WordPress のパーマリンク設定画面のユーザーインターフェース改善を提案した
WordPressパーマリンク設定画面の変遷を調べ、UI(ユーザーインターフェース)の難しさを実感しました。UI改善案を思いついたので、WordPressコアにUI改善を提案しました。
WordPress 5.4.1 アップデートをきっかけに考えてみました
WordPress 5.4.1 アップデートで、パーマリンク設定が厳密になりました。詳しい内容は下記ページで確認できます。
- wordpress 5.4.1 からの障害について | WordPress.org 日本語
- 【今すぐ更新】WordPress 5.4.1 パーマリンク設定の厳密化により、情報漏洩脆弱性が改善された :: ホームページ集客支援なら月70万PVレスキューワーク株式会社
ざっくりまとめると、
(A)パーマリンク設定をカスタム構造にしたときに、適切でないカスタム構造にすると不都合が生じる
(B)パーマリンク設定のドキュメントには注意書き 構造は必ず %post_id% あるいは %postname% で終了し、各パーマリンクが個々の投稿を指すようにしてください
が記載されている
(C)WordPress管理画面では、カスタム構造を設定しやすいUIがあり、上記(B)の注意書きを知らずに設定できてしまう
設定画面のUI改善が原因の一つ?
今回、考えたのは、『(C)のUI改善が、設定しやすく便利ではあるものの、不適切な設定を誘引していた?』という可能性です。
まずは、設定画面のUIの変遷について調べてみました。
5.4.1の設定画面では、タグを選んで設定可能
私はカスタム構造を使うことがほとんど無いため、今回の件(WordPress5.4.1アップデート)まで気づかなかったのですが、パーマリンク設定ページでカスタム構造を設定するときに、画面下のタグ一覧からタグを選ぶとカスタム構造を設定できるようになっていました。
調べてみると、少なくともWordPress4.9では(C)のUI改善が利用できるようです。(リリースノートには記載されていないようなので、コードアーカイブで確かめました。)
以前はカスタム構造を設定したい人がタグを調べて入力
以前は、カスタム構造を設定する場合は、設定したい人がタグを調べて入力する仕様でした。(画像は https://ja.wordpress.org/support/article/settings-permalinks-screen/ より引用)
WordPressのドキュメントページでも古い画面キャプチャーが残っており、↑のように入力欄はあるものの、タグ一覧はありません。
古い画面だと、「カスタム構造を設定したい人」は、必然的にドキュメントを調べる ことになりますね。面倒ではありますが、ドキュメントを読むことで、「知らずに不適切なパーマリンク設定にしてしまう」ことは避けられたのではないかなと思います。
5.4.1のパーマリンク設定画面は便利
もう一度、5.4.1のパーマリンク設定画面を見てみましょう。「カスタム構造を設定したい人」の手間が軽減されていることがわかります。
- どんなタグがあるか一目瞭然
- タグの入力ミスを減らせる
など、便利になりました。UI改善に一定の効果があると考えられます。
入力しやすさは改善したが、不適切な設定をするリスクも高まった
WordPress 5.4.1のパーマリンク設定は便利です。一方で、ドキュメントを読まないで、 構造は必ず %post_id% あるいは %postname% で終了し、各パーマリンクが個々の投稿を指すようにしてください
を知らずにカスタム構造を作る、という可能性も高くなっている、と私は思いました。
コアにUI改善を提案した
5.4.1のパーマリンク設定画面は便利です。なので、便利さを維持しつつ、不適切なカスタム構造を避けられるとよいですね。そうなりそうなUI改善案を思いついたので、コアにUI改善を提案しました。
↑の画像のように、必須なタグとそうでないタグとを分けて表示するという案です。
採用されたら、パーマリンク設定画面がより使いやすくなると思われます。
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