プロジェクトマネジメントの改善に取り組んでいます

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ご無沙汰しております。こまたつです。
この記事はPREVENT Advent Calendar 2025の5日目の記事です。
PREVENTで実施しているさまざまな取り組みのなかから、今回はプロジェクトマネジメントの改善を行うプロジェクトマネジメント同好会の取り組みについて書きたいとおもいます。

プロジェクトマネジメントの難しいところは変数があまりにも多すぎて1回1回のプロジェクトの再現性が低く、仕事はプロジェクト単位で回るのでサイロ化しやすく知見の共有がされにくいという点にあると思います。
これはプロジェクトマネジメントの経験値が個人にしか入らないのでレベル上げの効率が悪いということです。
そこで、知見を共有する仕組みを提供することで経験値を得る機会を増やし、改善につなげようとはじめたのがプロジェクトマネジメント同好会の取り組みです。

鉄の掟

こういった課外学習的な取り組みは意欲的に取り組んでもらう雰囲気作りが大切です。
そこで単にルールを制定するのではなく鉄の掟を作りました。

  1. エンジニアに限らずすべてのプロジェクトマネジメントに関わる人を歓迎する
  2. 参加者は必ず自分の持っている知見を共有する
  3. 実務経験がない人も本などで学習した内容を共有する
  4. 実装やデザイン作成など詳細に関する話やリーダシップなど、プロジェクトマネジメントに直接関係のない話は知見共有のために避けられない最小範囲にとどめる

この鉄の掟はファイトクラブのルールを参考に[1]作りました。
こういった勉強会では知見を共有してくれる人に偏りが出てしまうケースがよくあります。
最初はそれでもある程度うまくいきますが、継続していくにつれて瓦解してしまうことが起きがちです。
1回1回に気合を入れて本気で立ち会う場にしたかったので、ファイトクラブに参加したものは必ずファイトしなければならないルールを入れました。

またプロジェクトマネジメントは開発だけの問題ではなく、仕事をするすべての人間が直面する問題です。そこでエンジニアに限らず社内横断で異なる視点を持った人間を集めることで認知的多様性を高めて成果を最大化しようという狙いがありました。

得られた成果

徐々に人数を増やしながら、現時点までに17人の部署も役割もバラバラなメンバーが集まってくれました。
この年末までに全8回、合計24の知見共有をしてもらいました。
深く業務内容に関わる話も多いので詳細は公開できないのですが、ソフトウェア開発のプロジェクトマネジメントではないプロジェクトマネジメントの話も聞くことができて、当初目指していた同好会に近い状態に持ってこれたと思っています。

新たな課題

全8回の開催を通してさまざまな課題も見えてきました。
非常にボリュームがあるポストモーテム的な発表がある一方で、細かいTipsを共有したい欲求もあり、よりきめ細かい時間管理が求められています。
恐れていた発表者の偏りも発生してしまいました。
しかし課題が明確であれば、それを正していくのは簡単なことです。
来年からはこれら課題への対処だけでなく、ケーススタディを中心に個別の事案を深堀って行くこともはじめようとしています。

おわりに

これらの活動によって実際にどのぐらいプロジェクトマネジメントが改善したのか?現場の状況が良くなったのか?はあらわになっていません。
経験値を得ることと、その経験値を活かすことはまた別の問題だからです。
我々の探求の旅はまだはじまったばかりですが、着実に前進しています。

脚注
  1. まあ半分ぐらいは冗談です。 ↩︎

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