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【アジャイル開発】SM/PO研修3日間のまとめと認定試験

2023/12/25に公開

背景

私が所属している会社はスクラムに大変理解のある会社で、今回なんと数十万円するスクラムマスター研修を受けることができました!
2023/12/19~12/21の3日間、所属会社他、グループ会社も含めて20名超が参加しました。この記事ではその研修報告と試験について触れていきます。特にスクラム用語はある程度理解がある状態で参加したので、基本的な内容以外での気づきを中心に書いていこうと思います。

研修概要

今回受講した研修はscrum inc主催のRegistered Scrum Master® Training(2日間)とRegistered Product Owner® Training(1日間)になります。前者はスクラムマスター視点の研修、後者はプロダクトオーナー視点の研修になります。スクラムについて座学&ワークで体系的に学ぶ構成となっており、3日間の研修を終えた後は本当に脳が疲れました。なぜをこんなに考えた時間はこれまでの人生でなかったと思います(笑)

余談ですが、私のチームは全員同じ室メンバーで構成されており(意図的?)とてもワークがしやすかったです。普段はほぼリモートワークなので初対面した室メンバーの方もおり、ワークを通じて仲良くなることができたことも研修の成果だったと思います。

1日目

スクラムの歴史や基本的なスクラムの役割、イベント、成果物について学ぶ1日でした。もともと勉強していたこともあってスクラム開発の座学は基本的な内容だったと思います。一方で座学の後に実施するワークはとても面白かったです。

特に印象的だったのは紙飛行機ゲームです。チームごとに紙飛行機を折り、参加者全員で紙飛行機の生産を最大にするワークでした。ワークの前半はチームVSチームの対抗戦になっており、自分たちだけで生産性の向上を図ってしまっていました。
しかしワークの趣旨はあくまで「参加者全員で」生産を最大にすること。つまり各チームのノウハウをどんどんシェアして組織で生産を上げる必要があったことが盲点でした。そこでワークの後半はチーム同士が協力しながらワークを実施し、各チームが生産性をあげることができました。

このワークでの学びは、全体最適を考えることが重要ということです。どうしても作業となると自分がうまくやらなきゃと思ってしまがちになりますが、組織全体としてうまくいくなら自分がやる目に経験者に聞きに行った方がいいですし、困っている人がいたら助けてあげた方がいい。実際はなかなか難しいですが、視点としては意識しておきたいですね。

2日目

スクラムの見積もり方法、スクラムマスターのコーチング技法について学びました。見積もりについてはいわゆるプランニングポーカーでの見積もりをワークで実施しました。またコーチング技法では事例問題を考えながらスクラムマスターならどうするかをチームで考えました。

2日目の一番のトピックはバリューストリームマッピングです。これはプロセス全体を俯瞰し、どのプロセスで価値が作られているか、そしてどの程度リードタイムがかかっているかを可視化する分析手法です。

バリューストリームマッピング
Agile Studio, バリューストリームマッピングワークショップ5つのポイント

この考えで重要なのは、スクラム開発はあくまでプロセスの一改善でしかないということです。価値を継続的に顧客にデリバリーするために、どこがボトルネックになるのかを把握しておかないと迅速な価値提供につながりません。1日目にも通ずるものがありますが、物事を俯瞰して取り組むことはとても大事だと思いました。

3日目

最終日はプロダクトオーナー視点でプロダクトの方向性をどう考えるか(プロダクトビジョン、バックログ)、バックログの詳細化について学びました。

3日目の学びとしては、プロダクトオーナーの役割と責任の大きさがあります。これまでは開発者としてどのようにスプリントを進めていけばいいかやスクラムマスターとしてどのようにチームを支えていくかを中心に学習してきました。そのため研修を通じて自分にプロダクトオーナーの視点が抜けていることに気づきました。

プロダクトオーナーはプロダクトのWHAT(外部顧客の調整や機能・バックログの優先順位など)に責任を持つためとても大変な役割だと思います。実務でのプロダクトオーナーは初POの方であり、きっといろいろな悩みがあるのだと思います。そこはスクラムチーム全体でフォローしていく必要があるのだと感じました。一人で悩ませないことは大事ですね!

プロダクトオーナーの責任範囲
Lucidchart, プロダクトオーナーの責任範囲

認定試験

Registered Scrum Master Exam(RSM)とRegistered Product Owner Exam(RPO)を受験しました。試験は自宅受験が可能で、どちらも30問中23問以上の正解で合格です。さらにテキストやweb検索し放題なので十分に時間をかければ合格できる試験だと思います。

リファレンスは講義で使用したテキスト、スクラムガイド、scrum incのScrum@Scaleガイド、agile studioのアジャイルプラクティスマップがいいと思います。特にagile studioのアジャイルプラクティスマップはなぜ、どのようにがしっかり解説されているので普段のアジャイル用語理解のお共に利用するのもありだと思います!

アジャイルプラクティスマップ
agile studio, アジャイルプラクティスマップ

ちなみにわたしは2つとも無事合格できました!これでスクラムマスターとプロダクトオーナーになれますね・・・いやそんなに甘くないか(苦笑)
ここからがスタートだと思いますので研修で得た学びを実務に応用しながら、スクラムガイドにある「経験主義」でスクラムの理解を深めていこうと思います。

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