ふりかえりでファシリテーターが介入するとき
この記事はふりかえりアドベントカレンダー2025裏 Advent Calendar 2025の11日目です。
タイトルは「ジョニーが凱旋するとき(When Johnny Comes Marching Home)」のパロディです
ふりかえりが順調に進んでいる、発言が活発に出ていてもファシリテーターが介入しないといけないときが存在します。
1つはイージーな結論に着地しそうになったときです。
KPTなどで問題点を見つけて、打つべき改善アクションを決めたらそれで一件落着となりそうです。
でもそれでいいのでしょうか?
表面的改善のみでペインの解消につながらない改善アクションを何回も打ってもあまり効果はありません。
表面的な改善アクションは痛み止めのようなもので使い続けても、痛みは消えないでしょう。
もう1つは話がテーマから逸れ始めたときです
ふりかえりの時間は限られています。
話題の発散はある程度は好ましいですが度を過ぎるなら止める必要があります。
過度の話題の発散は会議時間の浪費、議論すべきテーマからの注意の発散につながり、本当に議論されるべきテーマが議論されることを阻害します。
ある程度は許されます。
たとえばサッカーの練習のふりかえり中にラグビーの戦術の話が出たら
「まあ両方ア式とラ式のフットボールだしな。新たな発見もあるだろう」
と思うこともできます。
でもそれが10分続くと長すぎです。
ファシリテーターは止めるべきです。
ましてや淫夢ネタで盛り上がって野獣邸の聖地巡礼の話が出てきたら「それサッカー関係なくない!?」となりますからファシリテーターは止めるべきです。
コンプライアンス上の問題もあります。
最後の1つはふりかえりの対象に対して、明らかにレギュレーションを踏み越えるような内容が改善アクションとして提案されたときです。
レギュレーションはチームのお約束条項として明文化されるべきです。
(後出しジャンケンで「不文律のお約束条項」を出されても「それ、あなたの好みの問題ですよね?」となります)
例を出すならサッカーの試合のふりかえりで「いい戦術考えた!手にボールを持って相手のゴール直前までダッシュすればいいんだ!手にボールを持って走る練習をしようぜ!」と誰かが言い出してそれが改善アクションとして採択されかけたらファシリテーターは阻止しないといけません。
同様にアジャイルやスクラムで進めているチームに対してウォーターフォールのような計画駆動型アプローチを持ち込まれそうになったら止めなければいけません。
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