🐈

sendmail.mcの設定項目詳細解説:効率的な設定確認ガイド

2024/10/31に公開

sendmail.mcとは

sendmail.mcは、Sendmailの設定を生成するためのマクロファイルです。このファイルを編集し、m4プロセッサを使用して実際の設定ファイル(sendmail.cf)を生成します。

主要な設定項目

1. OSTYPE

使用しているオペレーティングシステムを指定します。

OSTYPE(`linux')dnl

2. DOMAIN

ドメイン固有の設定を指定します。

DOMAIN(`generic')dnl

3. FEATURE

Sendmailの機能を有効化します。複数のFEATUREを指定できます。

FEATURE(`use_cw_file')dnl
FEATURE(`local_procmail')dnl
FEATURE(`virtusertable')dnl

4. MAILER

使用するメール配送エージェントを指定します。

MAILER(`local')dnl
MAILER(`smtp')dnl

5. define

様々な設定値を定義します。

define(`confDEF_USER_ID', ``8:12'')dnl
define(`confMAX_MESSAGE_SIZE', `10000000')dnl

6. MASQUERADE_AS

送信元アドレスのドメイン部分を指定したものに書き換えます。

MASQUERADE_AS(`example.com')dnl

7. SMART_HOST

すべての外部メールを転送するリレーサーバーを指定します。

define(`SMART_HOST', `smtp.example.com')dnl

8. RELAY_DOMAIN

メールリレーを許可するドメインを指定します。

RELAY_DOMAIN(`example.com')dnl

9. LOCAL_DOMAIN

ローカルドメインを追加で指定します。

LOCAL_DOMAIN(`example.com')dnl

10. TRUST_AUTH_MECH

信頼する認証メカニズムを指定します。

define(`confAUTH_MECHANISMS', `EXTERNAL GSSAPI DIGEST-MD5 CRAM-MD5 LOGIN PLAIN')dnl

11. DAEMON_OPTIONS

デーモンの動作オプションを設定します。

DAEMON_OPTIONS(`Port=smtp,Addr=127.0.0.1, Name=MTA')dnl

12. TRUST_AUTH_MECH

信頼する認証メカニズムを指定します。

TRUST_AUTH_MECH(`EXTERNAL GSSAPI DIGEST-MD5 CRAM-MD5 LOGIN PLAIN')dnl

13. confBAD_RCPT_THROTTLE

不正な受信者アドレスの制限を設定します。

define(`confBAD_RCPT_THROTTLE',`3')dnl

14. confPRIVACY_FLAGS

プライバシー関連のフラグを設定します。

define(`confPRIVACY_FLAGS', `authwarnings,novrfy,noexpn,restrictqrun')dnl

15. EXPOSED_USER

マスカレードの対象外とするユーザーを指定します。

EXPOSED_USER(`root')dnl

設定の確認方法

sendmail.mcの設定を確認するには、以下の方法があります:

  1. ファイルの直接確認:

    cat /etc/mail/sendmail.mc
    
  2. m4マクロを展開して確認:

    m4 /etc/mail/sendmail.mc
    

設定の反映方法

sendmail.mcファイルを編集した後、以下の手順で設定を反映させます:

  1. sendmail.mcからsendmail.cfを生成:

    m4 /etc/mail/sendmail.mc > /etc/mail/sendmail.cf
    
  2. Sendmailサービスを再起動:

    sudo systemctl restart sendmail
    

まとめ

sendmail.mcは、Sendmailの設定を管理するための重要なファイルです。このファイルを適切に編集することで、Sendmailの動作を細かくカスタマイズできます。設定後は必ずsendmail.cfファイルの生成とSendmailの再起動を行い、変更を反映させることが重要です。定期的に設定を確認し、必要に応じて最適化することで、効率的で安全なメールサーバーの運用が可能となります。

Discussion