DifyのMCPサーバー機能を使ってGmailと連携してみた
はじめに
Difyの最新機能であるMCP(Model Context Protocol)サーバー機能を使って、実際にGmailと連携してメールを取得してみました。MCPサーバー機能は、外部のAPIやサービスをDifyのエージェントやワークフローから簡単に呼び出せるようになる強力な機能です。
この記事では、実際の設定手順と動作確認の結果を画像付きで紹介します。
MCPサーバー機能とは
MCPサーバー機能は、Difyのv1.6.0で導入された新機能で、以下の特徴があります:
- 外部のAPIやサービスを簡単にDifyに統合
- Linear、Notion、Zapierなど8000以上のアプリケーションに対応
- 設定は簡単で、コーディング不要
- AgentアプリケーションとWorkflowアプリケーションの両方で利用可能
公式のドキュメントもありますので、こちらもご確認ください
実際の設定手順
1. MCPサーバーの追加
Difyのワークスペースから「Tools」→「MCP」に移動し、「Add MCP Server (HTTP)」をクリックします。
今回はZapier経由でGmailにアクセスするため、以下の設定を行いました:
- Server URL: ZapierのMCPサーバーエンドポイント
- Name: Gmail MCP Server
- Server Identifier: gmail-mcp-server
2. 認証の承認
MCPサーバーを追加すると、自動的に認証プロセスが開始されます。Gmailにアクセスするための権限を承認する必要があります。
承認が完了すると、MCPサーバーが正常に追加されたことが確認できます。
3. ワークフローでの利用
ワークフローエディタで新しいノードを追加すると、「Tools」セクションに新しく追加されたMCPサーバーのツールが表示されます。
実際の動作確認
Gmail取得の機能を実際に動作させてみた結果、以下のような詳細なメール情報を取得できました:
{
"0": {
"cc": {
"names": [],
"emails": []
},
"id": "197f7652f43d6f5b",
"to": {
"names": [""],
"emails": ["個人メールアドレス"]
},
"date": "Fri, 11 Jul 2025 00:30:07 +0000",
"from": {
"name": "Dify",
"email": "hello@dify.ai"
},
"labels": ["CATEGORY_UPDATES", "INBOX"],
"subject": "Summer Highlights: Built‑in MCP, Enhanced Debugging, and 100K Stars",
"reply_to": {
"name": "",
"email": "joshua@dify.ai"
},
"thread_id": "197f7652f43d6f5b",
"body_plain": "Greetings, Dify builders!...",
"message_id": "197f7652f43d6f5b",
"message_url": "https://mail.google.com/mail/u/0/#inbox/197f7652f43d6f5b",
"all_attachments": null,
"attachment_count": 0
}
}
実際にGmailUI上でも同じメールが確認できました。
取得できる情報
MCPサーバー経由でGmailから以下の情報を取得できることが確認できました:
- 基本情報: メールID、件名、送信者、受信者
- タイムスタンプ: 送信日時
- メール本文: プレーンテキスト形式
- ラベル情報: Gmailのラベル(INBOX、CATEGORY_UPDATESなど)
- スレッド情報: スレッドID
- 添付ファイル: 添付ファイルの有無と件数
- メールURL: Gmail上での直接リンク
実用的な活用例
このMCP機能とDifyを掛け合わせることで、以下のような自動化が実現できそうです:
1. メール分析自動化
- 重要メールの自動分類
- 緊急度の判定
- 要約の自動生成
2. 業務効率化
- 特定の送信者からのメール監視
- 定期的なメール要約レポート
- 重要メールの通知システム
3. カスタマーサポート
- 問い合わせメールの自動振り分け
- 初期対応の自動化
- FAQ検索との連携
まとめ
DifyのMCPサーバー機能を使うことで、非常に簡単にGmailとの連携が実現できました。コーディングなしで外部サービスとの統合が可能になり、AIワークフローの可能性を大幅に広げてくれそうです。
今回はGmailでの例でしたが、Linear、Notion、Zapierなど8000以上のアプリケーションに対応しているため、今後も様々な業務自動化シナリオに活用していきます。
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