PharmaXはテックブログをnoteからZennに移行することにしました
こんにちは。
PharmaXの共同創業者の上野(@ueeeeniki)です。
この記事はPharmaXアドベントカレンダーの20日目の記事です。
まさかのアドベントカレンダーの途中ですが、PharmaXのエンジニアチームは記事を技術系の記事を公開するメディアをnoteからZennに移行することにしました(笑)
今後公開する記事はZennにする&過去にnoteに公開した記事も段階的にZennに移行します。
チーム全体で、Zennに移行するのはPharmaX内でもエンジニアチームだけで、他のチームはnoteで発信活動を続けます。エンジニアチームが発信する記事でも、PharmaXの文化に関係することやイベントのレポートなどはnoteに記載し続ける方針です。
今回はその意思決定に至った背景とZennの利用ガイドラインを公開したいと思います!
お世話になったnoteさんを悪く言うつもりはないので、基本的にはZennの良さベースで議論したいと考えています。
退職後の記事の扱いなど、少し難しい問題も扱っているので、是非ご意見をいただければと思います。
これから積極的に技術記事を発信ようと考えているCTOやEM、広報担当の方や、技術記事を移行しようとされているチームの方に参考になれば幸いです!
移行する理由
publication機能を使うことで、記事が個人とチームの両方の資産となる
ZennはPublicationという機能を使うことで、個人の書いた記事をその著者本人にもチームにも紐づけることができます。
Publicationという機能が作られた理由は公式のドキュメントに書かれているコンセプトを読んでいただければ一瞬で理解できるかと思います。
私たちは、記事は著者本人の持ち物であり、退職後も本人が管理できるべきだと考えています。 Publicationを脱退した著者は、Publicationに投稿した記事をそのまま残しておくことも、個人の記事に変更することもできます。どちらを選択しても、記事は著者の成果物としてプロフィールに残ります。
「それでは会社の資産とならない」と心配する経営者もいるかもしれませんが、この自由がメンバーが記事を書くことを促し、より会社のブランディングや採用につながるのではないかと考えています。
PharmaXではこれまで会社公式のnoteを使って発信を行ってきましたし、それでも年間50記事程度を発信することができていました。ですが、せっかく書いた記事が個人の資産になれば、個人のキャリアに取ってもよりプラスになるのにという想いを持っていました。そこで、あくまで記事は著者個人のものであって、チームにも紐づけられる形式がいいと常々考えていました。
また、2023年後半から特にアドベントカレンダーのこの時期にかけて、エンジニア界隈でのZennの人気の高さを改めて認識したので、このタイミングでZennへの移行を意思決定しました。
ZennはMarkdown形式で書ける
ZennはMarkdown形式で書けるので、Markdownの基本的な文法ぐらいなら覚えている私にとっては記事を執筆のが速くなった気がします。noteはテキストを選択して、リンクなどを貼る必要がありましたが、ZennはMarkdownで完結します。
また、noteの問題点は、コードが書きにくく、読みにくいことでした。Zennは、Prismを使って言語ごとにシンタックスハイライトが表示できるので見やすくなりました。コードブロックがプレビューでも見えるようになるので確認もしやすいです。
ZennのMarkdown記法のマニュアルは下記に公開されているので、是非参考にしてみてください。
PharmaXにおける記事執筆&Zennの利用ガイドライン
Zennで記事を書く場合の注意点
Publication紐づけルール
PharmaXのエンジニアチームの目標や活動の一部として記事を書く場合はPublicationに紐づけることとします。下記のルールを設定しています。
- PharmaXの活動を通じて得た知見はPharmaXの資産を使用しているので、できる限りPubilcationに紐づける
- 業務外に自分で書いてチームにも拡散依頼をしない場合は、当然個人の記事としてPublicationに紐づけなくても良い
- Publicationに紐づけた場合はPublication側からの流入も見込めるので、個人にとっても利益があることを考慮し、余程関係ない内容を除いてPublicationに紐づけることをチームとしては否定しない
最後のルールは、個人が業務とは無関係に自由に書いた記事も、余程の不利益がない限りPublicationに紐づけても良いとするルールです。個人の判断に委ねられますが、Publicationの一覧からもその記事が見えることで、一定の流入も見込めるためです。
退職後の記事に扱いに関するルール
多少センシティブかもしれませんが、退職後の記事の扱いに関するガイドラインも公開します。退職後も基本的にはPublicationへの紐づけは削除しない方針としています。
- 退職後も基本的にはPublicationへの紐づけは削除しない方針とする
- Publicationに紐づけを残したところでその時期PharmaXに所属していたことが分かる程度で問題ないだろう
- SNS上でもある時期PharmaX社員であったことは分かる、個人の経歴書にもPharmaXでの勤務歴は書かれるはずなので、大きな問題はないのではないか
- Publicationに紐づけを残したところでその時期PharmaXに所属していたことが分かる程度で問題ないだろう
- メンバー・PharmaXどちらかの都合で、Publicationから削除したい場合は、連絡の上双方の合意後にPublicationから削除する
- メンバーから理由があって削除したいとの連絡があれば、削除も当然可能
このあたりは、賛否両論あるだろうことは理解しています。ですが、PharmaXのエンジニアチームが発信を積極的に行っているので、ある時期PharmaXのメンバーであったことはソーシャルメディア上でどのみち分かります。もし大きな問題がなければ、できる限り退職後もPublicationに残してもらいたいという方針としています。
記事のレビュールール
PharmaXではチームとして発信する記事は、エンジニアチームと広報のレビューを挟んでいます。私は基本的にすべての記事に目を通しています。技術的な内容に誤りがある可能性も鑑みて、エンジニアがレビューをする体制を取っています。
- Publicationに紐づける場合は、公開前のレビューを必須とする
- 公開を急いでいる、内容が極端に少ないなどの理由でレビューが不要なことがチームで合意が取れた場合はこの限りではない
- 大幅な加筆修正を行う場合も、ベストエフォートでレビュー依頼をする
- あまりにも内容が変わった場合は、個人の判断でレビューを依頼することがベターだいう程度のルールとする
一方、リライトする場合は、特別な変更がない場合はレビューを必須とはしていません。これは、多少のリライト程度でレビューしていたら負荷が高すぎるためです。
Zennとnoteの使い分け
- 技術系の記事、組織マネジメント系の記事も基本的にはzennで公開する
- PharmaXエンジニアチームの組織文化についてなどの記事やイベントレポートなどはnoteで公開する
- 例えば、PharmaX エンジニアインターン生の1日を公開 のような記事はnoteで良さそう
- 例えば、社内でISUCON問題(private-isu)に触れてみた 環境構築編 のような記事は、ISUCONの入門方法を伝えることが主目的なのであればzennで、PharmaXの勉強会文化を伝えることが主目的なのであればnoteで、と判断するようなイメージ
- PdMやPSチームなどの他職種の方に書いてもらうプロダクト開発の記事はnoteで公開する
過去記事の移行について
移行スケジュール
- 2023年12月18日以降公開の記事は上記の方針に従ってZennに移行する
- 過去の記事については、2023年12月までは執筆者本人のベストエフォートで進める、1月以降はエンジニア以外のメンバーの手も借りて強制的に移行する
一気に移行して初期の立ち上げをできる限り早くした方がZenn内の個人のアカウントのパワーが早くから高まると考えました。個人とチームの両方にとって有利だと考えられるため、積極的な移行を促しています。
過去の記事を移行する際の注意点
過去の記事を移行する場合、一番の問題点はこれまでnoteで獲得したPVが無駄になってしまうことです。noteはSEOが強いので、技術記事でも十分検索上位が狙えます。noteから記事を消してしまうと、せっかく上位になった記事がZennでもたくさん読まれるようになるまで待つ必要があります。ZennもSEOは強いですが、最悪の場合、以前のようなPVを獲得できない可能性はあります。
そこで、しばらくZennとnoteの両方に同じ記事を載せて、note側にZennに移行するというリンクを貼っておき、しばらくしてからnote側の記事を削除するという方法が考えられるでしょう。しかし、同一コンテンツを複数メディアに載せるのはSEO的にも不利になることが知られています。また、掲載するメディア的にも望ましくはないでしょう。
そこで今回は、note側には下記のように最低限の情報だけ載せてZennへの移行をアピールすることとしました。
ルールは以下のとおりです。
- 下記のポイントを記載すること
- ①移行した記事のURL
- ②記事の目次と推しポイント
- ③PharmaXのテックブログのURL
- 本人が移行する場合、記事のリライトは自由、本人がレビューが必要だと判断する場合は当然依頼OKだが、必ずしも依頼する必要はない
最後に
今回は、PharmaXのエンジニアチームで技術記事をZennに移行することにした背景や方針を取り上げした。このあたりは各社それぞれの哲学があるかとは思いますが、私としては、記事が執筆者本人のものにもチームのものにもなることが望ましいと考えています。
ZennのPublication機能を使えば、個人にとっての利益とチームにとっての利益を一致させることができます。このようなチームが一番強いチームだと思うので、今回は過去の記事も含めて全面的にZennに移行する方針にしました。
技術的発信に力を入れている or 入れようとしているエンジニアチームの皆さんの参考になれば嬉しいです!
PhramaXでは、積極的な発信が文化となっていて、下記のような勉強会も行います。ご興味のある方は是非ご参加ください!
PharmaXエンジニアチームのテックブログです。エンジニアメンバーが、PharmaXの事業を通じて得た技術的な知見や、チームマネジメントについての知見を共有します。 PharmaXエンジニアチームやメンバーの雰囲気が分かるような記事は、note(note.com/pharmax)もご覧ください。
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