教科書の誤りを報告しないでください

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前提

ここの内容は2025-05-02時点のものです。
これを見て出版社や、執筆者にクレーム入れるのは辞めてください。

教科書で見つけた間違いについて

教科書とページ

工業高校 実教出版 情報科用の教科書 ソフトウェア技術 令和5年1月25日発行 70Pにある第3章ソフトウェアの管理→第一節インストールと環境整備→3ハードディスク装置の構成

どんな間違いを見つけたのか?

パーティション、ボリューム、ドライブを筆者が間違えて理解している、混同している説明が見られました。

内容を見つけてmicrosoft, redhatの公式ドキュメントを引用して報告、指摘させて頂きました。
基礎的な内容なので、チェックが甘いのだと思います。

教科書の修正方法

修正方法としては単純に混同している部分を削除するという解決方法になるみたいです。
(自分としては基礎的な内容だったので、削除するのではなく、ちゃんとした説明を追加する方に舵を取って欲しかったが。)

来年に使うための教科書検定は既に終わっているみたいなので、反映されるの最短でも再来年かなぁ。
確認するつもりあまり無いですが、もしくれるなら再来年になったら教科書誰かください。

https://www.youtube.com/watch?v=njkHxXYCwfE

教科書の間違いを報告して思ったこと

間違いを見つけて報告するメリットが無い

無いです。microsoftのドキュメントのように間違いがあったら、githubにプルリクを送れるわけでもないし、
実績として残るものが何も無い。
インセンティブ(報酬)が何も無く単なるボランティアです。

教科書の誤りを指摘して商品券をもらったという記事も見つかりますが、あくまで出版社の善意でしょうし、
法律的に報酬を与えなければならないというルールは無いみたいです。

教科書は公共性が高い出版物なので、なんらかのインセンティブがあるべきだとは思いますが。

reactやらtsの公式ドキュメントを要約して和訳して、自分の知識としてzennかqiitaに投稿する方が
かかる時間も少なく、はるかにインセンティブがあります。記録に残りますからね。
記事に対するいいねやコメントがインセンティブになるわけです。

教科書を書く側にもインセンティブが無い

教科書の執筆料という形で報酬をもらっているのだと思うが(当然発生しているだろうが)、
教科書を見ても誰がどれぐらいの分量書いているのか全くわからないんですよね。
一般的な技術書だとIT系だろうが、化学系だろうが、機械系だろうが、この記事はこの人が担当と分かるようになっているのが普通だと思います。そうなっていない。

名前だけの人ばかり並んで、ほとんど一人で書いたという可能性もあるわけです。
これは教科書の悪習だと思うので、さっさと無くした方がよくて、それを法律で決めるべきだと思います。
執筆者の実績になることなので、分量や誰がどこ書いたのか分からないのは問題です。

教科書というのは教師が教えるのがヘタクソでも教えることができるし、
教師がいなくても学習できるいわゆる国指定の究極の入門書です。
これをちゃんと書ける人間はちゃんと評価されるべきではあります。

この仕様を悪用して、たくさんの教師に実績を配るために普通科の情報の教科書にやたら多い人が執筆者になっているのでは?とちょっと邪推しちゃいますね。
他の普通科の教科書と比べてもどの情報の教科書も異常に執筆者が多いです。

ところで、情報の教科を作るとき工業高校の教科書の内容を要約するならほとんど人要らないだろうし、最悪工業高校の教科書を流用すれば事足りるのに、なんで国も教科書出版会社もしないんですかね?

教科書の誤りが細けぇという人へ

大学で習ったり、学生もそれを専門にしているわけでは無いので、
書籍は教科書検定を通して初めて教科書になるわけです。
その場合の規則があるので見てみましょう。

教科用図書検定規則

第3章 検定済図書の訂正等
(検定済図書の訂正)

第14条  検定を経た図書について、誤記、誤植、脱字若しくは誤った事実の記載又は客観的事情の変更に伴い明白に誤りとなった事実の記載若しくは学習する上に支障を生ずるおそれのある記載があることを発見したときは、発行者は、文部科学大臣の承認を受け、必要な訂正を行わなければならない。
2  検定を経た図書について、前項に規定する記載を除くほか、更新を行うことが適切な事実の記載若しくは統計資料の記載又は変更を行うことが適切な体裁その他の記載(検定を経た図書の基本的な構成を変更しないものに限る。次項において同じ。)があることを発見したときは、発行者は、文部科学大臣が別に定める日以降に申請を行い、文部科学大臣の承認を受け、必要な訂正を行うことができる。
3  第1項に規定する記載の訂正が、客観的に明白な誤記、誤植若しくは脱字に係るものであって、内容の同一性を失わない範囲のものであるとき、又は前項に規定する記載の訂正が、同一性をもった資料により統計資料の記載の更新を行うもの若しくは変更を行うことが適切な体裁その他の記載の更新に係るものであって、内容の同一性を失わない範囲のものであるときは、発行者は、前2項の規定にかかわらず、文部科学大臣が別に定める日までにあらかじめ文部科学大臣へ届け出ることにより訂正を行うことができる。
4  文部科学大臣は、検定を経た図書について、第1項及び第2項に規定する記載があると認めるときは、発行者に対し、その訂正の申請を勧告することができる。
5  第3条の規定は、第1項又は第2項の承認について準用する。

ここにある通り、教科書は間違いがあったら訂正する必要があります。
なので、本来なら「間違いが存在し続ける教科書」というのはあってはいけないんです。

文科省と出版社について

ちょっと、調べてみました。
教科書の間違いの責任は教科書検定という事実上、検閲に近いこと(教科書として使って良いかどうかを決めることはその本の価値や売上を文科省が握っているに等しい。)が行われるため、文科省が持っていると思ったらそうでは無いらしい。

指導要領に沿っているかの判定を文科省が行うのが教科書検定で、内容の責任は出版社が持つということ。

それなら昔話題になった、「新しい歴史の教科書」や「地理の教科書」でも思ったけど、
検閲するけど、文科省は内容に責任持たないって一般の感覚からすると筋通らなくないか?

文科省が口出す割に責任軽過ぎると思いますねぇ。上手いこと、文科省が口を出せるが責任持たなくて良いルールにしたというか。

国が教科書の資格与えて内容に口を出す以上、内容の責任は文科省が殆どを持つようにするべきだと国民としては思います。教科書会社は普通の会社で言う下請けになるはず。

教科書に文句がある人は

教科書検定の検定料は格安なので、教科書の内容に文句ある人は自腹で教科書作ると言うのが
本来なムーブな気もする。
どんだけかかっても一冊10数万で教科書検定通ります。
自営業でも、出せる金額です。
ちゃんとした内容でも検閲があるというのはありますが、歴史の教科書以外は恐らく引っかからないでしょうし。

https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/kyoukasho/kentei/021201.htm#:~:text=第13条 検定審査,得た額とする。

まとめ

やることは時間の無駄です。そんな事やるなら、個人開発やら
資格勉強やら、記事書くやら、家族タイムやら、昼寝するなり好きなことに時間を使う方が有意義です。

あなたの時間は他人のためにあるものではない。

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