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Cursorを初めて使ってみての感想と抑えるべきポイント

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はじめに

近年、生成AIの急速な進化により、ソフトウェア開発の現場でもAIを活用した「AI駆動開発(AI-driven development)」が注目されています。コードの自動生成やリファクタリング支援、テストケースの提案といった作業をAIが支援することで、開発効率や品質の向上が期待されています。

このような背景のもと、弊社ではまずは既存の開発フローへの導入がしやすく、エンジニアの作業効率を高められるツールとして、AI搭載コードエディタ「Cursor」を試用してみることにしました。

まずはインストール

  1. Curosorの公式サイトアクセス。
    https://www.cursor.com/ja

  2. ご利用のOSに合わせてダウンロード
    公式サイトのトップページに「Download」ボタンが表示されます。

    クリックすると、以下のように各OSごとのインストーラが選べます。

  3. インストール
    ダウンロードした CursorUserSetup-x64-0.50.5.exe を実行。

  4. セットアップウィザードの実行
    セットアップウィザードに従って「次へ」→「完了」でインストール完了します。

初期設定で抑えるべき2つのポイント

  1. 日本語化の設定
    まずは使いやすさを重視して、Cursorを日本語化しておくと良いでしょう。VS Codeをベースにしているため、VS Codeと同じ手順で日本語化が可能です。

✅ 手順:
[Ctrl + Shift + X](メニューの「View」-「Extensions」)をクリック

「Japanese Language Pack for Visual Studio Code」と検索

「Install」をクリックしてインストール

インストール後、再起動すると日本語が適用されます

  1. プライバシーモードの設定
    開発中のコードが意図せず共有されないようにするためにも、AIツールの設定確認は非常に重要です。Cursorは、AIとのやり取りにおいて一部データをサーバーへ送信する場合がありますが、プライバシー保護のための設定を行うことで、プロンプトやコードをCursorの開発元に共有しないようにすることが可能です。

✅ 手順:
(メニューの「⚙」-「General」)をクリック

「Enabled」に設定することで、情報の共有が無効化され、外部へデータが送信されなくなります。

主な機能・設定の解説

1. エージェント機能

Cursor の agent モードを使えば、自然な会話ベースでアプリの構築ができます。タスクをエンドツーエンドで自動的に進めてくれるうえ、処理も速く、プログラマーが内容を確認しながら進められる仕組みになっています。

  1. コマンドの実行
    Cursor は自動でターミナルコマンドを作成・実行できます。
  2. エラーの繰り返し修正が可能です
    Cursor は lint エラーを自動検知し、修正を適用できます。

この機能により、ノーコードのアプリの構築が可能となります。

2. コーディング支援機能

一般的なコーディング支援機能であるコード補完・コード生成・テストコードの生成等も可能です。

3. チャット画面のモード

Cursor のチャットモード設定(3段階)

Cursorでは、開発スタイルや目的に応じて、チャット画面の動作モードを以下の3つから選択できます。

  • Agent モード
    ターミナル操作を含む処理を自動で実行します。コードの修正やコマンドの実行も自動的に行われるため、エンドツーエンドでの作業効率化が可能です。

  • Ask モード
    読み取り専用モードです。ソースコードへの直接の変更は行わず、あくまで提案ベースで回答します。安全にアイデアや修正案を確認したいときに適しています。

  • Manual モード
    すべての操作を手動で確認・反映します。自動実行を避け、ユーザー自身の判断で進めたい場合に便利です。

アプリを作成してみた

それでは、Agentモードを使用して、実際に会話形式でアプリを作成してみましょう。
今回は特に言語やデータベースを指定せずに、「todoアプリを作成したいです」「ローカルのDBを使いたいです」という要望だけを伝えました。

すると、Cursorは以下のような構成で自動的にプロジェクトを生成してくれました。

  • 使用言語:TypeScript(React)
  • データベース:SQLite(Prisma)
  • フレームワーク:Next.js

※もちろん、自分で言語やデータベースを指定することも可能です。


このように、Cursor側でプロジェクトを一から構築してくれるため、基本的には「Run」をクリックするだけで進められます。


データベースも自動的に作成されます。


問題が発生した場合も、自動で解決してくれます。


どんどん進めていきます。


これで基本的なアプリの構築が完了しました。時間にして数分程、簡単に作成できました。


アプリにアクセスしてみます。


TODOを追加するだけの簡単なアプリですが、動作は問題ありません。
もちろんこの後に機能追加やUIの変更をすることも可能です。

使ってみての感想

Curosorを使ってみて、一から手作業で作っていたアプリの構成が、驚くほど簡単に作れることに感動しました。
もちろん、最低限のプログラミング言語やWeb、データベースの知識は必要ですが、それでもここまでスムーズにアプリの骨格ができてしまうのは驚きです。
あくまで現時点では骨格(基本形)となる部分を実装した段階であり、今後は実際の要件に応じて、機能を追加していく形になるかと思います。

また、コーディングルールの追加など、アプリ開発をより効率化できる便利な機能も用意されているので、そのあたりは今後さらに試してみたいと思います。

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