Google Gemini CLIをセットアップして最強のターミナルAIアシスタントを手に入れる
Gemini CLIとは
Google Gemini CLIは、2025年6月にGoogleが公開したオープンソースのAIエージェントツールです。ターミナルから直接Geminiの強力なAI機能を利用でき、ファイル操作、コード生成、自動化タスクなどを自然言語で実行できます。
料金体系
CLIツール自体は完全無料で利用できます。料金が発生するのは背後で使用するGemini APIの利用分のみですが、個人開発者には非常に寛大な無料枠が用意されています。
無料枠の詳細
- 1日あたり1,000リクエストまで無料(個人アカウント)
- 1分あたり最大60リクエスト
- Gemini 2.5 Pro(100万トークンのコンテキストウィンドウ)が利用可能
- Google検索機能も1日500リクエストまで無料
- テキスト、画像、動画処理もすべて無料枠内で利用可能
有料プランへの移行
無料枠を超える場合は、従量課金制のAPIキーを使用すれば上限なく使えます。
例)
- Gemini 2.0 Flash: 100万トークンあたり$0.10(入力)/ $0.40(出力)
サービスの継続性
- Google AI Studioは完全無料で継続予定
- Gemini CLIはApache 2.0ライセンスのオープンソースプロジェクトとして長期的にサポート
- 2025年6月現在、活発に開発・更新されています
インストール
Node.js 18以上をインストール
まず、Node.js 18以上がインストールされている必要があります。
インストール方法
-
公式サイトから: https://nodejs.org/ja/
- LTS版(推奨)をダウンロード
- 現在の推奨バージョンは Node.js 20 LTS
-
macOSの場合(Homebrew使用):
brew install node
バージョン確認:
node --version # v18.0.0以上であることを確認
npm --version # npmも同時にインストールされます
Gemini CLIインストール
インストール方法は2つあります:
1. npxで実行(インストール不要)
npx https://github.com/google-gemini/gemini-cli
2. グローバルインストール
npm install -g @google/gemini-cli
グローバルインストールした場合は、以下のコマンドで実行できます:
gemini
セットアップ
Google Cloudプロジェクト作成
- https://console.cloud.google.com/ にアクセス
- 「プロジェクトを作成」をクリック
- プロジェクト名を入力(例:
gemini-cli
) - 作成 をクリック
プロジェクトIDの確認
作成後、以下のURLでプロジェクトIDを確認できます:
プロジェクトIDをコピーしておきます
認証設定
詳細な認証方法:
Googleアカウントで認証する場合
-
環境変数の設定
zshを使用している場合(macOSのデフォルト):
echo 'export GOOGLE_CLOUD_PROJECT="YOUR_PROJECT_ID"' >> ~/.zshrc シェルの再読み込み exec $SHELL -l
※
YOUR_PROJECT_ID
を実際のプロジェクトIDに置き換えてくださいWindowsの場合は、設定 -> システム環境変数の編集 -> 環境変数 -> で環境変数に登録してください
-
Gemini CLIの実行
npxの場合:
npx https://github.com/google-gemini/gemini-cli
グローバルインストールの場合:
gemini
初回実行時にブラウザが開き、Googleアカウントでの認証を求められます。認証後、CLIが使用可能になります。
ルールファイル
Claude Codeと同様、ルールファイルを配置することでGemini CLIの動作を制御できます。
~/.gemini/GEMINI.md
に記載することで認識してくれます。
おすすめエイリアス設定
毎回長いコマンドを入力するのは面倒なので、エイリアスを設定しましょう。
YOLOモードを有効化して全自動実行
YOLOモードは、確認なしで自動的にコマンドを実行するモードです。
zshの場合:
echo 'alias gemi="npx https://github.com/google-gemini/gemini-cli --yolo"' >> ~/.zshrc
または
echo 'alias gemi="gemini --yolo"' >> ~/.zshrc
再読み込み
exec $SHELL -l
これで gemi
コマンドだけで全自動実行が有効になったGemini CLIを起動できます:
VSCode連携
Gemini CLIと併せて、VSCodeのGemini Code Assistを使うことで、より強力な開発環境を構築できます。
1. Gemini for Google Cloudを有効化
- https://console.cloud.google.com/marketplace/product/google/cloudaicompanion.googleapis.com にアクセス
- 先ほど作成したプロジェクトを選択
- 「有効にする」をクリック
2. VSCode拡張機能のインストール
- VSCodeを開く
- 拡張機能マーケットプレイスで「Gemini Code Assist」を検索
- Googleが提供する公式拡張機能をインストール
3. 認証設定
-
VSCodeの左サイドバーにGeminiアイコンが表示される
-
「Sign in」をクリックしてGoogleアカウントにログイン
-
「Select a Google Cloud project」をクリック
-
先ほど作成したGoogle Cloudプロジェクトを選択
-
サイドバーからGemini Code Assistを開いて、下部に指示を入力する箇所があるので、ここで指示をして使用する
API制限に達した場合
無料枠(1日1,000リクエスト)を超えた場合は、翌日まで待つか、有料のAPIキーを設定してください。
まとめ
Gemini CLIは、ターミナルから直接AIアシスタントを利用できる強力なツールです。個人開発者には十分な無料枠が提供されており、日常的な開発タスクの自動化に最適です。VSCode拡張機能と組み合わせることで、さらに生産性を向上させることができます。
ぜひ、この記事を参考にGemini CLIをセットアップして、AIアシスタントを活用した開発を始めてみてください!
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