フロントエンドカンファレンス東京2025 参加レポート
はじめに
2025年9月21日にAbemaタワーで開催されたフロントエンドカンファレンス東京に参加してきました!
本記事では、筆者が見たセッションから学んだことと感想について紹介します。
参加経緯
今回のフロントエンドカンファレンスに参加するにあたってサイバーエージェントのカンファレンス参加学生支援プログラムによって参加しました。
普段は地方に住んでいると、技術系カンファレンスに参加したくても交通費や宿泊費を考えると金銭的な負担も大きいため、 現地で得られる熱量や情報に触れる機会が少ないのが正直なところです。
今回のフロントエンドカンファレンスもフロントエンドの技術に関する話をぜひ聞きたいと興味を持っていたため、現地で参加したいなと思っていたところでした。
そこでサイバーエージェントのカンファレンス参加学生支援プログラムを知り、応募してフロントエンドカンファレンス東京に参加することができたという流れになります。
聴講したセッションについて
セッションは前半(11:00~17:00くらいまでのセッション)は1セッション当たり30分ほどでそれ以降は10分ほどのLT形式のセッションとなっていました。
印象に残っているセッションについて抜粋して感想を書かせていただきます。
| 発表者名 | セッション名 |
|---|---|
| まっつー | CSS Linter の現在地 ― 2025年のベストプラクティスを探る |
| maddy/杉吉真奈 | 見た目は動く。でも使えない、、アクセシブルなUIの実装アンチパターン集 |
| kinocoboy | LLMとPlaywright/reg-suitを活用したjQueryリファクタリングの実際 |
| progfay | フロントエンド開発に役立つクライアントプログラム共通のノウハウ |
| nrs | フロントエンド開発に役立つクライアントプログラム共通のノウハウ |
| 外松 俊尚 | "フロントエンドの技術"を移行する技術 |
| Jxck | TS - Type = JS ? |
| Hal | Local Peer-to-Peer APIはどのように使われていくのか? |
| Kyouhei Horizumi | 意外と知らない input[type=number] の仕様と、全角対応について |
| yuta-ike | メディアクエリだけではない、レスポンシブ対応の考え方と実装 |
| nus3 | Playwright はどのようにクロスブラウザをサポートしているのか |
| てつを。 | ブラウザストレージを活用した、複数アプリをまたぐ永続化とリアクティブな同期 |
| れやか | SSGの限界を破る、再ビルド不要なサイト |
| jp-knj | コードの向こう側 × 校正ツール × チーム:言葉をつなぐ体験 |
CSS Linter の現在地 ― 2025年のベストプラクティスを探る
登壇者:まっつー
Stylelint、Biome、ESLintを用いたCSS Linterの比較についての発表でした。
特に、カスタムルールを柔軟に扱いたい場合はESLintが有力な選択肢であるとの印象を受けました。
また、ESLintの新機能「Bulk Suppressions」は、既存のコードベースにLinterを導入する際に、新規のエラーのみを検出対象にできるため非常に便利だと感じました。
見た目は動く。でも使えない、、アクセシブルなUIの実装アンチパターン集
登壇者:maddy/杉吉真奈
ネイティブHTML要素の適切な使い方など、アクセシビリティ実装のベストプラクティスに関する発表でした。
アクセシビリティの重要性は理解しつつも、日々の開発で適切な実装ができているか自信がありませんでした。
設計段階からアクセシビリティを意識したものづくりをしていきたいと改めて感じました。
フロントエンドパフォーマンスチューニングで Web 技術を深掘り直す
登壇者:progfay
パフォーマンスチューニングを通じて得られる学びの深さについての発表でした。「知識は体験することで初めて活用できる技術になる」という言葉が印象的です。
AIによって理解が追いつかなくても開発が進む現代だからこそ、問題解決には広く深い知識が不可欠だと述べられていました。
プロダクトを完成させるだけでなく、パフォーマンスを追求する過程でしか得られない知識があると気づかされました。
技術を流行りだからという理由で採用するのではなく、明確な目的意識を持って選択できるエンジニアになっていきたいですね。
フロントエンド開発に役立つクライアントプログラム共通のノウハウ
登壇者:nrs
ゲーム開発の経験から得られた、フロントエンド開発にも通じるノウハウが、エンジニアに分かりやすいエピソードと共に語られました。
特に印象に残っているのが「props down, events up」という設計思想です。データの流れを親から子への単方向に限定し、子の状態変更はイベントとして親に通知することで、コンポーネントの見通しを良くするという考え方は、拡張性の高いコードを書く上で非常に参考になりました。
メディアクエリだけではない、レスポンシブ対応の考え方と実装
登壇者:yuta-ike
レスポンシブ対応における実装と考え方についての発表でした。
Webサイトの要素を「バネ(可変な領域)」と「コンクリート(固定の領域)」に分けて捉え、変化の余地を設計に組み込むという考え方が基本であると述べられていました。
複雑な実装に頼る前に、まず「どのように変化に対応させるか」という根本的な方針を考える重要性を学びました。
今後、よりスムーズにレスポンシブ対応ができるよう、この考え方を意識していきたいです。
感想
今回は、2025年9月21日に開催された「フロントエンドカンファレンス東京」に参加してきました。
フロントエンドという一つの領域に特化したセッションを集中して聴くことができ、非常に密度の濃い時間を過ごせました。
最後になりますが、カンファレンス参加学生支援プログラムを通じて、このような素晴らしい機会を提供してくださった株式会社サイバーエージェント様に、心より感謝申し上げます。
本当にありがとうございました。
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