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CPUバウンドとIOバウンド
CPUバウンドとI/Oバウンド
パフォーマンスの問題を解決するためには、まず問題が CPU バウンドか IO バウンドかを理解することが重要です。
CPU バウンドと IO バウンドの違いを理解し、問題の原因を特定することで、効果的な対策できます。
CPUバウンド
CPUバウンドの概要
CPU バウンドとは、CPU の処理能力がボトルネックとなっている状態のことを指します。
CPU バウンドの場合、CPU が処理を行うために必要な時間が長くなり、全体の処理時間が遅くなります。
原因としては、以下のようなものが考えられます。
- 複雑な計算
- ループ処理
- キャッシュミス (I/O バウンドにも少し影響)
- メモリのアクセス遅延 (メモリバウンド)
- プロセスの切り替えやスレッドの切り替えによるオーバーヘッド(特に多くのプロセスやスレッドを使用する場合)
CPUバウンドの対策
CPU バウンドの場合、以下のような対策が考えられます。
- アルゴリズムの最適化
-
マルチプロセス化
- コンテキストスイッチのオーバーヘッドが発生するため、適切な数に制限する必要がある。
- マルチスレッド化
- Python などでは、GIL(Global Interpreter Lock)により、マルチスレッド化が有効でない場合もある。
- 分散処理
- ハードウェアのアップグレード
IOバウンド
IOバウンドの概要
IO バウンドとは、入出力処理がボトルネックとなっている状態のことを指します。
IO バウンドの場合、データの読み書きに時間がかかり、全体の処理時間が遅くなります。
原因としては、以下のようなものが考えられます。
- データベースアクセス
- ファイルアクセス
- ネットワークアクセス
- ディスクアクセス
IOバウンドの対策
IO バウンドの場合、以下のような対策が考えられます。
- データベースのチューニング
- ファイルシステムのチューニング
- ネットワークのチューニング
- キャッシュの利用
- マルチプロセス化
-
マルチスレッド化
- GIL(Global Interpreter Lock)により、マルチスレッド化が有効でない場合もある。
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