sendmail.mcの設定項目詳細解説:効率的な設定確認ガイド
sendmail.mcとは
sendmail.mcは、Sendmailの設定を生成するためのマクロファイルです。このファイルを編集し、m4プロセッサを使用して実際の設定ファイル(sendmail.cf)を生成します。
主要な設定項目
1. OSTYPE
使用しているオペレーティングシステムを指定します。
OSTYPE(`linux')dnl
2. DOMAIN
ドメイン固有の設定を指定します。
DOMAIN(`generic')dnl
3. FEATURE
Sendmailの機能を有効化します。複数のFEATUREを指定できます。
FEATURE(`use_cw_file')dnl
FEATURE(`local_procmail')dnl
FEATURE(`virtusertable')dnl
4. MAILER
使用するメール配送エージェントを指定します。
MAILER(`local')dnl
MAILER(`smtp')dnl
5. define
様々な設定値を定義します。
define(`confDEF_USER_ID', ``8:12'')dnl
define(`confMAX_MESSAGE_SIZE', `10000000')dnl
6. MASQUERADE_AS
送信元アドレスのドメイン部分を指定したものに書き換えます。
MASQUERADE_AS(`example.com')dnl
7. SMART_HOST
すべての外部メールを転送するリレーサーバーを指定します。
define(`SMART_HOST', `smtp.example.com')dnl
8. RELAY_DOMAIN
メールリレーを許可するドメインを指定します。
RELAY_DOMAIN(`example.com')dnl
9. LOCAL_DOMAIN
ローカルドメインを追加で指定します。
LOCAL_DOMAIN(`example.com')dnl
10. TRUST_AUTH_MECH
信頼する認証メカニズムを指定します。
define(`confAUTH_MECHANISMS', `EXTERNAL GSSAPI DIGEST-MD5 CRAM-MD5 LOGIN PLAIN')dnl
11. DAEMON_OPTIONS
デーモンの動作オプションを設定します。
DAEMON_OPTIONS(`Port=smtp,Addr=127.0.0.1, Name=MTA')dnl
12. TRUST_AUTH_MECH
信頼する認証メカニズムを指定します。
TRUST_AUTH_MECH(`EXTERNAL GSSAPI DIGEST-MD5 CRAM-MD5 LOGIN PLAIN')dnl
13. confBAD_RCPT_THROTTLE
不正な受信者アドレスの制限を設定します。
define(`confBAD_RCPT_THROTTLE',`3')dnl
14. confPRIVACY_FLAGS
プライバシー関連のフラグを設定します。
define(`confPRIVACY_FLAGS', `authwarnings,novrfy,noexpn,restrictqrun')dnl
15. EXPOSED_USER
マスカレードの対象外とするユーザーを指定します。
EXPOSED_USER(`root')dnl
設定の確認方法
sendmail.mcの設定を確認するには、以下の方法があります:
-
ファイルの直接確認:
cat /etc/mail/sendmail.mc
-
m4マクロを展開して確認:
m4 /etc/mail/sendmail.mc
設定の反映方法
sendmail.mcファイルを編集した後、以下の手順で設定を反映させます:
-
sendmail.mcからsendmail.cfを生成:
m4 /etc/mail/sendmail.mc > /etc/mail/sendmail.cf
-
Sendmailサービスを再起動:
sudo systemctl restart sendmail
まとめ
sendmail.mcは、Sendmailの設定を管理するための重要なファイルです。このファイルを適切に編集することで、Sendmailの動作を細かくカスタマイズできます。設定後は必ずsendmail.cfファイルの生成とSendmailの再起動を行い、変更を反映させることが重要です。定期的に設定を確認し、必要に応じて最適化することで、効率的で安全なメールサーバーの運用が可能となります。
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