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Colima で Docker と Docker Compose を使ってみた

2023/05/16に公開

Colima は、Dockerコンテナを管理するためのコマンドラインインターフェース(CLI)です。
Colima をセットアップして、docker コマンドや docker-compose コマンドを実行してみようと思います。

実行環境

  • macOS: Ventura 13.3.1
  • チップ: Apple M1 Pro
  • Homebrew: 4.0.18

インストール

まずは必要なパッケージをインストールしていきます。今回は、Homebrew を利用して、インストールしてきます。

Docker と Docker Compose をインストールする

Docker Desktop などを利用していて、Docker や Docker Compose を使っていた環境だとすでにインストールされている可能性があるので、スキップしてください。
以下のコマンドを実行して、インストールします。

$ brew install docker docker-compose

今回インストールしたバージョンは以下の通りとなりました。

$ docker --version
$ Docker version 23.0.6, build ef23cbc431
$ docker-compose --version
$ Docker Compose version 2.17.3

Colima をインストールする

次のコマンドを実行してColimaをインストールできます。インストールの詳細については公式ドキュメントを確認ください。

$ brew install colima

今回インストールしたバージョンは以下の通りとなりました。

$ colima --version
colima version 0.5.4

Colimaを起動する

Colima のインストールが完了したので、起動してみます。

$ colima start

特にオプションをつけずに起動した際は、デフォルト設定で起動されます。
主に利用しそうなオプションには以下のようなものがあり、必要に応じて設定して起動することができます。

Flag Description Default
-c, --cpu CPUの数 2
-d, --disk GiB単位のディスク容量 60
-e, --edit 起動前に構成ファイルを編集します。 false
--env VMの環境変数 []
-h, --help ヘルプ N/A
-m, --memory GiB単位のメモリ 2
-V, --mount マウントするディレクトリ。書き込み可能の場合は接尾辞「:w」を付けます。 []
-r, --runtime コンテナランタイム(containerd, docker) "docker"
-s, --ssh-agent VMにSSHエージェントを転送します。 false

なお、以下のコマンドでオプションを確認することができます。

$ colima start --help

docker コマンドを実行してみる

Colima の起動ができたら、docker コマンドを実行できるようになるので、実行してみます。

docker run -d -p 8080:80 nginx

このコマンドは、nginx のイメージを起動して、localhost:8080 をコンテナの 80 ポートにマッピングするコマンドです。
nginx のイメージがローカルにない場合は、イメージを pull してから起動されます。

docker コマンドでイメージやコンテナを確認してみます。

$ docker image ls
REPOSITORY   TAG       IMAGE ID       CREATED       SIZE
nginx        latest    6405d9b26faf   12 days ago   135MB

$ docker container ls
CONTAINER ID   IMAGE     COMMAND                   CREATED         STATUS         PORTS                                   NAMES
41697e0c736f   nginx     "/docker-entrypoint.…"   8 minutes ago   Up 8 minutes   0.0.0.0:8080->80/tcp, :::8080->80/tcp   adoring_gauss

特に問題なく docker コマンドを実行することができました。

docker compose コマンドを実行してみる

docker が実行できたので、続いて docker compose コマンドを実行してみます。
まずは、設定ファイルを以下の通り作成し、カレンドディレクトリに保存します。
postgres コンテナとDB接続確認のために Adminerコンテナを起動します。

docker-compose.yml
version: '3'

services:
  db:
    image: postgres
    volumes:
      - db_data:/var/lib/postgresql/data
    environment:
      POSTGRES_PASSWORD: example
  adminer:
    image: adminer
    restart: always
    ports:
      - 8080:8080
volumes:
  db_data:

起動中のコンテナやポートが重複していないことを確認して、以下のコマンドを実行して起動します。

docker-compose up -d

起動完了後、ブラウザにて確認してみます。

問題なく起動できていそうですね。
コマンドで起動しているコンテナやボリュームを確認してみます。

$ docker container ls 
CONTAINER ID   IMAGE      COMMAND                   CREATED         STATUS         PORTS                                       NAMES
b3b6e3e8b010   postgres   "docker-entrypoint.s…"   5 seconds ago   Up 4 seconds   5432/tcp                                    temp-db-1
653ee34374b8   adminer    "entrypoint.sh php -…"   5 seconds ago   Up 4 seconds   0.0.0.0:8080->8080/tcp, :::8080->8080/tcp   temp-adminer-1

$ docker volume ls
DRIVER    VOLUME NAME
local     temp_db_data

想定していた動きになっているようでした🙌

さいごに

Colima を使って、Docker, Docker Compose コマンドを実際に試してみました。これまで多く使っていた Docker Desktopとシンプルな構成だと遜色なく利用できると感じました。
セットアップも簡単にできますので、GUI はなくてもいいかな、Docker Desktop から乗り換えたい!など考えている人の選択肢の一つにいかがでしょうか。

参考

https://github.com/abiosoft/colima
https://docs.docker.jp/engine/reference/commandline/index.html
https://docs.docker.jp/compose/reference/docker-compose.html

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