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テックブログの運営ノウハウと FY2022 前期の完走報告 | Offers Tech Blog

2022/12/26に公開

Offers を運営している株式会社 overflowあほむ でございます。師走ですね。めまぐるしい毎日ではございますが、戯言シリーズの新刊が出る との情報で吃驚の限りです。

当 Offers Tech Blog は週 2 回の更新を目標に 2022 年 4 月〜9 月にかけて完走を果たしました。いつもご覧いただいている読者の皆さまはもちろん、プラットフォームとして利用させてもらっている zenn 運営の各位もありがとうございます!

かに🦀 にく🥩 さけ🍻

こちらはテックブログ半期完走の慰労会を催した様子です。いえーい 👏👏👏
※ 自分で写真を撮り忘れていたので参加メンバーのフォトライブラリから拝借しました

しゃぶしゃぶ用の食べやすく殻が剥かれたカニ足を盛った皿の写真

左に野菜やしらたきが入った箱、右に霜降りのしゃぶしゃぶ肉が入った箱の写真

みんなで乾杯している様子を上から撮った写真

社内の各位におかれましては、新しい仲間も交えつつ引き続き執筆がんばりましょう🍻

弊社のテックブログ運営におけるポイント

さて「テックブログ運営がうまくいかない!」とはよく聞く声ですが、弊社のテックブログ運営について簡単にご紹介します。
関連として校正の仕組みについては過去の記事でも紹介したのでご参考までに。

https://zenn.dev/offers/articles/20220512-awesome-texlint-correction

弊社ではブログを書いた経験の有無を問わず、イニシエーションのごとく入社後ブログを書いてもらうことになる環境が成立しています。みんなヒィヒィ言っている節もありますが、なんやかんや前期は週 2 回の更新を私含めて社員 7 名 + 副業メンバーの寄稿数本でやりきりました。

目的意識を設定する

各社各位、いろいろなご意見はあるかと存じますが私はスタートアップにおけるテックブログの目的は「採用のため」と言い切って良いと考えています。次点で外向きにナレッジを言語化・体系化することによる執筆者の学習効果でしょう。

テックブログそのものの広報効果は限定的ですが、カジュアル面談の前後で参考としてご覧いただいたり、特定の技術課題について述べた記事の URL をお送りしたりと情報資産として高い価値を見いだしています。

下記はテックブログの運用についてまとめた社内ドキュメントからの抜粋です。

# なぜテックブログをやるのか

**【大前提】われわれのエンジニアリング成果や溜め込んだ知見を世の中に見せつけてやりましょう!**

...で、会社的には我々の技術を採用候補者(わたしたちの仲間になってくれるかもしれない人)に伝えるのが1番の目的です。ご縁があったり興味をもってくれたりした候補者は次のようなことを知りたいはず。

- どんな人がいるのか → 一緒に働くメンバー
- どんな技術を扱っているのか → 向き合うことになる技術
- どんなエンジニアリングに取り組んでいるのか → どんな仕事にチャレンジできるか

これらを伝えるために技術広報資産として蓄積していきたいとおもいます。

とはいえ、世間におもねる必要は無く自分たちの技術をどんどん世の中に発信していこう!くらいのラフな気持ちで取り組んでいただければ幸い。

業務としてアサインして労う

大事な前提としてテックブログは善意ではなく業務であると認識しています。有志一同が本来業務の時間を削ってなんとか捻り出すものではなく、業務時間中に粛々と取り組んでもらうことを志向しています。

よって、スプリント計画に組み込まれたタスク[1]としてストーリーポイントをつけて運用しています。現実的には本来業務との兼ね合いで優先順位や作業時間の捻出に四苦八苦する場面はもちろんあるのですが、考え方としてはそのように取り扱っています。

質より量を目指す

継続的にテックブログを運営しているといえる状態を週 2 本と定義しました。1 ヶ月で 8 記事、1 年で 90 記事以上のストックを見込めるペースです。

それを踏まえて内容に関するハードルを下げたい気持ちもあって最初に目指すべきは質より量としました。最低限の校正チェックと技術的な正誤のレビューはありますが、ちょっとしたポエムや些細な TIPS も含めて zenn に掲載しうる内容である限りは実質何でもアリです。

そんな要領良くできるとは限らないのですが、目安としてその人が 2〜3 時間、多くて 4 時間くらいで書けるくらいのアウトプットで OK ということにはしています。[2]

副業メンバーにも書いてもらう

副業という流動性のある参画形態に積極的な弊社ではドキュメンテーションやコードベースで各位の貢献を資産化することを重視しています。同様に弊社で活躍してくれた実績についてもテックブログで記事化してもらっています。[3]

https://zenn.dev/offers/articles/20221205-work-as-a-ui-tech-adviser
https://zenn.dev/offers/articles/20221128-smooth-upgrade-rubocop
https://zenn.dev/offers/articles/20220516-data-science-musou-with-automl

PV に対する考え方とモチベーションのバランス取り

テックブログをはじめとしてメディアを運営すると切っても切れないのがページビュー(PV)の取り扱いでしょう。
結果的に弊社では、個人ごとの色々なモチベーションを尊重しつつ、PV と適切な距離感を保つことを念頭においてコミュニケーションをとっています。

スタンスとして PV 稼ぎを目的としない

技術記事として PV を稼ぐことは本質ではありません。広報上の拡散効果において限定的であるとみなしていることから PV を稼ごう!という空気には極力しないようにしています。前述の通り、公開された情報資産として適宜参照できるだけでも十分に価値があります。

一方で、PV を稼ぐということはゲーミフィケーションとして成立しうるため、PV を稼ごうとする取り組み自体はコツコツとテキストを書くだけでは得がたいモチベーションになりえます。
実際、ライター経験のあるメンバーが他のメンバーに、読まれる記事の工夫や SEO 的なテクニックを指南するなど、社内に新しい学びが生まれるポジティブな動きもありました。

PV を目的にはしないが、PV を稼ぐの自体は楽しいよねくらいの温度感です。

なんだかんだ報われる PV 連動のチームインセンティブ

テックブログは業務といいつつも何らかのお楽しみは欲しいところ。いくらか迷いはありましたが、素直によくある PV 連動型のインセンティブにしました。

個人単位のインセンティブや成果を演出しすぎると前項の考え方に反してしまうので、あくまでチーム戦でトータルの PV がチーム全体に平等に還元されるインセンティブ設計としています。具体的には半期の総 PV に応じて冒頭の慰労会費用が上乗せされています。

チーム単位でなんやかんや PV が積み重なれば、みんながそれなりに報われるくらいの加減です。

社外発信は社内発信にもなる

テックブログを更新するたびに社内 Slack の general チャンネルでも紹介を投稿しています。

特に弊社はエンジニアやデザイナーといった IT プロダクト開発人材を対象としたサービスを提供していることから、開発メンバー以外にもテックブログで取り扱っているようなトピックについて雰囲気だけでも理解を促すのは全社的にも重要であるとしています。

Slackで公開された記事の内容を合わせて社内向けに紹介している様子のスクリーンショット

社外発信でありながら、社内向けの発信としても最大限活用する。色々な価値を見いだして、最大限活用していくことがテックブログに貢献している全員のやり甲斐にもつながるんじゃないかなーと思う今日この頃です。

ちなみに zenn の Publication 機能について申し込み予定はあるのですが、社内の運用フローとの兼ね合いを整理できていないので保留しております...年内に駆け込みで申し込みだけでも😇

関連記事

https://zenn.dev/offers/articles/20220415-leader-and-manager-roles-in-overflow
https://zenn.dev/offers/articles/20221102-development-organization-fy2022
https://zenn.dev/offers/articles/20221017-definition-of-frontend

脚注
  1. スクラムにおけるアウトカムにつながらないので邪なタスクを混ぜ込んでいるテイではございますが、それはさておき。 ↩︎

  2. 実際にはみんなもっと時間かけて書いてくださっていることのほうが多そうですが、それはそれでありがたい限り。 ↩︎

  3. なお副業メンバーの方には、元々の契約とは別で 1 記事あたりの執筆料をお支払いしています。 ↩︎

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