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[DB] 令和2年 午後II 問2 設問1-2 解析

2024/09/19に公開

はじめに

解きながら書いたものなので、もしかしたらミスがあるかもしれません。
間違いがありましたらお気兼ねなくコメントまで。

ER 図を mermaid で書いている都合上、サブタイプが排他的な場合も複数の矢印を使って記述しています。いい感じに読み替えてください。

本文

問題の全容は以下サイトからダウンロードして確認してください。
今回は意味ごとに区切って分析していきます。

https://www.ipa.go.jp/shiken/mondai-kaiotu/2020r02.html#02oct

前提

機械メーカーのA社は、調達業務及び調達物流業務のシステム再構築に向けて、業務分析を行い、概念データモデルおよび関係スキーマを設計している。

受注に応じて調達と配送を行うタイプのサービスのようです。
また、未完成の概念データモデルは以下のような感じ。

業務分析

マスタを中心に ER 図でまとめていきます。

品目の構成

品目は、商品の分類を示す単語です。今回は以下の3つに分かれるっぽい。

  • 製品
  • 部品
  • 素材
    また、主キーとして品目コード、そのほか品目名と評価額を持つようです。

また、部品と素材はあわせて 部材 と呼ばれるみたいです。
部材は以下の項目を持ちます。

  • 基準在庫数
  • 調達ロットサイズ(調達する一日あたりの数。以下調達LS)
  • 調達リードタイム(調達に要する日数。以下調達LT)

先ほどの分類とは別に、品目は以下の2種類に分かれるみたいです。

  • 専用品:A社が設計する。
    • 製品、部品の一部(専用部品)がこれに該当する
    • 設計番号 をもつ。
  • 汎用品:A社以外が設計する。
    • 素材、部品の一部(汎用部品)がこれに該当する
    • メーカ名、カタログ名、発行年月、品番を連結した 汎用品仕様 をもつ。
      また、専用部品には 個体重量 があるみたいです。

品目のうち、製品と専用部品は、その生産のためにパーツを必要とします。これを 構成 とよび、どの品目をいくつ持つかを保持しています。
製品・専用部品の製造には、対応する部材が割り当てられます。専用部品の構成に専用部品がある場合、親部品・子部品と呼ぶそうです。この場合、子部品がさらに子部品を持つことはありません。(=循環構造はないとしてよい)

テキストには書いてませんが、構成は「製品構成」「専用部品構成」というサブタイプに分離して考えるみたいです。持つカラムはどちらも変わらず、構成で必要になる 部材品目コード を持たせる必要がありそうです。

組織の特性

A社の部門は、以下の3つから構成されているみたいです。

  • 1つの物流部
  • 製品ごとに3つある製品生産部
  • 部品ごとに5つある部品生産部

物流部は調達手配、輸送手配、在庫管理を行う部門のよう。在庫はA社が1つだけ持っている倉庫で管理しているみたいです。
製品生産部・部品生産部は、その名の通り受注に応じて製品・部品を生産する部門です。

部材の調達をする先を 調達先 と総称するらしいです。調達先には先に挙げた部品生産部のほか、外部発注のための 協力会社(以下 BP) があるみたい。
BP が部材の生産のために材料を必要とする場合は、こちらから支給します。

調達先のうち、汎用品をそのまま仕入れる場合は 仕入先 と呼ぶみたいです。ここには BP も含まれます。
すこし後方(2-4)に書かれていますが、汎用品は調達を1つに定めているようです。

部品生産部と BP を総称して 生産先 というらしいです。
こちらも同様、専用部品が製造先を1つに定めています。

倉庫と BP を総称して 地点 というらしいです。

物流に関する資源の特性

物流に使用するトラックを 車両 、巡回する地点をまとめた道順を ルート と呼びます。
ルートはそれぞれの地点をルート明細として持ちます。最小で4か所、最大で8か所のよう。ルート明細には巡回順がつけられ、1から順に回っていきます。

業務のやり方

ここからはトランザクション側にも触れます。

在庫 は地点と品目ごとに把握され、倉庫と支給対象のBPのために管理されます。それぞれ「倉庫在庫」「BP在庫」として扱っています。
倉庫在庫の場合は部材を、BP在庫の場合は専用部品を取り扱っています。また、倉庫在庫のみ入出庫の実績を記録します。そのため、記録しないBP在庫の在庫数は理論在庫数として記録します。

先にふれたとおり、在庫の入出庫は 入庫実績 および 出庫実績 として記録されます。
倉庫在庫の場合は 倉庫入庫実績 および 倉庫出庫実績 に記録していきます。BP在庫は入出庫こそ記録されませんが、代わりに荷卸し(トラックから積み荷を降ろすこと)と親部品の発注を記録するみたいです(なんやねん)。これらを 支給部品理論入庫実績 および 支給部品理論出庫実績 として記録します(長い)。
なお、支給部品理論出庫実績は「親部品のパーツごと」に記録されます。つまり、製造に必要な子部品ですね。

部材の発注は、ひとくくりに 調達手配 と呼びます。
発注は定量発注で行われ、部材が持つ基準在庫数に対して実在庫数(BP の場合は理論在庫数)が下回ったら、これまた部材がそれぞれ持っている調達LS分の手配が行われる方法です。
調達手配は、以下のように分類できます。倉庫在庫またはBP在庫に対する発注作業にあたります。

  • 汎用品の発注
  • 専用部品の発注
  • 専用部品の生産
  • BP への支給指示

お次は 輸送 です。
支給指示、もしくは専用部品の発注生産を行ったあとは、それを運ぶ必要が出てきます。ここに車両を割り当てて輸送を行います。
輸送は荷積、荷卸を1セットで行います。各品物ごとに独立して実績を記録するので、すべて1対1で考えています。

業務の流れと情報

最後に、業務の流れをまとめた図が掲載されています。上記までに記載されていないリレーションはここで確認できそう。


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