【Looker Studio】Gantt Chartを試してみた
はじめに
AppSheetで工程を管理したいときに、Looker StudioのGantt Chart(ガントチャート)が使えるのでは?とTwitterで提案したが、本当に使えるものかどうか検証していなかったので、まずはどの程度の機能が備わっているのかを試してみた。
スプレッドシートでソースデータを用意する
Looker Studioのソースとなるデータをスプレッドシートで用意する。
まずは、建設現場や設備機器の施工など、主に日付で工程を管理する簡単な表を用意した。
施工管理用のスプレッドシート
Looker Studioでレポートを新規作成する
1.レポートを作成
「空のレポート」のアイコンを押す。
レポートの作成画面
- データのレポートへの追加
データのレポートへの追加画面が表示されるので、「Google スプレッドシート」のアイコンを押す。
データのレポートへの追加画面
- スプレッドシートとワークシートの指定
ソースにするスプレッドシートのファイル名を指定した後に、ワークシートを指定する。
スプレッドシートとワークシートの指定画面
「このレポートにデータを追加しようとしています」のポップアップ画面が表示されるので、「レポートに追加」のボタンを押す。
レポートにデータを追加するときの確認画面
- レポートに取り込まれたの表を調整
ワークシートがソースデータとしてレポートに取り込まれたので、表を見やすいように調整する。
表の調整
Gantt Chartを追加する
- ビジュアリゼーションのパートナープログラムからGantt Chartを追加する
コミュニティ ビジュアリゼーションおよびコンポーネントのアイコンを押す。
コミュニティ ビジュアリゼーションの追加の画面
「+もっとみる」のボタンを押すと、ビジュアリゼーションのパートナープログラムの一覧表が表示されるので、「Gantt Chart」を選択する。
ビジュアリゼーションのパートナープログラムの一覧
「このレポートで以下のコミュニティ ビジュアリゼーションを表示するには、お客様の同意が必要です。」のポップアップ画面が表示されるので、「許可」のボタンを押す。
コミュニティ ビジュアリゼーションの表示の許可
- Gantt Chartのプロパティの設定
Gantt Chartを任意の場所に配置したあと、以下のDataのプロパティを設定する。
- Y-axis(Campaign name or value):Y軸の名前または値
- Start Date:開始日
- End Date:終了日
- Source:レコードを代表する値
- Dimensions:カーソルをバーの上に置いたときのポップアップ画面に表示させるカラム
- Metrics:指標
プロパティの設定
- コントロールを追加する
「製作番号」や「期間を選択」など、表示させる内容を切り替えるコントロールボタンを配置する。
コントロールを追加した画面
「時間」での管理ができるか試してみる
日付による工程表は、特に問題がなく表示させることができた。
次に、製造工場におけるその日の生産計画などを想定したDatetime型(日付+時間)での表示が可能か試してみる。
加工用の工程表
先程と同様に、用意したスプレッドシートをLooker Studioのソースとして取り込んでみる。
時間の設定により、なんとなくバーの開始位置と終了位置が違ってはいるが、時間のメモリや表示がないため、可読性が低い。
加工工程表のガントチャート
コントロールボタンで、特定の製造番号を指定して表示させてみた。
ポップアップ画面の表示が違っているが、原因が分からない(下記の例だと、工程が「切断」と表示されているが、正しくは「塗装」)。
特定の製造番号だけを表示
同じく、コントロールボタンで、工程を指定して表示させてみた。
こちらも「曲げ」の固定だけを表示させているが、一番上のバーのポップアップの表示が違っている(データ自体は正しいと思われる)。
特定の工程だけを表示
最後に
今回は、Looker Studioのサードパーティ・デベロッパーが提供しているGantt Chart(ガントチャート)を試してみたが、このコンポーネントのコミュニティを読んでみると、マーケティング・キャンペーンの効果を視覚化するために作られたもので、工程を管理するものとはそもそも使い方が違うようだ。結論としては日付による工程の管理には使えるかもしれないが、時間による工程の管理には向いていないことが分かった。
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