LP改善を高速化するために、比較検討して「WordPress+Elementor」に決めた話
こんにちは!株式会社PREVENTでPdMをやっているくまです。
この記事はPREVENTアドベントカレンダーの記事です。
はじめに
BtoBtoCの事業をやっていると、顧客(toB)が増えるほど、顧客ごとのtoC向けLP(ランディングページ)とフォームの運用が雪だるま式に増えがち…かと思います。
弊社もまさにそれで、100社超えの顧客に対して、それぞれのtoCにコンバージョンを促すフォームとLPを作成・運用しており…。
管理コストを下げるために、自社プロダクト内でLPテンプレートをセットし、顧客ごとに生成・管理できる仕組みを持っています。
課題
ただ、お恥ずかしながら、LPのデザインはプロダクトローンチ当初(5〜6年前)から更新されておらず、訴求が弱い「説明文」みたいなページになっている、というもったいない状況でした…。
そこで、これを見直して活用する機会を増やせば、CVRをさらに上げられるのでは?という仮説を立てたました。
しかし!
現状の仕組みだと、
- 実装にはエンジニアによるコーディングが必須
- でも他の優先課題でエンジニアのリソースがなかなか確保できない!
- ABテスト機能はなく、精緻な検証ができない
- 社内セキュリティ的に外部ツールの導入不可
という非常に詰んでいて、検証のPDCAをクイックに回せない状態でした。
今回、その状況をどう整理して、どんな選択肢を比較して、なぜ最終的に「WordPress+Elementor」に決めたのかをご紹介します。
1. 結論:検証フェーズのLPは「WordPress+Elementor」に切り出した
結論から言うと、検証フェーズのLPは WordPress+Elementor を採用しました。
ElemntorはWordPressにプラグインできるページビルダーです。
ポイントは「全部を置き換える」じゃなくて、役割で分けたこと。
- フォーム:個人情報も扱うので、セキュアな環境(自社プロダクト内)に残す
- LP:全顧客へ一気に展開はせず、まずは検証対象だけ“小さく”外に切り出す
この切り分けにしたことで、目的だった 「非エンジニアでも、素早く作って・使って・検証する」 が現実的になりました。
2. WordPress+Elementor選定の理由
理由1:運用コストが一番抑えられそうだったから
比較した結果、WordPress+Elementorに決めた理由はシンプルで、検証フェーズとしての費用対効果が一番良かったからです。
優秀なノーコードツールはその分料金が高い
Squad beyond や KARTE のようなノーコード/マーケ系ツールも候補として検討しました。
(機能としては本当に優れていた!)
ただ、今回やりたかったのは「まずは小さく検証して勝ち筋を掴む」こと。
検証フェーズなので、最初から成果が出る保証がなく、“検証”としては過剰投資になりやすいと考え、断念しました。
WordPressのコストは?
WordPressの場合、基本的にコストは
- ドメイン代
- 月々のサーバー代
が中心で、月額課金ツールよりも固定費が圧倒的に抑えられます。
理由2:非エンジニアでも感覚的に操作ができる
Elementorの良かったところは、非エンジニアでも「触ったら理解できる」感覚があることでした。
- 直感的にレイアウトを組める
- 無料でもできることが広い
- ネット上に情報が多く、キャッチアップしやすい
例えば、ページトップを固定したり、CTAボタンの追従、カルーセルなど、大体のやりたいことは表現できたことも大きかったです。
3. 今後のステップ
今は環境構築中のため、今後以下のステップで進めていこうと思っています。
- WordPress環境下のLPを検証対象となる顧客だけで回し始める
- ABテストを回しながらLPデザインをCVRに効くものに最適化する
- プロダクト側に反映
4. 学び:自社プロダクト内で全部解決しようとしない
最後に、今回の意思決定から得た学びをまとめます。
「全部統合」が正義とは限らない
管理コストの面なども考えると、LPもフォームも自社プロダクト内で統合管理することが理想的です。
ですが、頭を柔らかくして発想を変えてみる柔軟さが大事だなと学びました。
(今回の場合は「検証だけならその枠を飛び出してできるのでは?」という発想の転換)
また、この思考に至れたのは、振り返ると以下のような環境でアンテナを張っていたからかも?と思います。
- 社内の人とコミュニケーションを取れていたこと
- 直接的に今回のアイデアをもらったわけではないのですが、別角度の意見をもらい、コミュニケーションを取ることで今回のアイデアに繋がりました!
- 日頃から些細なことでも意見交換するのは大事だなと感じました。
- 外部の勉強会に参加して他の人がどんな思考をしているのかをキャッチアップしていたこと
- プロダクトになんでもモリモリにして解決するより、既存ツールで使えるものは使う精神が良いよねと懇親会で会話したことが発想のキーになりました!
最後に
今回はLPの検証アイデアについて書いてみました。
ツールの選定にあたっても自分の造詣が皆無だったため、社内エンジニア、ビジネスサイドのメンバーなど多様なメンバーに意見をもらいました。
ノーコードツールもとにかくできることが多くて、めちゃくちゃ興味深かったです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
参考
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