💪

AWS 生成AIコンテスト参加レポート@2025/06/09

に公開

AWS「"ビジネスをグロースする"生成AIコンテスト」第1回参加レポート

はじめに

プログデンスの松林です。 6/9 (月)、AWS が主催する「"ビジネスをグロースする" 生成 AI コンテスト 第 1 回」のキックオフイベントに参加してきました。 このコンテストは全 3 回構成の実践的なプログラムで、生成 AI を活用したビジネス価値創出を目指す企業向けの取り組みです。

  • 第 1 回 (6/9) : プログラム・サービス・事例のご紹介と、実施ユースケースの検討
  • 第 2 回 (6/30) : AWS の生成 AI サービスを触ってみる、もくもく会の開催
  • 第 3 回 (8/25) : 成果物の発表と表彰

この記事では、参加の背景から当日の学び、今後の展望まで、率直な所感をお伝えします。

参加の背景・動機

弊社からは部署横断の若手メンバーで参加しています。 自社製品の開発や業務自動化に取り組むメンバーが集められ、「生成AIを活用して既存ビジネスを推進すること」 を目的としています。

現在、多くの社員は ChatGPT を用いた文章校正やプログラミングのアイデア出しを行っています。また、GenU などを使ったより先進的な活用も始まっています。 しかし、まだ個人レベルでの活用に留まっているのが現状です。 このコンテストを通じて、より組織的で効果的な活用方法を学び、社員全員が生成 AI を使いこなす未来の実現に貢献したいと考えています。

最大の収穫:Amazon流「Working Backwards」との出会い

イベントで最も印象深かったのは Amazon流のワークショップ「Working Backwards」 でした。

これまで顧客の課題を特定する際は、とにかくヒアリングしてお客様の真の課題を模索するという方法しか持っていませんでした。しかし、Working Backwards という体系化された手法により、経験が浅くても形式に従うことで顧客の課題特定能力を向上させられる と実感しました。

この手法の詳細は Web 上でも公開されていますが、実際にワークショップ形式で体験することで、その威力を肌で感じることができました。今回のコンテストに限らず、今後の業務でも積極的に活用していきたいと考えています。

image

生成 AI 活用の「長期戦略」という視点

AWS が提示する自動運転のレベルをベースにした レベル 1 〜 5 の「業務の委譲」レベル の概念も非常に参考になりました。

レベル 内容
1 〜 2 AI が人間の業務を「支援・代行」
3 〜 5 AI が自律的にタスクを実行 (目指すべき姿)

レベル 1 は取り組みやすいものの、ビジネスインパクトは限定的です。一方、レベル 5 は導入困難ですが、経営目標と連動した長期計画により、大きな価値創出が可能です。 短期的なレベル 1 活用に慣れた後は、腰を据えて大きな計画を描く必要がある と実感しました。

現在の課題と不安

技術理解の不足

AWS には 200 を超えるサービスがあり、現在はそれらのごく一部しか理解できていません。 Amazon Bedrock については、単なる基盤モデルの API 提供サービスだと思っていましたが、実際には 生成 AI アプリの構築・運用をサポートする幅広い機能を提供するサービス だと教えていただきました。 ただ、まだ実体験を通じた理解には至っていません。これからの 3 ヶ月で AWS のエンジニアの方にサポートいただきつつ理解を深めたいと考えています。

アイデア創出への不安

2 ヶ月の開発期間は率直に 「短い」 と感じています。 現状は RAG (検索拡張生成) による活用しか思い浮かばず、アイデア出しが最大のポイント になると考えています。

個人的には、特定の人だけが持っている情報を RAG に蓄積し、その人への確認や承認がボトルネックとなっている業務を改善したいと考えていますが、まだ具体的な方針は立っていません。

今後の展望

短期目標:効果的なユースケース発見

ひと月足らずでユースケースを立案する ことが最大の課題です。 Working Backwards の手法を活用し、自社の関係者との対話を通じて顧客起点の効果的なユースケースを見つけたいと考えています。

長期目標:社内 AI 活用の推進役

このコンテストを通じて、自社での AI 活用の是非や最適な方法を、納得感をもって説明できる人材 になることを目指しています。 コンテスト終了後は、AWS への提出資料やユースケース決定の考え方、情報キャッチアップの方法などを 全社共有 する予定です。

おわりに

AWS 生成 AI コンテスト第 1 回を終えて、特に Working Backwards という具体的な手法を学べたことが大きな収穫でした。

まだまだ分からないことだらけで、アイデア出しや技術理解など課題は山積みですが、せっかくいただいた貴重な機会を無駄にしないよう、しっかりと取り組んでいきたいと思います。 第 2 回、第 3 回のイベントでの学びについても、引き続きレポートしていく予定です。 最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

image


本記事は、AWS「"ビジネスをグロースする" 生成 AI コンテスト」第 1 回参加者の個人的な感想に基づいて作成されています。

株式会社プログデンス
設定によりコメント欄が無効化されています