自動運転の現在座標
無料で読める本
本書では、高度運転支援(ADAS)や自動運転(AD)を構成する要素技術について、主に市販化・実用化されている乗用車を中心に、俯瞰的に解説します。 自動車業界はCASEの進展によって100年に一度の変革期にあると言われています。この中でも特に自動化(Autonomous)の分野は、2021年から衝突被害軽減ブレーキが義務化されるなど、いち早く我々の生活に浸透しています。 また、今後は運転支援の枠を超えてドライバーレスが進展し、モビリティのあり方をさらに変えると考えられています。既に北米の一部都市ではロボットタクシーの商用化が始まっています。 CASE技術のさらなる発展には、異分野からの技術導入が不可欠とされています。 しかし既存の技術解説は、大学の研究者による実証実験のサーベイや、必ずしも本分野の専門家ではないコンサルタントや自動車ジャーナリストによる記事が殆どで、実用化段階なのか研究段階なのかを区別することは容易ではありませんでした。 そこで本書では異業種のエンジニアが、現在の市販車で実際に使用されている AD/ADAS の技術水準を大まかに理解できるよう、必要な技術情報を整理していきます。
Author
Topics