リサーチ手法を体験して学ぶ|Service Design Camp 2025
こんにちは。株式会社PREVENTでPdMをしているくまです。
先日Service Design Camp 2025というイベントに参加してきました。
この記事では、イベントに参加して体験したワークについて紹介します。
イベント参加のきっかけ
社内のデザイナーさんに教えてもらい、知ったこのイベント。
PdMとして「ユーザーの課題」を深掘りする手法を実践で学びたい
と思ったことをきっかけに興味を持ち、参加を決めました。
午前:サービスデザインを量的にエスノグラフィする
量的エスノグラフィ?
量的エスノグラフィは定性データに対してコーディングを行うことで、量的に解釈できる手法。
今回のワークではユーザーインタビューの書き起こしデータをこの手法を用いて分析するワークを行いました。
「人によって捉え方・判断基準は異なる」
手法を行なっていく中で、仮説設定・コーディングを行なうのですが、同じデータを見ていても人によってズレが生まれます。
そのことについて、ワーク内では最初にアイスブレイクで理解した上で、進めていきました。
ワークの中身
- インタビューデータを読む
- 1の気づきをチームで共有
- AとB2つのインタビューデータから仮説を立てる
- コードセットを選ぶ
- サンプルコーディング
- ENAで分析
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実際に体験してみて…
シンプルにまず「質的なインタビューを量的に扱う」ことに対して感動しました。
今回2つの異なる人に対するインタビューのデータを比較しましたが、対象者ごとに何がきっかけに行動を起こすのか、価値観が可視化されておもしろいなと。
同時に、コーディングや仮説の立て方次第でも見え方や得られるデータが変わることにおもしろさと難しさも実感しました。 -
実務では…
手間がかかる分、結構大変な作業ではあるのですが、ユーザーの根底に眠る価値観(=インサイト)を発掘できる手法として、プロダクトの検討だけでなく、マーケ視点でも役立つのではと感じました。
午後:Play the future|ロールプレイを通した将来サービスのデザイン
今回用いた手法
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SFプロトタイピング:未来のストーリーとしてのSF小説を通じて,科学技術や社会問題の影響を洞察し,未来の課題や価値観を議論する手法
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LARP:「Live Action Role Playing」の略で、実際に参加者がキャラクターになりきって行うロールプレイング
社会の複雑性を捉えるサービスデザインのワークとして、
都市デザインの見直しで路線バスがオンデマンドバスに置き換わった世界
で、チーム内のメンバーそれぞれ1人1役当事者の立場となって、即興ロープレを行い、議論を交わしていきました。
(本来だと6回のロープレを重ねていくとのこと!)
「事実の負の側面を捉える」
社会課題の解決を行おうとすると、
使いこなせない弱者が出る→対立構造が生まれる
といったように、意図しないところで歪みが生まれます。
そこで前述の手法を用いて、この議論の中で得られる登場人物の関係性を整理しながら、改善のためのツールや仕組みを考えていきます。
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実際に体験してみて…
4チームで同じ課題に対して議論を行いましたが、メンバーによって出たアウトプットが異なる点がおもしろかったです。
社会課題の複雑さと「視点の多様性」への気づきが得られました。 -
実務では…
こちらも午前のワークと同様ユーザーの課題を深く知れると感じました。
そしてこれはチームで行なっていくことで課題の共通認識とチームビルディングにも繋がるのではないか?と感じました。
まとめ
午前・午後と続けてみっちりワークを行い、めちゃくちゃ良い時間を過ごせたなと感じました。
これまで無料イベントに行く機会が多かったのですが、有料でゴリゴリワークして手を動かしていくことって体験価値がめちゃくちゃあるなと思いました。
何よりオフラインのこういったイベントって、高い熱量をダイレクトに感じられるところが良いですね。
ノベルティいっぱいいただきました🙏
午後のワークで使ったもの|社内メンバーといつか使ってみたい
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