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【今から始めるGitHubマスター 基礎編 #1】GitHubの紹介とアカウント作成

に公開

学習目標

この章を終えると、次のことができるようになります:

  • ✅ GitHubとは何かを理解し、説明できます
  • ✅ GitHubアカウントを作成し、メール認証を完了できます
  • ✅ 基本的なプロフィール情報を入力できます
  • ✅ GitHubの主な機能を理解できます

シリーズ紹介

「今から始めるGitHubマスター」シリーズの最初の記事です。コーディング経験が全くない方、ターミナルが何かわからない方でも大丈夫です! すべてのプロセスを最初から、クリック一つひとつ丁寧に説明します。

この記事に沿って進めれば、今日すぐにGitHubアカウントを作成し、素敵なプロフィールを完成させることができます。ゆっくり、一つずつ進めていきましょう!

1. 始める前に

こんな方のための記事です

  • ✅ 「GitHubって何ですか?」と聞きたい方
  • ✅ コーディングをこれから始めようとしている方
  • ✅ ターミナルやコマンドが怖い方(大丈夫です!)
  • ✅ GitHubアカウントはあるけど、うまく活用できていない方
  • ✅ 開発者ポートフォリオを作りたい方

必要なもの

  • パソコン(Windows、Mac、Linuxすべて可能)
  • インターネット接続
  • メールアドレス
  • 30分の時間
  • コーディング知識は不要です!

2. GitHubとは?(初心者向けの簡単な説明)

一言で説明すると?

GitHub = コードのためのGoogleドライブ

Googleドライブでドキュメントを保存・共有するように、GitHubではコードを保存・共有します。

GitとGitHubの違い(初めて聞く方向けの説明)

多くの方がGitとGitHubを混同しています。簡単に言うと:

区分 説明 例え
Git コード変更履歴を管理するプログラム Wordの「変更履歴の記録」機能
GitHub Gitで管理したコードをオンラインに保存するWebサイト Googleドライブ、OneDrive

簡単に理解する: Gitは「プログラム」、GitHubは「Webサイト」です。WordプログラムとOneDriveの関係に似ています。

初心者が知っておくべきGitHub用語辞典

用語 簡単な言葉 説明
Repository(リポジトリ) プロジェクトフォルダ コードとファイルを入れるフォルダ。「レポ」とも呼ばれます
Commit(コミット) 保存 変更を記録として残すこと。Ctrl+Sのような概念
Push(プッシュ) アップロード 自分のパソコンの変更をGitHubにアップロード
Pull(プル) ダウンロード GitHubの最新変更を自分のパソコンに取得
Branch(ブランチ) 作業コピー 元を触らずに実験できるスペース
Fork(フォーク) プロジェクトコピー 他人のプロジェクトを自分のアカウントにコピー
Clone(クローン) プロジェクトダウンロード GitHubのプロジェクトを自分のパソコンに丸ごとコピー
Pull Request(PR) 変更提案 「私がこう直したので含めてください」という依頼
Issue(イシュー) タスク/問題点 バグ報告、機能提案などを残す掲示板
README プロジェクト説明書 プロジェクトを初めて見る人のためのガイド

GitHubが特別な理由

なぜGitHubを学ぶべきか?

1. 就職時に必須

  • IT企業の90%以上がGitHubを使用しています
  • 履歴書にGitHubアドレスを書くのが当たり前になりました
  • 採用担当者が実際にあなたのGitHubを確認します

2. 実力を証明する方法

  • 「できます」より「これを作ってみました」の方が強力です
  • プロジェクト一つが資格複数より良い場合があります

3. 無料です!

  • 個人プロジェクトは全部無料
  • プライベートリポジトリも無制限無料
  • Webサイトホスティング(GitHub Pages)も無料

4. 世界中の開発者と協業

  • React、Vue、TensorFlowのような有名なプロジェクトがすべてGitHubにあります
  • オープンソースに貢献するとポートフォリオがより強力になります

GitHubの主な機能(初心者バージョン)

機能 簡単な説明 日常生活に例えると?
バージョン管理 コード変更履歴を自動保存 Wordの「元に戻す」機能を無限に使えるようなもの
協業 複数人が同時に作業可能 Googleドキュメントのように複数人で同時編集
バックアップ パソコンが壊れてもコードは安全 Googleドライブに自動バックアップされるような
ポートフォリオ 自分が作ったプロジェクトを展示 Instagramプロフィールのような概念
オープンソース 他人のコードを見て学べる YouTubeで動画を見て学ぶのに似ています

3. GitHubアカウント作成(ステップバイステップ)

所要時間: 約5分
難易度: ⭐(とても簡単)

Step 1: GitHubホームページにアクセス

  1. インターネットブラウザを開きます(Chrome、Safari、Edgeなど)
  2. アドレスバーにgithub.comを入力してEnter
  3. 右上にある緑色のボタン「Sign up」をクリック

GitHubホームページ
GitHubホームページ - 右上の「Sign up」ボタンをクリックしてください

💡 混同しやすい方へ: 「Sign in」はログイン、「Sign up」は新規登録です!

Step 2: Username(ユーザー名)を決める

Username入力
Username入力画面 - 慎重に選んでください!

Usernameが重要な理由:

  • 後でgithub.com/あなたのIDという形でURLになります
  • 採用担当者がこのアドレスであなたのプロフィールを見ます
  • 一度決めると変更が面倒なので、慎重に選んでください!

Username選択ガイド

良い例(推奨!):

  • yamada-taro(本名を英語で)
  • ytarou(名前のイニシャル)
  • taro-dev(名前+開発者)
  • taro-yamada(名前+姓)

避けるべき例(非推奨):

  • user123456 → 個性がなく覚えにくい
  • xXcool_hacker_2025Xx → 非専門的に見える
  • test-account → 一時アカウントのように見える
  • 日本語ID → 英語のみ可能です!

Usernameのルール

  • 英数字、ハイフン(-)使用可能
  • 日本語、スペース、特殊文字不可
  • 最大39文字まで可能
  • すでに使用されている名前は使用不可

💡 ヒント: 希望する名前がすでに使用されている場合は?

  • 名前-dev(開発者という意味)
  • 名前-yamada(姓を追加)
  • 名前-2025(年を追加)

Step 3: メールアドレス入力

  • よく確認するメールアドレスを入力してください
  • GitHubから重要な通知がこのメールに届きます
  • Gmail、Yahoo、Outlookなど、どのメールでも可能です

Step 4: パスワード設定

安全なパスワードの作成:

  • 最低8文字以上(15文字以上推奨)
  • 英大文字・小文字、数字、特殊文字を混ぜる
  • 他のサイトと異なるパスワードを使用

⚠️ 重要: パスワードはよくメモしておいてください!後で必要になります。

Step 5: クイズに答える

  • GitHubがロボットではないか確認するための簡単なクイズが出ます
  • 矢印が上を向いている絵を探すような問題
  • 間違えても大丈夫です、もう一度解けます!

Step 6: メール認証

  1. メール確認

    • 登録時に入力したメールを確認してください
    • 「Verify your email address」のような件名のメールが届いているはずです
  2. 認証コード入力

    • メールにある6桁の数字コードをコピー
    • GitHub画面に貼り付け
  3. 完了!

    • 認証が完了すると自動的に次のステップに進みます

💡 メールが届かない場合は?

  1. 迷惑メールフォルダを確認
  2. メールアドレスを正確に入力したか確認
  3. 数分待ってみる(最大5分程度かかることがあります)
  4. 「Resend email」ボタンをクリック

Step 7: アンケート(任意)

GitHubがいくつか質問するかもしれません:

  • 「学生ですか?」
  • 「チームメンバーは何人ですか?」
  • など

これはアンケートなのでスキップしても大丈夫です! 画面下の「Skip」ボタンを押してください。

🎉 おめでとうございます!

アカウント作成が完了しました!GitHubの世界へようこそ!

4. 初回ログイン後の確認

所要時間: 約2分
難易度: ⭐(とても簡単)

GitHubホーム画面を見てみよう

アカウントを作成してログインすると、GitHubホーム画面が表示されます。簡単に見てみましょう:

  1. 上部ナビゲーションバー

    • 🔍 検索窓:リポジトリ、ユーザー検索
    • 📋 Pull requests:後で学ぶ機能
    • 📌 Issues:作業管理機能
    • 👤 プロフィールアイコン:自分のプロフィールと設定
  2. 左サイドバー

    • Recent repositories:最近作業したリポジトリ
    • Teams:チーム協業(後で使用)
  3. メインフィード

    • フォローした人の活動
    • おすすめリポジトリ

💡 初めてで空っぽですか? 大丈夫です!次回から一つずつ埋めていきます!

メールプライバシー設定(重要!)

アカウントを作ったらすぐにすべきセキュリティ設定です!

なぜ重要なのか?

GitHubでコードを作業すると、すべてのコミット(Commit)にあなたの名前とメールが記録されます。この設定をしないと実際のメールアドレスがインターネットに永久公開されます!

📧 メール公開 vs 非公開の比較

区分 公開(設定しない)❌ 非公開(設定する)✅
コミットに表示されるメール your-real-email@gmail.com 12345678+username@users.noreply.github.com
実際のメール露出 誰でも見られる😱 完全に隠す🔒
スパムメール ボットが収集してスパム送信📧💣 ブロック🛡️
個人情報保護 危険⚠️ 安全✅
GitHub通知 正常動作 正常動作
PR/Issueコメント 正常動作 正常動作

🚨 実例:メール公開の危険性

設定しなかった場合:

# 誰でもあなたのコミット履歴を見ると
git log --pretty=format:"%an <%ae>"

# このように実際のメールが見えます
山田太郎 <your-real-email@gmail.com>  👈 誰でも収集可能!
  • 🤖 スパムボットがGitHubをクロールしてメール収集
  • 📧 1日に数十〜数百のスパムメール受信
  • 🎣 フィッシングメールのターゲットになる可能性
  • 🔓 一度コミットされると永久に記録され削除不可

設定した場合:

# GitHub no-replyメールが代わりに表示されます
山田太郎 <12345678+yamada@users.noreply.github.com>  👈 実際のメールは隠されます!
  • 実際のメール完全に隠す - ボットが収集しても無意味
  • スパムメールブロック - no-replyアドレスに送信されてもGitHubがブロック
  • 個人情報保護 - メールアドレス流出防止
  • GitHub機能正常動作 - 通知、PR、Issueなどすべて実際のメールで受信

💡 追加保護機能

2番目のオプション「Block command line pushes that expose my email」をチェックすると:

# 誤って実際のメールでコミットしようとすると
git config user.email "your-real-email@gmail.com"
git commit -m "test"
git push

# GitHubが自動的にブロックします!
❌ Error: Your push would publish a private email address.

このように二重保護されて、誤ってもメールが公開されるのを防ぎます!

手順:

  1. 右上のプロフィールアイコンをクリック → Settings選択
  2. 左メニューで「Emails」をクリック
  3. 「Keep my email addresses private」をチェック
  4. 「Block command line pushes that expose my email」をチェック
  5. ページを下にスクロールして設定を確認

メールプライバシー設定
メールプライバシー設定画面 - 両方のオプションをチェックしてください!

これであなたの本当のメールアドレスは公開されません!

⚠️ 非常に重要: この設定をしないと、後でGitを使用する際にメールが公開される可能性があります!

よくある質問(FAQ)

Q1. GitHubは無料ですか?

A: はい!個人ユーザーは無制限のpublic/privateリポジトリを無料で使用できます。チーム機能や高度な機能が必要な場合のみ有料プランを使用してください。

Q2. アカウント作成時に本名を書く必要がありますか?

A: いいえ。Usernameは好きなように決められます。ただし、後で変更すると既存のリンクがすべて変わるので、慎重に選んでください。

Q3. 学生特典はどうやって受けますか?

A: GitHub Educationで学生認証をすると、GitHub Pro機能を無料で使用でき、様々な開発ツールクレジットももらえます。

Q4. Usernameは後で変更できますか?

A: はい、Settingsで変更可能です。ただし、すべてのリポジトリURLが変わるので、初期に慎重に決めることをお勧めします。

実習課題

今回学んだ内容をチェックしてみましょう:

📝 必須課題

  • GitHubアカウント作成
  • メール認証完了
  • 初回ログイン成功
  • メールプライバシー設定
  • GitHubホーム画面を見てみる

🚀 チャレンジ課題

  • 興味のあるオープンソースプロジェクトを探す
  • GitHub Exploreを探索(上部「Explore」メニュー)
  • 5つ以上のリポジトリにStarをつける

💡 Starのつけ方: リポジトリページ右上の⭐ Starボタンをクリック

まとめ

🎉 おめでとうございます! GitHubアカウント作成を完了しました!

これで皆さんは世界中の1億人以上の開発者と同じプラットフォームに参加しました。

💪 初めてだから大丈夫です

  • 「難しすぎる気がします」→ 大丈夫です。みんな最初は難しいです。
  • 「何を作ればいいかわかりません」→ 大丈夫です。ゆっくりついてきてください。
  • 「間違えそうです」→ 大丈夫です。GitHubでは間違いも経験です。

🎯 次のステップ

次回は今作ったアカウントで素敵なプロフィールを作ってみます!

今作ったアカウントで:

  • ✨ プロフィール写真設定
  • 📝 自己紹介作成
  • 🌟 READMEプロフィール作成
  • 📊 GitHub Stats追加

準備はできましたか?次回でお会いしましょう! 👋

📚 GitHubマスターシリーズ

🌱 基礎編(初心者)

  1. GitHubの紹介とアカウント作成 👉 現在の記事
  2. プロフィールカスタマイズとポートフォリオ
  3. セキュリティ設定と認証
  4. Repositoryを理解する
  5. README作成方法
  6. .gitignoreとライセンス
  7. 初めてのコミットと管理
  8. git addとcommit
  9. git pushとpull
  10. 実践ワークフロー
  11. Branch基本
  12. MergeとRebase
  13. ブランチ戦略
  14. ForkとClone
  15. Pull Request

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