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AIは「1人チーム」から「複数AIチーム」へ:Cursor2.0 × Composer1 が拓くAI駆動開発(前編)

に公開

AIが“1人のアシスタント”だった時代は終わり。
いまは、ひとりの開発者が複数のAIを指揮し、チームのように動かす時代です。

Cursor2.0 × Composer1 を用いた
「並列AI × 合議制 × 自動レビュー」という
新しいAI開発スタイルの概念を紹介します。

AI駆動開発の未来に触れたい方へ。
次の当たり前を一緒に覗きましょう。


AIは“1人の助手”から“複数AIチーム”へ

AIでコードを書くのは、もはや当たり前になりました。
しかし2025年に入ってから、開発のスタイルはさらに大きく変化しています。

AIコーディングIDE「Cursor」と専用モデル「Composer」を使うと、

  • AIが仕様を作り
  • 複数案を並列で生成
  • AI同士がレビューし
  • ベスト案を合成
  • テストまで自動生成

という世界が普通に動きます。

人間の役割は、実装者から“監督/アーキテクト”へ

まさに
“ひとり × AIチーム”開発
という新しい時代です。


従来のAI活用と何が違う?

従来のAI

  • AI = コードを書く助手
  • 1回の回答 → 人間が修正
  • 人間のレビューが前提

新しいAI駆動開発

  • 複数AIが同時に動く
  • 複数案 → 比較 → ベストを合成
  • 静的解析・テストまでAI
役割分担 イメージ
人間 方向性と判断、設計、レビュー承認
AI 設計案生成、実装、検証、自動テスト

AIはもう「補助」ではなく
チームとして働く存在です。


なぜ複数AIでやるのか?

AIは「一発で最適解」を出すわけではありません。
同じプロンプトでも、案によって

  • 安全寄り
  • パフォーマンス寄り
  • シンプルで可読性重視

など、方向性が異なります。

だからこそ、

“1つを磨く”より、“複数作って選ぶ”方が速くて精度が高い

つまり合議制AIです。


シーン別:AIエージェントの使い分け

新機能開発:案の多様性で品質UP

役割 内容
Planner 仕様化・型・責務分割
Builder A 王道設計
Builder B 高速/省コスト設計
Verifier 整合性/欠陥/テスト案

複数方案 → ベスト合成という流れが自然にできます。


複雑なバグ調査:仮説の並列化

バグの原因を「複数AIが同時に調査」

役割 内容
Debug A ロジック仮説
Debug B 通信/非同期仮説
Debug C UI 状態/キャッシュ仮説

→ 思考の並列化で調査速度が2〜5倍に


パフォーマンス改善:競わせる

AI 役割
Perf A アルゴリズム改善
Perf B キャッシュ/バッチ化
Perf C ベンチ/検証

計測→勝った案採用という“技術的A/Bテスト”。


セキュリティ&権限:攻め×守り

AI 役割
App Guard XSS/CSRF/入力制御
DB Guard RLS/権限モデル/データ漏洩

実装後に自動で危険箇所を洗い出すアプローチも可能です。


ここで一度思考を整理

AI駆動開発の本質はこうです👇

AIは「1つの頭脳」ではなく、「並列で働くチーム」

そして
人間の位置づけは設計者・意思決定者になります。

  • コードを書く
    AIに任せる

  • 何を作り、どう判断するか
    人間が担う

これが新しいエンジニア像です。


後編予告:実装編(Cursor × Composer 実働例)

後編では、実際に

  • 並列エージェントの実行例
  • git worktree を使った衝突回避
  • プロンプトテンプレート
  • 自動テスト統合フロー
  • 実開発ログ

を紹介します。

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