🐑

ITアニマル占いを開発しながら ChatGPT Plus の全社導入と利用ガイドラインを作文した | Offers Tech Blog

2023/03/23に公開

Offers を運営している株式会社 overflowあほむ でございます。最近急激に立ちあがった企画のために真面目に働きすぎて少々お疲れモードです🫠

【AD】ChatGPT先生のわくわくITアニマル占い 🐬

ちょうど本稿の公開日に「ChatGPT先生のわくわくITアニマル占い」というネタ企画をリリースしました。GPT を活用したクールなアイディアが溢れかえるご時世にまさかのネタ路線です。[1]

というのもアニマル占いは完全にオマケでして、弊社サービス Offers で求職者が掲載するアピールポイントを ChatGPT が自動作文してくれるのがコアな機能です。

https://twitter.com/ahomu/status/1638730827147415552?s=20

こんな感じで結果もシェアできます。アホウドリです、やったね!興味がある方は下記リンクからどうぞ。画像と動物のピックアップに良い感じで謎のムラ、偏りがあるので実質的にガチャです。以上宣伝でした!

https://offers.jp/animal_fortune/

ChatGPT Plus を全社導入しました 🎉

こちらが本第。GPT という画期的な LLM をネタ企画に使ってるんじゃないよということで、ここからは実用品としての ChatGPT を念頭に置いた紹介をします。

https://openai.com/blog/chatgpt-plus

GPT-4 で飛躍した ChatGPT の有用性

先日公開された GPT-4 が ChatGPT Plus (有料サブスクリプション)で利用可能になるやいなや、可能性の模索というフェーズを突き抜けて実用品としての期待が一気に高まりました。

GPT-3.5 ベースの ChatGPT でも十分答えられる問い、処理できるタスクは色々ありましたが、GPT-4 になって論理性が求められるタスクの処理制度が格段に向上したことが大きいでしょう。GitHub Copolot X は GPT-4 に入出力の手足を拡充してあげることで利用シーンに最適化した例と言えますが、このような適用領域の拡がりにも可能性があります。

正社員の ChatGPT Plus 業務利用を推進

そのような潮目の変化もあり、これから訪れるであろう各種業務の変化と適応にメンバーが追従するためにも ChatGPT Plus の利用を開始しました。この変化はあらゆるポジションにおいて、大なり小なりの変化をもたらし、これを使いこなせるか否かで個人のパフォーマンスひいては組織の競争力に影響があると判断しました。

最近だと OpenAI 社が発表した労働市場への影響を分析した ペーパー(下記のリンク先は国内メディアの要約記事)も話題になりましたね。

https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2303/21/news068.html

業務利用におけるガイドラインの要点

個人で無責任 (?) に遊ぶだけでなく、業務利用を念頭に置くとコンプライアンスや各種制約の観点から社内に向けて注意喚起すべき項目がいくつもあります。

GPT に聞けばそれっぽい項目を羅列してくれるのでお試しくださればと思いますが、ここでは特に今回わたしが社内展開する上でシンプルに意識してほしいと考えたポイントを紹介します。具体的かつ個々人レベルでアクショナブルである事項に狙いを絞っています。

1. 個人情報・機密情報の管理

  • ChatGPT には個人情報や企業の機密情報(自社・他社問わず)を入力しないでください
  • 例) 氏名、住所、電話番号、メールアドレス、社員番号、顧客情報、契約内容、未公表の業績データ、知的財産、財務情報など

OpenAI の 利用規約 にあるとおり、ChatGPT を通して入力された情報は学習に使用される可能性があります。オプトアウトのプロセス も用意されていますが、モデルの機能が制限される可能性の示唆があり管理の煩雑性もあって利用開始時点では対応していません。

ChatGPT に限らずセンシティブな情報を他社のサービス、Generative AI の餌にすることは情報取得時の利用規約等から反する取り扱いになる恐れが大きく、各社十分にルールの検討と整備、周知が必要な領域でしょう。

2. 意図しない著作権侵害への配慮

  • ChatGPT が他者の著作物を元にした出力を行った場合、その出力結果の公開によって著作権を侵害する可能性があります
  • 出力結果をよく確認して、他者の著作権を侵害することがないようにしてください

ここでは著作権法の第二十七条、翻案権の侵害を懸念しています。Generative AI による要約 (Summarization) が重宝される一方で、明確な著作物を入力とした AI の出力をそのまま公開することは他者の権利を侵害してしまう可能性があります。

OK/NG ラインをここで深く言及することは差し控えますが、コンテンツマーケティング分野などは外注を含めた既存のガイドラインのアップデートが必要そうな領域です。

https://note.com/eriareeriare2021/n/n8f6cea02a5fa

3. 出力結果の精査と責任

  • AIの提案は必ずしも正確で適切とは限りません。情報を利用するまえに結果を精査して必要があれば他の情報源や専門家の意見を参照してください
  • 出力結果を利用することによって生じた責任は企業および従業員に帰属します

最後にいわゆる AI の Hallucination (幻覚) についてです。遙か昔の SF から言い古されているような話ですが、出力された情報を最終的に使うのも責任をとるのも人間です。

モデルの原理によって発生の詳細な機序は異なるものの、意図された嘘ではなく、現在の技術的な限界により幻覚を見てしまうことは避けがたく、それが生じうる場面においては人間が細心の注意を払うほかないでしょう。自動的な自己検証や自己批評のプロセスを挟む方法はありますが、まずは責任の所在を再認することが必要です。

まとめ

社内でガイドラインを告知した頃、ちょうどクラスメソッドさんからもより広範な AI 利用ガイドラインを公開されていました。OSS ガイドラインのように各社の参考にできるドキュメント公開もこれから進んでいきそうですね。

https://dev.classmethod.jp/articles/guideline-for-use-of-ai-services/

開かれた利便性の一方で、リスクや制約もこれから明るみになる[2]と思われつつ適宜バランスをとりながら推進することを含めて適応と学習を進めていきたいところです。

おまけ

ChatGPT (GPT-4) にご感想を頂戴しました。

Question

下記は ChatGPT Plus を全社導入したことと、付随するガイドラインの考え方を紹介したブログ記事です。感想をいただけますか? 内容の明確な誤りがあれば、それも教えてください。

===以下、本文===
(省略)

Answer

このブログ記事では、ChatGPT Plusの全社導入について詳しく説明し、GPT-4をベースにしたChatGPTの有用性や正社員の業務利用に対する期待について言及しています。さらに、業務利用におけるガイドラインの要点を3つ挙げ、それぞれのポイントについて具体的でアクショナブルな事項を紹介しています。

全体的に見ると、記事は適切な構成で、ChatGPT Plusの導入と業務利用に向けたガイドラインに関する情報が網羅されています。ただし、細かい点で言及すると、GitHub Copilot X のリンクが誤っています。正しいリンクは、 https://github.blog/2023-03-22-github-copilot-x-the-ai-powered-developer-experience/ です。

記事の内容に対して、特に感想としては、企業がChatGPT Plusの導入と利用を考慮する際に役立つ情報が豊富に提供されている点が非常に良いと感じます。また、業務利用におけるガイドラインの要点が具体的で分かりやすくまとめられており、各企業がAIの利用においてコンプライアンスやリスク管理を適切に行えるような指針が示されている点も評価できます。

今後、AI技術が進化し、より多くの企業がこれを導入・活用することが予想されます。そのため、記事のようなガイドラインやベストプラクティスが共有されることは、非常に重要であり、AIの社会的な適用に対して有益なものと言えるでしょう。

うーん...URL ね!

関連記事

https://zenn.dev/offers/articles/20230309-chatgpt-prompt-engineering
https://zenn.dev/offers/articles/20230320-gpt4-gen-self
https://zenn.dev/offers/articles/20230306-chatgpt_and_deepl

脚注
  1. IT アニマル占いの開発秘話・記録は後日シェアするつもりで何らか予定しております ↩︎

  2. AI に関する制約や注意はそもそも OpenAI ほか提供元各社がすでに提示・予言している範疇をなかなか超えない気もしますが。 ↩︎

GitHubで編集を提案
Offers Tech Blog

Discussion