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CPUバウンドとIOバウンド

2024/12/22に公開

CPUバウンドとI/Oバウンド

パフォーマンスの問題を解決するためには、まず問題が CPU バウンドか IO バウンドかを理解することが重要です。
CPU バウンドと IO バウンドの違いを理解し、問題の原因を特定することで、効果的な対策できます。

CPUバウンド

CPUバウンドの概要

CPU バウンドとは、CPU の処理能力がボトルネックとなっている状態のことを指します。
CPU バウンドの場合、CPU が処理を行うために必要な時間が長くなり、全体の処理時間が遅くなります。

原因としては、以下のようなものが考えられます。

  • 複雑な計算
  • ループ処理
  • キャッシュミス (I/O バウンドにも少し影響)
  • メモリのアクセス遅延 (メモリバウンド)
  • プロセスの切り替えやスレッドの切り替えによるオーバーヘッド(特に多くのプロセスやスレッドを使用する場合)

CPUバウンドの対策

CPU バウンドの場合、以下のような対策が考えられます。

  • アルゴリズムの最適化
  • マルチプロセス化
    • コンテキストスイッチのオーバーヘッドが発生するため、適切な数に制限する必要がある。
  • マルチスレッド化
    • Python などでは、GIL(Global Interpreter Lock)により、マルチスレッド化が有効でない場合もある。
  • 分散処理
  • ハードウェアのアップグレード

IOバウンド

IOバウンドの概要

IO バウンドとは、入出力処理がボトルネックとなっている状態のことを指します。
IO バウンドの場合、データの読み書きに時間がかかり、全体の処理時間が遅くなります。

原因としては、以下のようなものが考えられます。

  • データベースアクセス
  • ファイルアクセス
  • ネットワークアクセス
  • ディスクアクセス

IOバウンドの対策

IO バウンドの場合、以下のような対策が考えられます。

  • データベースのチューニング
  • ファイルシステムのチューニング
  • ネットワークのチューニング
  • キャッシュの利用
  • マルチプロセス化
  • マルチスレッド化
    • GIL(Global Interpreter Lock)により、マルチスレッド化が有効でない場合もある。

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