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ゲームプログラマとして就職するには、大学か、専門か。

2023/01/28に公開

始めに

初めまして、お芝です。
私はゲーム専門学校を卒業後、ゲームプログラマとして中規模ゲーム会社に入社、その後転職して現在は大手ゲーム会社にて働いています。業界歴は10年ほどになります。

本記事では、自身のゲーム専門学校とその後の経験に基づくものです。そのため比較というよりは専門学校のメリット・デメリットの列挙になります。

なお、この記事においてはゲーム専門学校は2年制、大学は情報系の4年制を前提とします。

結論

迷っているなら大学に行ってください。

専門のデメリット

背水の陣

ゲーム会社においては、この出身の違いだけで入りやすさが大きく異なるということはないでしょう。しかし世間においてゲーム専門学校という学歴は良いものではありません。全く関係ない業界において大学に行ってないというのは障害の1つになります。

ゲーム会社への就職に挫折して他の道を行こうとした場合、大卒に比べて多くの苦労をすることが考えられます。そのため、専門に行くなら「絶対にゲーム会社に入る」という覚悟と行動が必要になります。

時間がない

これが結構致命的です。
2年制ということは1年の12月頃には就活が始まるのでここまでにエントリーシートを書くための何らかの成果が必要になります。中小企業の場合、実際の成果物の提出も求められる事が多いです。時間にして8ヶ月くらいしかないので、余裕なく苦しいです。

勉強は独学になる

専門のカリキュラムは底辺に合わせているので、内容が薄く進行が遅いです。例えばC++入門書を半年や1年かけてやります。前節で言っているようにそんな時間ないので独学でサクっと学ぶ必要があります。

開発環境は自宅で十分

一昔前の専門はプロと同じ開発環境!という謳い文句もありましたが、昨今はハードの進化とマルチプラットフォーム化が進みどこもPCがベースとなっているので、コンシューマの開発環境があっても出来ることは殆ど変わらないので魅力的ではありません。

ソフトウェアに関してもVisual Studio Communityあるし、Blenderもある。エンジンを使うのであればUnityやUnreal Engineといった業界最先端のエンジンを無料で使用できます。アセット等も豊富でプログラマだけでも十分な見た目のゲームを作ることが可能です。

学校の環境じゃないとできない事というのはとても少ないです。仮にそれがあったとして(例えば学生が買うには躊躇する高級VRゴーグルとか)それを学校内で学ぶ十分な時間はたぶん確保できないので、無意味です。

真剣な人は少ない

専門は簡単に入学できてしまうので真剣じゃない人が大半で、一緒に頑張る仲間は少ないです。期末テストで赤点回避で喜んでるようなヤツばっかりです。専門のゲーム会社への就職率が低いのは、競争率が高いのもありますがこういった人が多いのも一端だと考えています。

専門のメリット

2年制なので学費が私立大学よりは安いです。
他にメリットを考えたものの、大した内容は思いつきませんでした。

まとめ

正直、専門じゃないとできないことって基本ないです。生き急いでなく、大学という選択が可能であれば、大学に行ってキャンパスライフを楽しみつつ、時間をしっかり使って就活の準備をするのが良いのではないかと思います。

ちなみに

ここまでゲーム開発を学ぶことを前提としてきましたが、大学で情報系を専攻してプログラミングを卒なくこなしているのであれば、ゲーム開発経験がなくてもゲーム会社に就職することは可能だと思います。というか、そういう人いました。もちろんゲーム開発経験があったほうが、アドベンテージにはなると思います。

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