人生初の転職活動を支えてくれた言葉たち
はじめに
これは「エンジニア転職 Advent Calendar 2023」 17日目の記事です。
対象読者
- 転職活動したいけど「敷居高そう・面接中に心折れそう」など心配がある人
- 子育て・時短勤務中の転職活動に興味がある人
About me
- アラフォー Web アプリケーションエンジニア女子
- 2児の母
- 産後は子育てしながら時短勤務
- 今年8月に人生初転職
転職を志したきっかけ
ずばり「ワークライフバランス」を求めて。
仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章
我が国の社会は、人々の働き方に関する意識や環境が社会経済構造の変化に必ずしも適応しきれず、仕事と生活が両立しにくい現実に直面している。
誰もがやりがいや充実感を感じながら働き、仕事上の責任を果たす一方で、子育て・介護の時間や、家庭、地域、自己啓発等にかかる個人の時間を持てる健康で豊かな生活ができるよう、今こそ、社会全体で仕事と生活の双方の調和の実現を希求していかなければならない。
元々出社勤務(リモートなし)の企業で働いていたが、1人目育休後の仕事復帰直前からコロナ禍となった影響もあり、時期にもよるが概ね週2〜5日は自宅でリモートワークをしていた。
集団生活をしている子どもはすぐに風邪や病気をもらってくるもので、かつ保育園もコロナ禍で従来より厳しい登園基準が設けられる世の中になっていたこともあり、子どもが元気そうでも保育園は登園不可…という日がちょこちょこあった。
両親は遠方住まいで頼れないため、夫と交代で仕事を休みながら子どもの面倒を見つつ、子どもが重症でなければ自分が自宅で仕事をした。
自宅勤務日は通勤時間も家事育児に充てられるので、出社と自宅勤務両方を活用することで子育てしながらでも心身に多少余裕を持って働くことが出来ていた。
それが今年5月のコロナ5類移行により、会社の就業ルールが「週4日出社・週1日自宅勤務」に変わることが発表された。
保育園に行けない子どもの横で仕事をしたり、通勤しない時間で家庭へのコミットを増やすことで成り立っていた自分のワークライフバランスが崩れる未来が見えた。
新卒入社した会社で、取り組む事業や一緒に働く人のことがとても好きだったので、十数年働いた中で転職を希望・検討したことは一度もなかった。
しかし、この就業ルール変更により「自分や家族の心身を犠牲にしてまで働き続けることは果たして幸せなのか?」と疑問が生じ、気づいたら1日も経たないうちに転職エージェントにコンタクトを取っている自分がいた。
活動開始前に決めておいたこと
3ヶ月くらいで転職活動を終わらせる
前述の通り、ワークライフバランスを求めての転職活動となるため、ワークライフバランスが崩れる前に転職を成し遂げる必要があった。
先人たちの転職エントリーを眺めていると「40社と面談した中から…」「半年かけてじっくり…」という情報も目に入ったが、「人は人・自分は自分。出会えなかった企業とは縁がなかっただけ」と腹を括るのは最初に済ませておいた。
職種は変えない
年齢・経験的にリード・マネージャー職の求人も紹介されたが、応募はしなかった。
条件は当然そちらの方が良かったが、新たなチャレンジに挑む余裕がないくらいにワークライフバランスが崩れかけていることに気づいたタイミングでもあり、「転職先で志したくなったら、そこでまたチャレンジすれば良い」と割り切って臨むことにした。
今までよりも長く働ける場所を選ぶ
これには2つ理由があった。
1つは経済面。
時短勤務はフルタイムより給料が少ない。働く時間が短ければ短いほど、だ。
転職前は6時間勤務のため家計的にかなり厳しく、少しでも長く働いて収入を増やしたい気持ちがあった。
もう1つはアウトプット量。
時短勤務だからといって簡単な仕事が回ってくるポジションではなかったので(それは有り難かった)、1日6時間で納得の行く成果が出ないことが多かった。
とはいえ家庭へのコミットも必要なので、できれば7時間働いて、時間に追われるプレッシャーから少し距離を置きたいと願っていた。
転職活動を支えてくれた言葉たち
「応募は気軽に、入社は慎重に」
初めての転職活動がスタートし、たくさんの求人の中からどれを選んだら良いか迷って(困って)いた自分に、担当エージェントさんがかけてくれた言葉。
「スキル・経験より人柄重視で、まずは会ってみたい!と面談OKになるケースもよくありますよ」とフォローいただき、応募までのハードルがグッと下がる安心感を得られた。
おかげでガンガン応募したい気持ちが芽生えつつ、前述の通りカジュアル面談に割ける時間は限られていたので4社とカジュアル面談した。
その後、4社のうち事業内容に興味を感じられた3社に応募した。
結果的に「自分は(技術や組織より)事業内容に興味があるかで企業選びをしているんだな」と後から気づいたりもした。
日中にメッセージ見られず深夜に返信するマンだったのに、翌朝一番で再度お返事くださる担当エージェントさんには本当に感謝…!
「フルサイクルエンジニアを求めています」
とある企業の EM 面接終盤でかけられた言葉。
フルサイクルエンジニアリングは、ソフトウェア開発における一連のライフサイクル … 設計、開発、テスト、デプロイ、運用、サポートの全ての責任をデベロッパーが持ち、それらの全ての作業を一貫して行うという開発モデルです。
自分はこの時、恥ずかしながらフルサイクルエンジニアというものを知らなかった。
正直に「それは何ですか」と聞いて説明を受けた後、「コレ…自分経験あるぞ」と思って心の中でガッツポーズをした。
特定の技術に尖っていたり、光った開発センスがあるわけではない自分でも、受け入れてもらえる・活躍できるチャンスは意外とあるかもしれないと感じた瞬間だった。
「現職で尊敬する人はいますか?」
とある企業の EM 面接2回戦でかけられた言葉。
面接で質問されそうなことは多少事前準備していたつもりだったのに、想定外の質問で一瞬頭が真っ白になったのをよく覚えている。
パッと出てこなかったので「少し時間をください」と伝え考えると、今度はこれまでにお世話になったたくさんの人の顔がポンポン浮かび、なかなか一人に絞れず…。
ただ質問には答えなければいけないので強制的に一人に絞り、そのエピソードを語りながら「本当にたくさんの素敵な人に出会えて、良い会社だよな…」としみじみしていたら、涙がこぼれてしまった。
「papipupepujiiさんはプロダクト志向ですね」
とある企業の CTO 面接途中でかけられた言葉。
志望理由、これまでの経験、人生最大の達成感、ほか多数の質問に答えていったら上記の FB を受けた。
自己分析もロクにしないまま面接に来たアラフォーおばちゃんだったのに、しかも初対面から30分程だったのにすっかり分析されてしまい、体中に電撃が走ったような感覚になったのを、今でも覚えている。
普段から人のことを見ている人は、人のことがすぐ分かるんだ…、と。
受けた FB に大いに納得し、お互い余談に余談が次々と重なり、予定時間を大幅超過しつつも対話を楽しんだ。
この面接を期に自分の転職軸がハッキリとしたという、個人的に神面接回だった思い出。
「papipupepujiiさんにとって、学びとは何ですか?」
とある企業の CEO 面接最後の質問。もちろん個人的想定問答には、そんなの入ってなかった。
が、業務中の教育経験やプライベートで受験していた資格試験の話をしている間に「人(自分・相手)が想像・期待している以上に学んだ(教えた)人自身を成長させる力を持っている」という回答が自然と見つかった。
この頃には面接が「自分が企業に必要とされているか試される場」ではなく「人と人が対話をしてお互いの視野を広げていく楽しい時間」という感覚になっていた。
「出来ることなら、転職後もまた色々な企業のお偉いさんと話がしたい」と思った。
転職活動の結果
応募した3社中2社から内定をもらい、迷いに迷った結果「自分の子どもに価値提供できるプロダクト開発」+ワークライフバランスを保ちながら働ける企業に入社することになった。
入社して4ヶ月強、新しい発見・学習はもちろんのこと、ここでも素敵な人たちに出会い、アラフォーおばちゃんにもかかわらず充実した新入社員生活をエンジョイ中。
社員の多くが子育て中だったり、そもそも事業ドメインが子育てなので子育てあるある(中抜け・休み)にものすごく理解がある(もはや当たり前感覚)という点も心強い…もっとアウトプット増やしていきたい。
まとめ
- 転職活動中にかけてもらった言葉から、自分がどんな転職をしたいのかがだんだん分かっていった
- だから、初転職活動でも・転職活動に時間を割けなくても大丈夫
- ワークライフバランスは大事だヨ
おまけ
子育て中の転職ということで、子育て起因の時短・リモートワークが可能な求人に特化したエージェントにお世話になりました
面接時に子育てエンジニア事情を説明する必要がなかったので、時間的・精神的ストレスが少なく済みとても心強かったです
子育てエンジニアで転職検討したい方は、是非!
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