きょんくんがぼくらに教えてくれたこと〜開発チームが開発期間に責任を持つ意味について〜
この記事はkyon_mm Advent Calendar 2025の3日目です
きょんさんとの出会い
ぼくがきょんさんと出会ったのはTDDBC Osaka 1.0でした。
現地ではもちろんグリーンバンドも買いました。
上のまとめを作っているのは現カケハシVPoTのbufferingsさんであることからも分かる通り数々の有名エンジニアがおり、彼らに直接会えた、非常に濃いイベントでした。
リニューアル前のリーガ中之島イン(現:リーガプレイス肥後橋)に泊まったら思った以上にボロいし壁が薄くて眠れなかったこと。
ぼくをIT芸人を経てWebエンジニアに成長させてくれた師匠である太田健一郎さん(現スクエニ)が「アパホテルひどいよー。チェックアウト時刻になったのに起こしてくれない!」と言いながら遅刻してきたこと。
なかなか最初から濃いイベントでした。
言語はJavaを選んだつもりだったのに、たしかきょんさんの陰謀でGroovyという言語で書くことになったのはいい思い出です。
きょんさんはbleisさんといちゃいちゃしながらペアプロしてました。
あのときぼくは確信しました。「ぶれxきょん」ではなく「きょんxぶれ」だと。
おっとだいぶ話が逸れました
きょんさんが教えてくれたこと
きょんさんがある時、オンラインの勉強会でこう言っていました。
ことの始まりはこうです。
参加者たちが
「スプリントプランニングでスプリントに積んだ内容が、スプリント終盤で落ちることはよくある」
「プロジェクトがいつ終わるかなんて正確に見積もることはできない」
「結局バッファを積むかサバを読んだ数字を上に報告することしかできない」
と言っていたときのことです。
きょんさんはだいぶ困った顔でこう言いました。
- アジャイルにおいては(チームの人員は固定なので)プロジェクトの開発期間はコストと同義である
- 期間を見積もることができないということはコストが分からないということである
- 開発側がコストを提示できない、責任を持てないと言うことは、経営陣はコストが分からないプロジェクトの着手を指示しないといけない
- 「次にどのプロジェクトを開始すべきか」について経営陣はコストとリターンを勘案して選択したい。
- 予算総額とコストとリターンを踏まえて、1年間や四半期で得られる価値を最大化できる組み合わせのプロジェクトを選ぼうと経営陣は長い時間と高いコストをかけて会議をしている
- コストを提示できないなら、開発側を「責任ある立場」として扱えないし、信頼することもできない
- リターンはビジネス側が考えることであるから、コストを責任を持って提示することとそれを守ろうと努力することは開発側の最も重要な役割である
この話を聞いてから、ぼくはプロジェクトの開発期間をある程度正確に見積もること、そして開発側が提示した締切を守ろうと努力するようになりました。
アジャイルにおいて「信頼されるチームになれ」と言われています。
コストを提示できない=開発期間を見積もれないし責任を持てないチームには信頼される資格はないと信じているからです。
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