こんにちは!
ourly株式会社 執行役員CTO(@tigers_loveng)の相澤です。
この記事は、ourly Advent Calendar 2024🎄 13日目の記事です。
昨日は、HUNTER×HUNTERと建築大好きおじさんこと河野さんが「カスタマーサクセスしたけりゃ「営業力」と「熱量」を持て!!」という記事を書いてくれました!
言い切りが大事!というのは激しく共感しました!!
https://adventar.org/calendars/10628
さて、突然ですがみなさん、生成AIを日常業務の中でどのくらい活用しているでしょうか?
最近の生成AIの進化のスピードはすさまじく、朝起きるたびに何かしらAIに関する新しいニュースを𝕏のタイムライン上で見かけます。先日も12 Days of OpenAIで、ChatGPTの新たなモデルであるo1 pro modeや動画生成AIのSORAなど様々な革新的な発表がされています。
弊社では、全社員ChatGPTを有料化(Plus) & 全エンジニア社員Github Copilot for Businessを有効化しており、会社として取り入れていく動きは進んでいる方だと思いますが、(僕も含めて)AIをガンガン使いこなせているかというと、はっきりYesと言えないなぁとも思っています。
僕自身、何かしら仕事を始める時にまず自分でやり始めて、途中からちょっとしたことをAIに任せる程度しか使えていませんでした。
ところが、先日CTO協会主催のイベントに参加した際、自分の想像以上に他社CTOがAIを日常業務に当たり前のように取り込んでいることを聞き、衝撃を受けました。特に、Findy社のCTO佐藤さん(@ma3tk)が「まずAIでできないかを考えてやらせてみて、難しそうならようやく自分が手をつける」と仰っていて自分との違いに愕然としました。
このままだとヤバい!会社として遅れをとってしまう!と改めて思い直し、 今は1日の予定の中に強制的に最新のAI情報に触れる時間を取って、日々キャッチアップと実験に勤しんでおります。始めてから3週間ほど経ち、どういったことができるようになっているのか、業務にどう活かせそうかのアイデアが溜まってきたのでそれらを紹介しようと思います。
画像生成編
運営会社
Google Inc
特徴/所感
とにかくリアル。ChatGPTで生成する画像はAI臭がぷんぷんしますが、ImageFXで生成した人物画像はめちゃくちゃリアルで、素材用の写真と比較しても遜色ないと感じました。2024年12月現在では、Googleアカウントさえあれば無料で使用でき、特に制限などもなさそうで気軽に利用できます。画像のアスペクト比や画質も変更できるため、用途に合わせて使い分けができるのもオススメポイントです。
業務活用アイデア
- バナー広告やディスプレイ広告などの広告用の素材を生成
- オウンドメディアの記事内イメージ画像を生成
- 採用資料や営業資料に載せるイメージ画像を生成
使用例
- 社内向けにourlyのマイナー機能を紹介する記事を執筆した際に、記事トップの画像を以下プロンプトで生成して利用しました。
メインのおじさまがほほんでいる画像をImageFXで生成しました
プロンプト
結果
上記プロンプトで生成された画像
運営会社
Recraft Inc.
特徴/所感
Recraftは画像の生成、編集を柔軟に行うことが可能な画像生成AIサービスです。UIや使い心地はFigmaに似ています。一番驚いたのはWeb以外のデザインのモックアップ作成も手軽に行うことができる点です。また、生成する画像のテイストは様々なパターンから選ぶことができる(絵画っぽいものやモノクロ写真っぽいものなど)のですが、そのテイストを自分自身が制作したものから学習させることも可能です。Googleアカウントですぐに利用でき、無料利用枠もあるため気軽に試すことができます。
業務活用アイデア
- ノベルティなどのモックアップ作成を、画像生成からイメージ作成まで一貫して行う
- 手元にある人物画像をさまざまなテイストで変換してアイコン画像として利用
使用例
- 実業務では使っていませんが、試しに架空の清涼飲料水「ABCコーラ」を作ってみました。
- 素材となる缶(Mockup)とロゴ(Image)を生成し、ロゴ画像をドラッグ&ドロップで缶の上に載せるだけです。
プロンプト
結果
まずは素材となる缶を作り
次に商品ロゴを作り
あとはロゴをドラッグ&ドロップで缶の上に重ねるだけ
検索編
運営会社
MainFunc
特徴/所感
Gensparkは入力されたプロンプトを元に、様々な観点から検索した情報を要約してくれるのですが、他の検索系のAIサービスとの違いとして、Sparkpagesというメディア記事型の情報ページを生成してくれたり、情報のファクトチェックを行ってくれたりします。生成系のAIではハルシネーションが度々問題にあがりますが、きちんとファクトチェックをAI自身が行って結果をレポートでまとめてくれるので信頼度がグッとあがります。
業務活用アイデア
- 特定の事柄をざっくり理解したい時に、全体像をまとめるために利用
- 営業時、提案先企業の組織課題の推定のために、公開されている情報を収集する際に使用
使用例
- 親会社のビットエーを題材に、組織課題に関するデータ収集と推論をどの程度やってくれるのか試してみました。
- プロンプト通り、会社HPや口コミサイト、採用サイトの情報をもとに推論してまとめてくれています。
- 推論はChatGPT o1 pro modeの方が優れていそうなので、まとめた情報をChatGPTに渡して推論してもらう方が良い洞察が得られるかもしれません。
プロンプト
結果
生成された結果の下に「ファクトチェック」ボタンが出現
ファクトチェックしたい項目を送信して
あとはレポートがメールで送られてくるのを待つだけ
リンクとともに各項目に対して根拠となる情報ソースを提示してくれます
運営会社
Felo株式会社
特徴/所感
日本発の検索AIということもあり、日本語での利用がとてもしやすいのが特徴です。出力された内容から資料化する際の骨子を生成してくれたり、マインドマップを生成してくれたりするため、実務に活かしやすくなっています。また検索する情報ソースをWebやSNSなど切り替え可能なため、取得したい情報によって使い分けることができます。Notionとの連携機能(β版)が提供されており、情報収集→まとめ→共有を一気通貫でシームレスにできるんです!
業務活用アイデア
- 自社サービスのSNSでの評価や強い/弱みをまとめる際に利用
- Web, SNSなど競合他社のマーケティング戦略を推論する際に利用
使用例
- 試しにourlyのマーケティング担当としてマーケティング戦略を立てるための情報収集を行うシーンを想定してみました。
- ここでは割愛しますが、結果の[1][2]...etc は、情報ソースへのリンクが貼られています。
- Web検索とSNS検索で出力される情報に差異があることが分かります(ソースとなるリンクもきちんとWeb/SNSと使い分けられています)
プロンプト
結果(情報ソース: Web検索)
結果(情報ソース: SNS検索)
出力された結果からマインドマップを作成
Notion連携もラックラク!
開発編
運営会社
Vercel Inc
特徴/所感
すごい、とにかくすごい(小並感)。Webサービスのモックが一瞬で出来上がります。プロンプトを入力すると、自動でReactコンポーネントを生成し、画面の構築と表示を即座に行ってくれます。最近ではFigma連携機能(有料)も新しく提供され、デザイン→コーディングがシームレスに行うことができつつあります。また、Vercelがホスティングサービスを提供していることもあり、v0で作成したものをそのままデプロイして公開することまで出来てしまうのです…!画像生成ができなかったり、デザインの再現度はまだ改善の余地はありそうです。
業務活用アイデア
- ChatGPTなど他の生成系AIと組み合わせてLPのデザイン→コーディングを高速に行う
- 新機能開発の際にFigmaでデザインしたものをv0でモック作成し、UI/UXの仮説検証を素早く行う
使用例
画面のスクリーンショットからの再現度合いがどのくらいか
v0にアップロードしたスクリーンショット画像
v0で出力されたコードで再現された画面
Figma連携してインポートしたデザインの再現度合いがどのくらいか
v0にアップロードしたFigmaデザイン(の一部)
v0で出力されたコードで再現された画面
画面遷移を伴うような動的(に見える)サービスのモック生成が可能か
運営会社
GitHub, Inc.
特徴/所感
コードの補完機能に加えてCopilot Chatという、リポジトリ内のコードについて自然言語で聞くことができる機能も提供されています。特化型のツールというよりは開発を全体的にAIでサポートしてくれるような印象です。最近開催されたGitHub Universe 2024というカンファレンスでは様々な新機能についての発表があり、待望のCopilotによるPRレビュー機能や、v0やReplitの対抗馬となる自然言語でアプリケーション作成できる機能も今後追加されるそうです。今から楽しみですね…!
業務活用アイデア
- PRの概要をGithub Copilotで自動生成
- PR全体に対して、プロンプトで改善点を聞いてみる(セミオートレビュー)
使用例
- PRレビュー機能はWait Listに登録したのですが、まだ使えないため、Copilot Chatでセミオートレビューを行っています。
- 以下のRubyのコードに対してセミオートレビューを実践してみました。
class HogeController < ApiController
def hoge
a = User.where("id = #{params[:user_id]}")
if a.exists?
a.first.update_columns(
name: params[:name],
email: params[:email],
password: params[:password]
)
end
b = User.where("name LIKE '%#{params[:word]}%'")
b.each do |u|
u.find_by(name: params[:word]).destroy
end
render json: { status: 'success' }
end
end
プロンプト
結果
いかがでしたでしょうか?
個人的にはv0の進化が衝撃的すぎて、これは本気で会社に取り入れていかないと競争力が衰えていくと感じました。
まだ今は、それぞれのツールのさわりの部分しか触れられておらず、業務フローに取り込むところまではいけていないので今後も研究の時間を使って色々模索していこうと思っています。
カルチャー・マネジメントから、組織課題を解決していく仲間を募集しています!
ourly Advent Calendar 2024🎄を通じて、ourlyの文化や考え方に共感していただけたら嬉しいです。
少しでも興味を持った方は、まずは気軽にお話ししましょう!
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