry Pi OS with desktopをtorrentでダウンロードしましょう。
microSDを自分のPCに入れて、Etcherを使ってダウンロードしたRaspbianのイメージを書き込みます。
ssh設定
書き込みが完了したらsshの設定を行います。
# ボリューム先ににsshファイルを作成
$ touch /Volumes/boot/ssh
# config.txtにdtoverlay=dwc2を追加
$ echo "dtoverlay=dwc2" >> /Volumes/boot/config.txt
# rootwaitの後ろにmodules-load=dwc2,g_etherと追記
$ vi /Volumes/boot/cmdline.txt
sshログイン
microSDをRaspberry Piにセットして、有線でMacと繋いでssh接続します。
# デフォルトのパスワードは raspberry
$ ssh pi@raspberrypi.local
Torのセットアップ
インストール
sshしたRaspbery piの中でTorをインストールします。
$ sudo apt update
$ sudo apt upgrade
$ sudo apt install tor
設定
あとはTorの公式ガイドに従ってtorrc
を編集します。
$ sudo vi /etc/tor/torrc
今回はこんな感じにしました。
Nickname XXXXXXXXX
ContactInfo XXXXXXXXX@pm.me
ORPort 443
DirPort 80
RelayBandwidthRate 1500 KBytes
RelayBandwidthBurst 2500 KBytes
ExitPolicy reject *:* # no exits allowed
ExitRelay 0
RunAsDaemon 1
編集後にTorを再起動。
$ sudo systemctl restart tor@default
チェック
稼働状況はsystemctl
で見れます。
$ sudo systemctl status tor@default
より詳細にnodeの情報を見たい場合は、Tor専用のコンソールツールnyx
(旧arm
)を使うといいです。
$ sudo apt install nyx
$ nyx
3時間ほど経てば、Tor公式のRelaySearchから自分のノードを確認できます。
About 3 hours after you started your relay it should appear on Relay Search (https://metrics.torproject.org/rs.html). You can search for your relay using your nickname or IP address.
※実際は3時間どころか数日単位で待たされることもあります。
締め
Exitノードは何かと危険に巻き込まれる可能性があるので、今回はrelayのみにしましたが、これからノードの運用に慣れてきたら、そのうち立てたいとは思っています。
インターネットに自由あれ!
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