RaspberryPiを使用したソフトウェア無線機LimeSDRの環境構築
RaspberryPiを使用したソフトウェア無線機LimeSDRの環境構築
最近、ソフトウェア無線機(Software Defind Radio)の人気が高まっています。最近では、Interface 2021年5月号(https://interface.cqpub.co.jp/magazine/202105/ )で、ADALM-PLUTOを用いた特集が組まれました。今回はより周波数範囲が広く、MIMOにも対応しているLimeSDRのをRaspberryPiで構築したいと思います。
環境構築
()は私が使用したもの
- RaspberryPi(RaspberryPi4 8GB)
- サイトではすべてのRaspberryPiに対応しているそうです。
- SDカード(32GB)
- サイトでは8GB以上を推奨。
- USB電源とか
環境構築の流れ
- GithubからSDR用のRaspberryPiOSのDL
- Raspberry Pi Imagerを使用してラズパイ用のSD作成
- 初期のセットアップ
- VS CodeのRemote Developmentの設定(オマケ)
1. GithubからSDR用のRaspberryPiOSのDL
ありがたいことにRaspberry Pi用にSDRで使用するソフトウェアなどを事前にインストールして配布している方がいらっしゃいますのでそのOSを利用していきたいと思います。
対応しているSDRは下記の通りになります。- RTL-SDR
- LimeSDR USB
- LimeSDR Mini
- LimeNET Micro
- PlutoSDR(ADALM-PLUTO)
- Airspy R2
- Airspy Mini
- Airspy HF Discovery
- Airspy HF+
- HackRF One
- USRP
もはやこのOSだけである程度SDRに対応しているので初期設定に時間を食うことがないですね。
対応ソフトウェア
- UHD
- GQRX
- GNURadio
- LimeVNA
- Soapy Remote
- Soapy
- SDR Angel
- LimeSuite
- RTLSDR-Airband
- LimeSDR_toolbox
- osmo-fl2k
- hamlib
- VaporTrail
- Universal Radio Hacker
- dump1090
- FoxTelem
- Quisk
- 0xCoto/VIRGO
- 0xCoto/CygnusRFI
- F5OEO/rpitx
- merbanan/rtl_433
- TLeconte/acarsdec
- gpredict
- EliasOenal/multimon-ng
- pabr/leansdr
私の知らないソフトウェアがたくさんあります。これだけのソフトウェアとSDRの初期設定を一からやろうとすると大変ですね。作者に本当に感謝です。
され、まずOSのDLです。
Githubのリポジトリから最新のImageをDLします。(記事作成時はPiSDR Version 5.0でした。)
ファイルの容量が1.5GBくらいあるため、ネットワーク環境によっては時間がかかるかもしれません。
2. Raspberry Pi Imagerを使用してラズパイ用のSD作成
DLが終わったら、Raspberry Pi Imagerを使用してSDカードに書き込んでいきます。
下記のサイトからRapberry Pi ImagerのDL
インストール前にイレースフォーマットを行います。
先ほどDLしたimageファイルをUse customを使用して選択し、Write!
SDカードの完成です。
3. 初期のセットアップ
画面の通りに言語の設定やネットワークの設定、updateを行ってください。
DNSの設定や固定IPの設定
私だけなのかわかりませんが、このOSはDNSが設定されていない。(公式のOSはDefaultが設定がされているがこのOSはされていない。)そのため、サイトアクセスやgit cloneが出来るようにDNSを設定します。本来であればcmdコマンドで設定ファイル等をviでいじりますがGUIが便利なのでGUIでやります。
私はRaspberry Piを無線LANでインターネットにつないでいるため、wlan0にしていますが、有線でつなげている人はet0を使用してください。固定IPは自分のネットワークの配下になるようにしてください
固定IPにするのは、VS CodeのRemote Developmentでwindowsからリモートで編集するのに毎回起動するたびにIPが変化してしまうとアクセス出来なくなるためです。
これで準備は完了です。
LimeSDRをつなげてみましょう。
4. VS CodeのRemote Developmentの設定(オマケ)
毎回RaspberryPiにディスプレイとマウス、キーボードを接続して立ち上げるのは面倒であるため、VS CodeのRemote Developmentを使用します。手順を書こうと思いましたが下記のサイトに詳しく解説されており、これ以上詳しく書ける自身がないため、下記のサイトを参考に設定してみて下さい。
次回は動作検証等の記事を作成したいと思います。
それでは良いSDRライフを!
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